曽倉 岑（そくら たけし、1933年 - ）は、日本の文学者。日本文学、上代文学。専門は万葉集研究。青山学院大学名誉教授。1933年、長野県に生まれる。長野県伊那北高等学校卒業後、1955年3月、東京大学文学部国文学科卒業。1957年3月、東京大学大学院人文科学研究科国文学専攻修士課程修了、文学修士。1960年3月、東京大学大学院人文科学研究科国文学専攻博士課程単位取得満期退学。青山学院大学文学部専任講師、助教授を経て教授に就任。青山学院大学にて長い間教壇に立ち、古事記、日本書紀、続日本紀、日本霊異記、風土記、万葉集などの研究に携わっている。2003年、定年退職により、青山学院大学名誉教授となる。上代文学、萬葉集研究の第一人者である。孝徳天皇が皇后である間人皇女に宛てた歌が「日本書紀」に残されている。　金木着け　吾が飼う駒は　引き出せず　吾が飼う駒を　人見つらむか間人皇女が夫である孝徳天皇を離れ、葛城皇子（中大兄皇子、後の天智天皇）と共に飛鳥に遷った理由は明らかではない。しかし、上の歌の「駒」が間人皇女を璧喩しており、古代の「見る」が恋愛と直結するものであることから、自分の妻を他の男に「見られた」の意に理解し、中大兄皇子との近親相姦の関係を説く吉永登のような見解もあり、直木孝次郎らによって支持されているが、これに対して曾倉岑、荒井秀規らによる反論があり、荒井は穿ちすぎだと疑義を示している。

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