『コマンドー』("Commando")は、1985年にアメリカ合衆国で公開されたアクション映画。監督はマーク・L・レスター。本作品は、前年(1984年)の『ターミネーター』の悪役を演じたアーノルド・シュワルツェネッガーが、転じて屈強で勧善懲悪のヒーローを演じたヒット作である。シュワルツェネッガーはビルドアップされた肉体と、それを存分に活かしたアクションを披露し、この作品で正義の味方としてのイメージを確立すると共に、アクションスターの地位を不動のものとした。日本では、テレビ朝日版日本語吹き替えの平田勝茂翻訳による独特かつユーモラスな言い回しがネットスラングとして使用されるなど、カルト的な人気を博している。かつて精鋭部隊・コマンドーの指揮官として名を馳せたジョン・メイトリックスは軍を退役し、愛娘・ジェニーと山荘での静かな生活を送っていた。ある日、二人が暮らす山荘をメイトリックスのかつての上司・カービー将軍が訪れ、メイトリックスにコマンドーの元隊員たちが次々と殺害されていることを伝え、護衛として山荘に部下を残してゆく。しかし、カービーが去った直後、謎の武装集団が山荘を襲撃。護衛たちは殺害され、ジェニーが連れ去られる。メイトリックスは必死に追跡を試みるが失敗し、彼もまた、武装集団に拘束される。犯人は、過去にコマンドー部隊の工作により失脚したバル・ベルデ共和国の独裁者・アリアスの一味で、その中にはメイトリックスのかつての部下で、一味に殺害されたはずのベネットも加わっていた。メイトリックスに恨みを持つベネットは、アリアス一味に協力して自分の死を偽装し、カービー将軍がメイトリックスに接触するのを待っていたのだった。そして、ジェニーの命と引き換えに、メイトリックスは現バル・ベルデ大統領の暗殺を強要される。やむなくメイトリックスは、一味の監視の下バル・ベルデへ向かう旅客機に乗り込む。しかし、一瞬の隙を突いて同行の見張りを殺すと離陸直後に飛行機の前輪格納室から脱出し、すぐさまジェニーが捕らわれているアリアスの拠点を突き止めるべく隠密行動を開始する。飛行機がバル・ベルデに到着するのは11時間後、その時間内に拠点を突き止められず、自分が飛行機から脱出したことが一味に知れればジェニーは殺される。空港でバル・ベルデ便の離陸を監視していた一味の1人・サリーを追うメイトリックスは、サリーに口説かれていた客室乗務員・シンディに目をつけ、脅迫に近い手段で強引に協力を求める。初めのうち、シンディは粗野なメイトリックスの態度に不信を抱くが、成り行きで行動を共にする内に、愛娘への思いを語る彼の言葉を信じるようになる。メイトリックスはシンディに助けられながら拠点の位置を突き止め、軍放出品店を破って武器や装具を調達、いったんは駆けつけた警察に逮捕されるが護送車から脱走し、一味の水陸両用機(グラマン・グース)を奪ってアリアスの拠点である孤島に辿り着く。そして、メイトリックスは完全武装して孤島に乗り込み、大挙して襲い掛かるアリアスの軍勢を一人で殲滅し、自ら銃を取ったアリアスをも倒した。しかし、最後に残ったベネットはジェニーを人質にとり、メイトリックスと対峙する。メイトリックスはベネットを挑発して一騎討ちに持ち込み、苦戦の末に勝利しジェニーを救出する。その後、救援に来たカービーはメイトリックスに軍への復帰を要請するが、メイトリックスはこれを断り、ジェニーとシンディを伴い水上機で島を飛び去ってゆく。※関東地区のデータのみテレビ放送回数が多かった本作は、VHSの他DVDも黎明期の1998年ごろからと、かなり早い段階で販売が行われている。ただし、初期ブルーレイディスク版を含めていずれも字幕版で吹き替え音声は無かった。2009年5月22日に一部シーンを追加再編集した『コマンドー〈ディレクターズ・カット〉』と銘打ったDVDが発売された。従来のDVD版ではドルビーサラウンドであったオリジナル音声が5.1chになっており、一層だったディスクも二層に変更、さらに、同作品としては初となる日本語吹替(キャストは上記のテレビ朝日版を参照)を同時収録、パッケージも一新された。2013年4月18日には20世紀フォックスの『吹替の帝王』からの同名レーベル第1弾として『コマンドー<日本語吹替完全版>コレクターズBOX』(当初5,000セット限定、後に5,000セットが追加され10,000セット限定)が発売。内容はBlu-ray(上記のキャストによる2種類の日本語吹替音声を収録した劇場公開版)・DVD(上記のキャストによる2種類の日本語吹替・カット部分の吹き替え追加収録を行ったディレクターズ・カット)・特典DVDの3枚組で、上記「ザ・ロードショー」「日曜洋画劇場」で使用された吹替台本(縮刷版)などが同梱される。同時に、『日本語吹替完声版』としてDVD単品の発売も開始されている。『吹替の帝王』第8弾では『コマンドー制作30周年記念ディレクターズカット版ブルーレイ』において、テレビ朝日版を基にした新録版が制作された。基本的に当時と同じ声優が起用されているが、ベネット役は石田太郎に変わり若本規夫が起用されるなど、故人など一部のキャストが変更されている。翻訳は平田勝茂が担当する旨が宣伝映像で強調されていた。より原典に沿った翻訳になっているが一部の特徴的な台詞はテレビ朝日版と同じになっている。
出典:wikipedia
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