サンバーナーディーノ郡()は、アメリカ合衆国カリフォルニア州南部に位置する郡である。郡庁所在地はサンバーナーディーノである。2000年国勢調査での人口は1,709,434人だったが、2010年では2,035,210人となり、19%増加している。その面積は大陸部アメリカ合衆国の中でも最大の郡であり、合衆国の州と比較しても9つの州より大きく、また小さい4つの州を合わせたよりも大きい。カリフォルニア州の南東部にあり、ネバダ州との州境やコロラド川沿いのほとんど人の住まない砂漠や山岳部から、人口密度の高いリバーサイド・サンバーナーディーノ都市圏まで拡がっている。インランド・エンパイア地域の一部と考えられている。1810年5月20日、シエナの聖ベルナルディヌス(Bernardino of Siena)の祝祭日に、フランシスコ・ドゥメス神父がこの地をサンバーナーディーノと名付けた。1853年にロサンゼルス郡の一部からサンバーナーディーノ郡が設立された。1893年には郡内の一部の土地がリバーサイド郡に割譲された。サンバーナーディーノ郡は南カリフォルニアにあり、リバーサイド郡と共にインランド・エンパイア地域を構成している。面積は2万平方マイル (52,000 km2) を超えており、メリーランド州、デラウェア州、ロードアイランド州およびマサチューセッツ州を合わせたよりも僅かに大きい。ネバダ州とアリゾナ州と境を接する唯一の郡であり、複数の州と接する2つしかない郡の1つでもある(もう1つはカリフォルニア州北東隅のモドック郡であり、ネバダ州とオレゴン州と接している)。モハーヴェ国立保護区が特に州間高速道路15号線と同40号線の間に位置する東部砂漠の幾つかに跨っている。この砂漠地帯にはコロラド川に沿ったニードルズ市や、州間高速道路15号線と同40号線接続部に位置するバーストウ市もある。デスバレーの西部、郡内の北西部にはトロナがある。デスヴァレー国立公園は大半がインヨー郡内にあるが、一部はサンバーナーディーノ郡内に掛かっている。郡内にあるモハーヴェ砂漠で最大の都市圏はビクターバレーであり、この中にはアップルバレー、ビクタービル、アデラントおよびヘスペリアの自治体が含まれている。その南にはジョシュア・ツリー国立公園がトウェンティナインパームズ近くで郡に掛かっている。トウェンティナインパームズの近くおよび西にはユッカバレー、ジョシュアツリーおよびモロンゴバレーの各地域社会がある。サンバーナーディーノ山脈にはサンバーナーディーノ国立の森があり、クレストライン、レイクアローヘッド、ランニングスプリングス、ビッグベアシティ、フォレストフォールズおよびビッグベアレイクの各地域社会がある。サンバーナーディーノ・バレーがサンガブリエル・バレーの東端にある。このバレーには、オンタリオ、チノ、チノヒルズ、アップランド、フォンタナ、リアルト、コルトン、グランドテラス、ランチョクカモンガ、サンバーナーディーノ、ロマリンダ、ハイランド、レッドランズおよびユカイパの各地域社会がある。以下は2000年の国勢調査による人口統計データである。サンバーナーディーノ郡にはサンバーナーディーノ郡図書館システムがあり、郡内の34支所と、ビクタービル、リバーサイド郡、マリエータ、モレノバレーおよびデザート・カレッジの支所からなっている。支所では無料インターネットアクセス、24時間週7日間の参照サービス、生体記録、子供向けLITE(読み書き、情報、技術、教育)センター、及び読み書き学習のようなサービスが提供されている。1898年に建設されたレッドランズのA・K・スマイリー公共図書館など市が後援する公共図書館も郡内にある。その他郡内の公共図書館としては、サンバーナーディーノ市公共図書館、ランチョクカモンガ公共図書館、アップランド公共図書館、モントクレア公共図書館、コルトン市図書館、アップルバレー公共図書館およびオンタリオ市図書館がある。サンバーナーディーノ郡は政治的に拮抗した郡であり、近年の選挙では二大政党の候補者が交互に勝利している。2008年の大統領選挙ではバラク・オバマが有効投票数の過半数を制し、1992年と1996年の選挙ではビル・クリントンが多数を取って、民主党がこの郡を制した。2000年と2004年の選挙ではジョージ・W・ブッシュが多数を取り、共和党が制した。