アメリカ合衆国国務長官(アメリカがっしゅうこくこくむちょうかん、United States Secretary of State)は、アメリカ合衆国の外交を担当する閣僚。日本の外務大臣に相当する。大統領が指名し、上院指名承認公聴会での質疑応答を経た後、上院本会議にて出席議員の3分の2以上の賛成多数をもって就任が承認される。初代国務長官はトーマス・ジェファーソン、現国務長官はジョン・ケリーである。アメリカ合衆国国務長官は国務省の長であり、閣僚の一員であるが、諸外国における外相よりも強力な権限を持ち、ときには外交のみならず通商や国家行事なども統括することがある。またアメリカ合衆国政府の首席閣僚であり、憲法の第2条第1節の6の規定に基づき制定された大統領権限継承法の定めるところにより、大統領が欠けた場合の継承順位で副大統領(アメリカ合衆国上院議長を兼務)、下院議長、上院仮議長に次いで第4位に位置付けられており、非国会議員(立法と行政を厳格に分離する大統領制のもとでは、閣僚が議員を兼ねることはない)のなかでは最上位である。このため国務長官の地位は、実務的には大統領に次ぐ事実上の行政府ナンバー2に近い扱いである。これによって政権の支持率までもが左右されることもあるため、当ポストは政権の最重要人事の一つとなっている。1973年、ニクソン大統領はベトナム和平交渉を主導し各界から信望を得ていたヘンリー・キッシンジャー国家安全保障問題担当大統領補佐官を国務長官に任命、政権の浮揚を計っている。キッシンジャーはこの直後にノーベル平和賞を受賞したためこの人事は大成功と思われたが、ニクソンは翌年ウォーターゲート事件によって辞任を余儀なくされる。このとき大統領が辞表を提出したのもキッシンジャーに対してであった。国務長官に限らず、上院における新閣僚の承認の手続きには、公聴会や委員会採決、本会議採決などに少なくとも数日から一週間の期間を要する。大統領選挙後の新政権発足時には通常新大統領がすべての閣僚を新たに指名するので、上院はその承認手続きで大忙しとなる。このため新大統領の就任までに新しい国務長官の承認が間に合わず、国務長官が短期間不在になることが多い。こうした事態を極力避けるため、今日では大統領当選者が就任前にあらかじめ新閣僚の指名を行い、上院はそれにもとづいて承認手続きをかなり早い時点で開始することが通例となっている。また国務長官が死去したり職務不能になった場合や(ただしこれまでにそうした例はない)、国務長官が他のポストに転出したり、やむなき理由により直ちに辞任した場合にも、国務長官が一時的に不在になることがある。こうした場合は、大統領が指名した後任の者を上院が承認するまでの間、他の公職にある者が国務長官の職務を兼任というかたちで代理する。今日では国務省の次官級の役職にある者がこの代理をつとめることが多いが、かつては他省の長官や最高裁長官などがこれを兼任することもあった。以下表中の「代」は代理者が引き継いだ国務長官の歴代数に対応。同じ数字が続くところは代理が代理を引き継いでいるためである。「本官」は代理者の本来の公職。
出典:wikipedia
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