HUDヘッドアップディスプレイ(Head-Up Display、略称: HUD、「ハッド」と発音する)は、人間の視野に直接情報を映し出す手段である。この技術は軍事航空分野において開発され、実験的にではあるがさまざまな分野に応用されている。類似のものにヘッドマウントディスプレイ (HMD) がある。ヘッドアップディスプレイには以下の特徴がある。ヘッドアップディスプレイを実現する最も一般的な手段は、透明な光学ガラス素子に画像を投影することである。以前はF-14戦闘機のように、風防に直接映像を投影する機種(改修前のA型など)も存在した。もともとは、画像を投影する装置はブラウン管 (Cathode Ray Tube, CRT) だった。投影装置として小型ディスプレイの技術が導入されている。小型ディスプレイは液晶ディスプレイ (LCD) 、反射型液晶パネル (LCOS) 、ホログラフィック光学素子などで構成されている。当初、ヘッドアップディスプレイは戦闘機で導入され、後に低空飛行する軍用ヘリコプターなどにも導入されるようになった。パイロットには自機の速度や進行方向などの重要な情報が重なって見えるようになっており、飛行中に計器盤の計器に視界を切り替えることにより発生する、空間識失調や致命的なミスを防げるようになっている。大型の輸送機や一部の旅客機などでも使用されている。戦闘機ではヘッドアップディスプレイと同様の情報をヘルメットに直接映し出すヘッドマウントディスプレイ(例えばJHMCSなど)に切り替わってきているが、ヘルメットの重量増加による首への負担増加が懸念されている。また、銃器のダットサイトの中には、EOTech社やBushnell社のホロサイトなど、ヘッドアップディスプレイと同じ構造の物も登場している。ヘッドアップディスプレイの応用として以下のようなものが実現、或いは提案されている。フロントガラスに運転者向けの基本的な情報の(無限遠の点に結像するような)画像を提供する。これは、既に発売している自動車メーカーもある。通常は速度計が表示されるが、テレビの映像などを運転中に注視すると違法になる(道路交通法第71条第5号の5)。日本ではトヨタ・クラウンマジェスタが全車標準装備し、速度表示やカーナビゲーションガイド、ナイトビューで使用されているほか、マツダ・アクセラの一部グレード、ホンダ・レジェンドがインテリジェント・ナイトビジョンシステムに使用している。かつては日産・シルビアにも採用されていた。パイオニアのカーナビ、カロッツェリア・サイバーナビでは2012年7月からHUD対応モデルが市販されている。F-15以降の戦闘機などに、従来の光学照準器などに変わり装備されている。医師に対してX線やCTスキャンの映像を患者と重ね合わせて表示する。これにより、通常は見ることができない体の構造を見ることができるようになる。コンピュータゲームでは画面に重ねて表示される情報を「HUD表示」という(なお、ヘッドマウントディスプレイ内での表示のことも便宜上としてこう呼ぶことがある)。また、通常のゲーム画面に弾薬残量、地図、点数などいろいろな情報を重ねて表示する目的で、ヘッドアップディスプレイが利用されている。ただ、前方を注視しつつ各種状態表示を同時に見るためのヘッドアップディスプレイなので、これを通常のコンピューターディスプレイに用いてもあまり意味がない。なお、ディスプレイの呼称については「ヘッドマウントディスプレイ」との混同も一部で見られる。
出典:wikipedia
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