AK-107は、5.45x39mm弾を使用するAK-100系列のロシア製アサルトライフルである。AK-107の特徴として、かつてAEK-971で用いられたのと似た安定化(Balanced)機構が挙げられる。名前の"AK"はこの場合"Avtomat Kalashnikova"(カラシニコフ自動小銃)ではなく"Alexandrov/Kalashnikov"(アレキサンドロフとカラシニコフ)である。これは、従来のカラシニコフ型小銃に"Youriy Alexandrov"が開発した新型のガスシステムが組み込まれているためである。これら新型ライフルは1970年代初期に開発された技術実証用の ライフルに由来する。AL-7は革新的な自動反動安定化システム(Balanced Automatics Recoil System, BARA)として知られる安定化ガス給弾機構を備えており、これは、反動と銃口の跳ね上がりを除去するために1965年に"Peter Andreevich Tkachev"が"TsNIITochMash"にて開発したで最初に用いられた。この機構はイジェフスク機械製作工場の若手エンジニアだった"Alexandrov"によって改良が加えられ、AL-7と名づけられた試作型が開発された。AL-7は、ソ連陸軍が制式小銃として採用したAK-74と比べて生産するには高価すぎると考えられた。それから1990年代まで開発が進展することはなく、すでに"Alexandrov"が年配の技師となったころになってAN-94よりは安価な別の選択肢として設計することを指示された。この新型小銃とオリジナルのAL-7の差異は1つしかない。AK-107のレシーバーには溝がなく、3点バースト機能はすでに備わっていた。別の言い方をすれば試作型のAL-7とほぼ変わらないといえる。AK-107とAK-108は1940年代に原型が作られたカラシニコフ型動作方式とは重要な変化があるとされている。特徴である安定化機構はニュートン力学第三法則(作用・反作用の法則)を用いている。この機構は、それぞれ反対方向へ動作する2本のオペレーティングロッドを使用することにより反動を安定化する反動軽減カウンターマスメカニズムを採用している。オペレーティングロッドのうち上側が前方向へのガスピストンである。前部からハンドガードまでのガスチューブは2本のロッドがある都合から2つの出口がある。ハンドガード上部にある拡大したガスチューブカバーはそれぞれのロッドをガイドする役割がある。このライフルの射撃時にガスはガスポートから吸われチューブに入り込み、ボルトキャリアを後部に押しやるのと同時に、反動を打ち消す上側レールを前方へ押しやる形となる。重要な往復時の動作は両者と連動するよう繋がれた星型のスプロケットによってロッドが共に動ききった後に元の地点まで完全に同時に戻るようになされる。このように反動が軽減され、精度の向上と制御しやすいオート射撃を行えるようになる。往復部の長さは他のカラシニコフ設計の小銃より短く、そのため850–900発毎分という標準的なカラシニコフ小銃(600発毎分)より高い射撃レートを誇る。しかし、そのため反動が軽減されていても特にバースト射撃中ではむしろ強くなっていると製造者は主張しており、他のAK-100シリーズと比較して1.5-2倍であると報告される。AK-107は射撃モードを変更することができ、セミオートとフルオートの中間に3点バースト射撃機能がある。AK-107においては3点射撃はたとえ1,2発を発射している途中であったとしてもトリガーを引くたびにリセットされる。光学および夜間照準器を備え付けることが可能でGP-30 40mm グレネードランチャーも搭載可能である。AK-108はこの銃の5.56x45mm NATO弾を用いる派生型である。他のAK-100シリーズのようにこれら新型AKもピストルグリップやヒートシールドに用いられる繊維強化プラスチックのように化学合成素材を用いている。このような素材は原型のAK-74やAKMの木製素材よりも費用対効果が高く強靭である。
出典:wikipedia
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