


ACTミニ・シアター(アクトミニ・シアター、1970年代 開館 - 2000年ころ 閉館)は、かつて存在した日本の映画館である。新作上映を中心としないいわゆる名画座であり、16mmフィルムベースによるサイレント映画以来のフィルム・アーカイヴを持ち、同アーカイヴ所蔵以外の作品も上映した。同経営によるACT SEIGEI THEATERについても記述する。正確な年月日は不明であるが、1970年代のある時期、映画人を含めた人々の資金的支援を受けて開館する。経営は沢健司を代表とする有限会社アクトである。同館が入居していた「早稲田通りビル」は早稲田通りに面しており、1969年(昭和44年)11月竣工の鉄骨6階建ての住居用も含めた雑居ビルで、1階には早稲田通郵便局が現在も存在し、その右脇の階段を上ると入口があった。客席に椅子席はなく、靴を脱いで入場し、カーペット敷のフラットフロアに座り、寝そべる形式なのが特徴であった。プログラムとして「ACT」を会員・観客等を対象に発行・配布した。時期によって制度が異なるが、「ACT シネ・フレンド」という会員制度を設け、年会費によってフリーパス、半額等の特典があった。1977年(昭和52年)6月、映画雑誌『シネ・フロント』6月号に「ACTミニシアター訪問」として、穂積純太郎のルポルタージュにより同館が紹介される。1986年(昭和61年)には、フィルム・アーカイヴのほかに、今井正、新藤兼人、山田洋次、能登節雄ら映画人を世話人として、書籍等の資料をもつ映画資料館を開設した。同時期に、前川つかさのマンガ『大東京ビンボー生活マニュアル』(『モーニング』連載、1986年 - 1989年)に、同館をモデルとしたとされるフラットフロアの映画館が登場する。1988年(昭和63年)9月には、映画雑誌『シネマ・ジャーナル』7号に代表の沢健司がインタヴューされ、同館が紹介される。1986年(昭和61年)には、池袋にACT SEIGEI THEATERを開館、1994年(平成7年)9月には、雑誌『太陽』で紹介された。1990年代には、俳優・監督別の特集上映「日本映画をおもしろくした100人」を長期にわたり行なった。1999年(平成11年)には、池袋のACT SEIGEI THEATERが閉館。2000年(平成12年)には、ACTミニシアター西早稲田本館が閉館した。出典のみられるおもな映画である。下記のようなサイレント映画を中心とした16mmフィルム版のプリントを所蔵し、「古典映画コレクション」として、繰り返し低料金で上映した。アーカイヴの現在の所在は不明である。ACT SEIGEI THEATER(アクト セイゲイ シアター、1986年6月15日 開館 - 1999年 閉館)は、かつて存在した日本の映画館である。イギリスの映画監督デレク・ジャーマンの作品を特集したオープン記念企画「デレク・ジャーマン映画祭」で幕を開けた。
出典:wikipedia
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