黒田 綱政（くろだ つなまさ）は、筑前東蓮寺藩の第3代（最後）の藩主。のち筑前福岡藩の第4代藩主。万治2年（1659年）8月11日、福岡藩第3代藩主・黒田光之の三男として江戸麻生の藩邸にて生まれた。寛文3年（1663年）7月、支藩の東蓮寺藩主で叔父の黒田之勝に嗣子が無かったため、その跡を継いで長寛（ながひろ）と名乗った。ところが延宝5年（1677年）2月に兄の黒田綱之が廃嫡されたため嫡子に選ばれ、綱政と改名した（「綱」は将軍徳川家綱から偏諱を賜ったもの、「政」は初代藩主・黒田長政より1字を取ったものである）。この時、東蓮寺藩は収公された。元禄元年（1688年）、父の隠居により家督を継ぐ。このとき、弟の黒田長清に5万石を分与した（直方藩）。隅田重時を家老として登用し、父時代の側近をすべて排除して藩主権力の強化に努めた。しかし、これにより父・光之と対立、更には佐賀藩との間で背振山国境論争が起こる。また、財政改革のために藩札を発行したが、逆に米価が昂騰して失敗に終わった。また絵画を好み黒田家の御用絵師として、狩野派の狩野昌運を召抱えた。正徳元年（1711年）6月18日、福岡にて死去した。享年53。長男の吉之は先立って死去しており、家督は次男・政則（宣政）が継いだ。

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