アダマント()やアダマンティン()、その他の異形は、ダイヤモンドやその他の宝石、ある種の金属など非常に堅固な物質を示すのに使われる語である。アダマントとダイヤモンドはともに「征服されない」(否定接頭辞 + )を意味するギリシア語のアダマス () から派生した語である。アダマンティン () は、「アダマントの」「アダマントのような」を意味する英語の形容詞である。日本語では金剛の訳を当てることがある。現代の創作物では、アダマンチウム( : 語尾に をつける新ラテン語にならった金属名)やアダマンタイト( : 語尾に をつける鉱石名)という変形もよく使われる。『羅和辞典』(研究社)ではアダマスを鋼鉄としており、実際ヘシオドスの『神統記』でも鎌の材料とされているので鋼鉄と解するのが自然である。しかしその後アダマスは、ひろく硬い物質、なかでも知られる限り最も硬い物質でありまた最も硬い天然素材であったダイアモンドを指すようになった。ところが中世には、アダマス / アダマントは磁石をも意味するようになった。ラテン語で動詞「愛する」を といい、鉄をひきつける様子から磁石を (愛する石)と呼んだのが、さらに転じて = 磁石となったのだという説がある。文献によってアダマントがダイヤモンドなのか磁石なのかはまちまちであり、その都度、文脈から判断するしかない。またアダマントと磁石の別の関連づけとして、アダマント(この場合はダイヤモンド)が磁力を阻害するという迷信がある。この話は大プリニウスの『博物誌』第37巻15節やアウグスティヌスの『神の国』第5巻、トーマス・ブラウンの『プセウドドキシア・エピデミカ(荒唐世説)』第3巻に取り上げられており、広く西洋世界で信じられていたことがうかがえる。今日では「ダイヤモンド」の語が最も硬い宝石を指して使われるので、「アダマント」は古めかしい、詩的・文飾的な用語になっている。しかし漫画やゲームなどのフィクションでは非常に硬い物質の名称として現在でも多用されている。
出典:wikipedia
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