渡辺 定綱（わたなべ さだつな）は、尾張藩家老、渡辺半蔵家第5代当主。寛文8年（1668年）尾張藩士渡辺藤蔵長綱の次男として生まれる。父長綱は、寺部領主渡辺半蔵家2代重綱の子で、慶安元年（1648年）父の死後その隠居領2000石を相続して分家した。元禄2年（1689年）、半蔵家4代宣綱が男子なく没し、分家の定綱が養子となってその遺跡を相続することとなった。同年江戸に出府し、江戸城で将軍徳川綱吉に拝謁し、家督相続の御礼言上を許可された。これが以後の渡辺家の先例となる。元禄10年（1697年）、尾張藩年寄の列に加えられる。元禄13年（1700年）従五位下飛騨守に叙任される。元禄14年（1701年）、老中稲葉正往を通じ、縁戚の幕府大目付渡辺綱貞が越後騒動に関連して流罪となった影響で、先代宣綱より途絶えていた将軍家への献上儀礼の再開を求め認められる。正徳5年（1715年）2月10日没。享年48。

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