蘭汗（らん かん）は、五胡十六国時代の後燕の君主。皇族ではなく簒奪者であるため、後燕は滅亡したとして歴代君主に数えられない場合もある。第2代皇帝の恵愍帝慕容宝の重臣。前燕の文明帝慕容皝の淑儀蘭氏（文昭皇后、後燕を建てた慕容垂の母）の弟、また慕容盛（後の昭武帝、慕容垂の庶出長男）の岳父にあたる。永康3年（398年）2月、慕容宝が北魏に奪われた中山を攻撃して大敗し、5月に龍城に戻った際に、慕容宝と太子慕容策を殺害し、昌黎王を自称して即位した。しかし7月、慕容盛に太子の蘭穆もろとも殺害された。

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