Wayland は、プロトコルの1つであり、なおかつそのプロトコルをLinux向けに実装したライブラリでもある。Waylandは、コンポジット型ウィンドウマネージャが、アプリケーションやグラフィクスハードウェアと直接通信できるようにするための方法を提供する。Waylandはグラフィクス周りのみに特化しており、入力ハードウェアとの通信には他のライブラリを使用することを想定している。Wayland環境下ではコンポジット型ウィンドウマネージャがディスプレイサーバとなる。各アプリケーションは画像を自身のバッファに描画し、ウィンドウマネージャがディスプレイサーバとなり、各アプリケーションのバッファを合成してディスプレイ上のアプリケーションウィンドウを作り出す。これは、コンポジット型ウィンドウマネージャとX Window Systemを一緒に使う従来の方法より効率的かつシンプルである。既存のコンポジット型ウィンドウマネージャ(例えばKWinやMutter)はWaylandを直接サポートして、Waylandコンポジタ/ディスプレイサーバになることが期待されている。Wayland はMIT ライセンスのもとでリリースされるフリーソフトウェアである。Waylandのプロジェクトは、レッドハットの開発者Kristian Høgsbergが「全てのフレームがパーフェクトであること — 言いたいのは、画面の乱れや遅れや再描画やちらつきを二度と見ずに済むくらいにアプリケーションが描画を十分にコントロールできるようになること」を目標として開始した。Waylandの開発にはX.orgの開発者が多数参加している。Wayland は最小限のディスプレイサーバーを実現するために、Linuxカーネルに組み込まれている (DRM), カーネルモードセッティング (KMS) や Graphics Execution Manager (GEM) バッチバッファといった既存技術を活用している。 2010年6月の時点で、Wayland の画面の合成処理部分は、(デスクトップの分野では)伝統的なOpenGLからOpenGL ESに移行している。Wayland のプロジェクトは、2008年11月にで公開された"Wayland: A New X Server For Linux".という記事で公表された。メディアからの注目に対し、KristianはブログでWayland は単なる新しい Xサーバーではなくディスプレイサーバーであり、未熟なプロジェクトであることを報せている。2010年11月4日、Ubuntuのマーク・シャトルワースは、将来のUbuntuが Wayland をUnityデスクトップ環境用のディスプレイサーバーとして採用することを発表した。インテルも Wayland を同社の MeeGo に採用することを計画していた。Fedora の X.Org チームも、いずれ Wayland に切り替える意向を示している。Wayland は X.Org Server を置き換えるものと考えられているが、X サーバーやGNOME ディスプレイマネージャーによるログイン画面の実現のために使用される可能性もある。
出典:wikipedia
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