


レッドディーン(Red Dean)はイギリスが1950年代に開発を試みた空対空ミサイルで、計画は途中で中止された。レッドディーンはパルス・ドップラー・レーダーを使用する大型のレーダー誘導型ミサイルで、敵爆撃機の撃墜を目的とした。レッドディーン計画は1951年にレッドホーク ミサイル計画から派生したものであり、フォーランド・エアクラフト社()が重量700ポンドのミサイルを開発することとなった。その後、設計が進むに連れてサイズ・重量共に増大し、予算の超過とシーカーヘッドの問題のため、フォランドは開発を続けることができなくなった。1953年にイギリス軍需省は計画をヴィッカース社に引き渡した。ヴィッカースにおいても、レッドディーンは幸運とは言えなかった。アクティブ・レーダー シーカーの問題のためにミサイルのサイズ・重量が増加するという悪循環は解決できなかった。これはミサイルの飛行性能を大きく損なった。シーカーの性能が十分でないため、より大きな弾頭が必要となり、重量の増大を招いた。他方、レッドディーンを搭載する予定の超音速戦闘機は軽量の合金でできており、重いミサイルを搭載するのに適していなかった。大幅な設計の見直しと、アクティブ・ホーミング機能の削減が行われたにも関わらず、薄翼型のグロスター ジャベリンの開発が1956年に中止されると、それに伴ってレッドディーンの開発も中止された。超音速機に搭載するための制限は依然としてあり、次世代のマッハ2.5クラスの超音速戦闘機用(運用要求F.155)としては、さらなる改良が求められた(小型化したレッドハーブ ミサイルとして開発が予定された)。
出典:wikipedia
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