フォルカー・ハイン("独":Volker Heyn)はドイツの現代音楽の作曲家。カールスルーエ生まれ。1960年まで声楽を勉強していたが、1960年代にはオーストラリアで演劇とギターを勉強し、ドイツに帰国後オイゲン・ヴェルナー・フェルテの作曲のクラスに入りなおすという異色の経歴を持つ。かつてはダルムシュタットの講師も勤めた。1980年代初頭に急に雑誌でクローズアップされた際に、ブライトコップフからこの作曲家を全面的に支援することが宣伝されていたが、現在はトレメディア音楽出版社に移籍した。現在もISCM推薦作品にノミネートされるなど評価の高い作曲家の一人である。1994年には京都に来日し、日本初の個展が行われた。近年では海外における初演やフォロワーも増えてきている。作品数は多くないが、出来上がった一つ一つの作品の密度はかなり濃い。音楽家離れした着想が特色である。全く非伝統的な構造に徹することも特色のひとつであり、沈黙からいきなり食らいつくかのような音響を用いる。松平頼暁著『現代音楽のパサージュ』にも言及がある、宙吊りにされたピアノとピアニストとテープのための「Did yer hear that?(1986)」はクレーンでグランドピアノとピアニストを持ち上げ、聴衆は地上でピアノの降り注ぐ音に聞き入るという、一種の音楽イヴェントを展開した。打楽器独奏と2つのエレクトリックギター、2台のピアノ、ライヴ・エレクトロニクスのための「SYZ(1997)」では、くず鉄などの金属を落下させた音を録音し生楽器と共演させる。ピアニストのための「Tap(1985-1986)」では増幅マイクをピアノのいたるところに設置し、ピアニストがペダルを金属靴で蹴る、こする、踏み込むなどの騒音が展開される。また、ドナウエッシンゲン音楽祭からの委嘱を受け作曲したオーケストラ作品は2年にわたり演奏不可能をたたきつけられている(この作品は未初演のまま出版されている)。通常の室内楽や室内オーケストラにおいても、近年の軟化したドイツ楽壇に真っ向から対立している。ピッコロ、オーボエ、クラリネットとバスクラリネットのための「makes yer wanna(2003)」では常識を逸脱した騒音の展開が試みられており、特殊奏法や非合理時価も徹底している。
出典:wikipedia
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