郡内はラテン系が多く民主党よりの地域と、より保守的な共和党よりの地域に二分されている。ラテン系住民の多いオンタリオ、サンバーナーディーノ各市は2004年でも民主党を支持したが、比較的低い投票率だった。2006年にサンバーナーディーノ市人口が21万人を越したが、2004年の選挙で投票したのは42,520人に過ぎなかった。2006年、共和党の強いランチョクカモンガ市は人口145,000人を超えていたが、そのうち53,054人が投票した。アメリカ合衆国下院議員の選挙ではカリフォルニア州第43選挙区の全区と、第25、第26、第41および第42選挙区の一部が郡内に入っている。民主党のジョー・ベカが議員を務める第43選挙区を除き、他は全て共和党議員が占めている。カリフォルニア州議会下院議員の選挙では、第32および第34選挙区のごく一部、第36、第59、第60、第61および第65選挙区の部分、および第62選挙区の全区が郡内に入っている。民主党議員が務める第61および第62選挙区を除き、他の全ては共和党議員が務めている。カリフォルニア州議会上院議員の選挙では、第17、第18、第29、第31および第32選挙区の部分が郡内に入っている。これらは全て共和党議員が務めている。2008年11月4日、同性結婚を禁じるカリフォルニア州憲法修正案第8号に対して、サンバーナーディーノ郡は67%が賛成した。カリフォルニア州務省に拠ると2009年5月時点で郡内には806,589人の登録有権者がいる。この中で324,857人(40.28%)は民主党支持と、306,203人(37.96%)は共和党支持と登録され、残りは少数政党支持か、言明を避けた者である。郡の主要警察機関はサンバーナーディーノ郡保安部である。郡内の未編入領域と14の契約市で警察任務を遂行しており、郡刑務所を運営し、郡最高裁判所では保安任務を行い、郡内住人のために他にも多くの任務を担っている。サンバーナーディーノ郡保安部のフィル・ブラウン部長は、ハイ砂漠など郡内の遠隔地ではギャングの活動が活発になっていると語った。チカーノ・ギャングとアフリカ系アメリカ人ギャングの間の人種的緊張関係がインランド・エンパイア地域で劇的に高まり、田園部でも影響が出ている。ブラウンは「より遠隔地に進出しており、ギャングに対抗するギャングになっている。一般大衆に対する暴力が増え、手当たり次第になりつつある...」と語った。保安部に拠る2005年の犯罪統計は以下の通りである。郡はサンバーナーディーノ郡統合消防地区(通常はサンバーナーディーノ郡消防部と呼ばれる)を運営している。この部は郡内未編入領域で一部独立した消防地区を持っている地域を除く地域、また部と契約した幾つかの都市に対し、消火、救急および緊急医療サービスを提供している。カリフォルニア州検事総長ジェリー・ブラウン(2011年からカリフォルニア州知事)が2007年4月に郡を提訴した。これはカリフォルニア州環境品質法の下で、3月に承認された郡の25年間成長計画が地球温暖化の影響を捉えていないというものだった。生物多様性センター、シエラクラブ、およびオーデュボン協会も別件で提訴した。原告団の首席弁護士であるブレンダン・カミングスに拠れば、「サンバーナーディーノ郡は好まないプロジェクトは行わない。判で捺したような発展を描いている。フロンティア精神そのものである」と語った。原告団は郡の成長計画の環境影響評価を書き直し、温室効果ガスを計測しそれを減らす方法を含めるよう求めている。郡スポークスマンのデイビッド・ワートに拠れば、郡内の15%しか郡によってコントロールされてはおらず、残りは都市、連邦政府および州政府の土地である。しかし、郡は雇用の中心であるのが任務であり交通回廊近く住宅を確保して交通量を減らし、コンパクトな開発と大量輸送手段を促進するのが課題だと言っている。郡は法廷闘争のために325,000ドルを準備している。州と郡は2007年8月に和解に達した。郡はその全体計画に温室効果ガスの排出一覧と削減目標など、温室効果ガス排出量削減計画を含めるようその総合計画を修正することに合意した。
出典:wikipedia
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