のぼりべつクマ牧場(のぼりべつくまぼくじょう)は、北海道登別市登別温泉町にあるクマの日本の動物園(テーマパーク,観光牧場)。ヒグマ博物館とアイヌ生活資料館を併設する。のぼりべつクマ牧場は加森観光グループに属し、登別温泉ケーブルの運営である。登別温泉街からロープウェイで約7分、標高550mの四方嶺通称"クマ山"山頂に、ヒグマの第1牧場・第2牧場の2つの放飼場(展示場)をはじめ、「人のオリ」、「ユーカラの里」(アイヌコタン)(「アイヌ生活資料館」など)、世界唯一の「ヒグマ博物館」、クッタラ湖展望台、リス村等が設置されており、その中で北海道のエゾヒグマ、ヒグマ、ツキノワグマ、エゾリス、エゾタヌキ等の繁殖群を放養する。また、この施設は周囲が支笏洞爺国立公園であるため、野生鳥獣も多くいる。このクマ牧場(クマを中心とした動物園)は、北海道に生息している野生動物の保護と観察、研究のため1958年(昭和33年)7月17日に開園する。当初はエゾヒグマ8頭の放牧から開業した。世界で初めてヒグマの多頭集団飼育に成功し、人工繁殖や冬ごもりの実験等と教育普及にも努める。クマのショー、アヒルの競走などアトラクションも行っている。この園の飼育場がコンクリート製になった理由は、前田によれば、当初のクマ牧場の飼育場には土があり木が生えていたが、やがて一本残らずダメになったので、コンクリート製の飼育場に作り変えたと創設者から聞いたと著している。秋の期間中に、ドングリを持ち込むと、重さに応じて入園料が割引かれるサービスが行われ、毎年、新聞紙上にてドングリの募集が報じられる。このユニークな募集は秋にクマたちにドングリを与えることが目的で、1トン以上集まる。この園では第1位のオスヒグマのをボスと認定して発表している。 牧場によると、ボスがいれば群れが安定すると説明されている。 1964年の初代ボスを「タロウ」として、2010年までに19代までのボスが数えられており、「マツ」という16代目の個体は9年間や「ゴンゾー」という6代目の個体は6年間の連続認定記録を持つ個体が知られている。特に1970年から1976年まで選ばれていた「ゴンゾー」はボスとしての資質が備わっていたと伝えられている。 その他、2代目イシマツ(兄)と3代目イシマツ(弟)は力を合わせたボスであったとされ、サチオは小熊の時代に猫に襲われていたものが保護され、17代目19代目に認定されるまでに成長した個体である。園では2011からボスが不在であり、報道では「24年ぶり2度目の珍事」と報じられている。クマ牧場における「ボス」に関する説明は『クマ牧場』を参照。オスの日本最高齢エゾヒグマ「ロコ」(1980年1月19日 - 2014年2月4日)を飼育した。愛称は「ロコじいさん」。ロコは人間なら100歳に近い高齢で、足と腰が弱っているものの、体長約210cm、体重約320Kg(ともに推定)であった。2012年9月21日、ロコの敬老が祝われ、アイヌ民族の“カムイノミ”が行われた。2013年1月に33歳、現役世代で最高齢となった。翌2014年1月に記録を更新し、1月末から体調を崩し肺炎で死亡した。又、雌ヒグマのピンキー(1979年1月31日-2012年10月30日:33歳)とヨシコ(1979年1月27日-2013年1月26日:33歳)が共に登別生まれで、園の歴代の最高齢とされながら、長生きした。体長約160 - 170cm、体重約130kg(ともに推定)。ピンキーは10頭、ヨシコは11頭の仔を産んだ。普段はA獣舎に暮らし、飼育員に甘える。リンゴとサケが好物。3頭は高齢のため一般公開はしなかった。世界唯一のヒグマ専門の博物館で、生後1日目から各世代別剥製、骨格標本や内臓諸器官液浸標本、写真パネルや声の録音テープなどによるクマの起源と歴史、世界の分布図、人畜の被害状況、冬ごもり中の剥製クマの巣穴の模型などヒグマの習性や生態などの資料約500点を展示する。特に産まれたばかりの生後1日目の赤ちゃんヒグマの展示は珍しい。また、ヒグマとアイヌとの関係を紹介しており、ヒグマを捕獲する道具や檻(おり)などが展示される。牧場の歴代ボスの写真もここに全頭分が展示される。この屋上はクッタラ湖展望台になっており、自然の風景や、日本屈指の透明度のクッタラ湖を望める。ユーカラの里内のチセ(家)に作られた生活資料館では、ユリカゴから墓場まで、アイヌ民族の貴重な生活用具を約300点展示している。修学旅行向けに、園内の「クマ山食堂」でアイヌ料理も作られる。メニューは鮭汁「チェプのオハウ」、イナキビ入り炊き込みご飯「イナキビアマム」、昆布たれ団子「コンプシト」など。のぼりべつクマ牧場を一躍有名にしたクマの曲芸は行われなくなり、1995年の漫画クレヨンしんちゃんでその様子が描かれ、1996年5月3日のテレビのアニメ放映にも描かれた。AKB48にあやかり、雌のクマを対象に初めて行った「NKBセンタークマ総選挙」の結果がまとまり、初代「センター」の座を、ニイサ(20歳)が射止めた。雌22頭が飼育されている第2牧場内で、観客席から約5メートル離れた餌を最も与えやすい場所「センター」にどのクマが多く立つかを調べる内容。決まった時間に飼育員が観察した。洞爺湖サミットでは、米国政府関係者、中国政府関係者が来園したことがある。2011年8月29日、観光庁の溝畑宏長官が、東日本大震災の影響で外国人観光客が減少した温泉街を盛り上げるため、この園を訪れ、クマの着ぐるみを着て登別観光をPRしている。クマに関する著作家の前田菜穂子がヒグマ博物館の学芸員を勤めている。前田はクマの専門家としてクマを研究し、ヒグマの専門誌「ヒグマ」を創刊、またメディアの取材に答えたり、各地で講演をした。この牧場でのクマの冬ごもりの検証実験は前田が初めて行い、広大な自然の森を展示施設にしたサホロリゾート ベア・マウンテンの創設も海外での前田の調査によるものである。2011年5月退職し、2011年8月から、のぼりべつ文化交流館内の「ヒグマ学習センター」代表として、クマとの共生を広める。
出典:wikipedia
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