偉鑒門（いかんもん）は、平安京大内裏の外郭十二門のひとつである。大内裏の北面中央にあった門で、唐制の玄武門に相当する。大きさは5間、3戸、切妻造、瓦葺の門であった。左右の衛門府が1年交替で警固にあたった。「玄武門」「不開門（あかずのもん）」とも称した（『掌中歴』）。花山天皇が出家した際にここから出て門を閉め、以後開かれなくなったか、と『拾芥抄』にある。元は猪養氏がこれを監したことから、「猪使門」「猪養門」と称していたが、818年（弘仁9年）、改名して額を改め、橘逸勢の筆額を掲げた。989年（永祚元年）8月に大風に転倒した。1098年（承徳2年）には藤原隆仲が石見守の重任と引き換えに門を修造した（成功）。1156年（保元元年）3月焼失した。

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