神戸交通振興株式会社(こうべこうつうしんこう、"Kobe City Transportation Promotion Co., Ltd.")は、神戸市によって設立された株式会社である。本社は神戸市長田区松野通の新長田地下鉄ビル内である。経営面で厳しさを増していた交通事業の経営改善に資する事を目的として1984年に交通局が100パーセント出資して設立された。主に神戸市内のバス事業や、神戸市交通局関連の諸事業を受託している。神戸観光の活性化と、市内都心部の回遊性を向上させることを目的として1990年4月7日に運行開始した。神戸国際観光協会が主体となり、神戸市交通局が貸切バスとして運行していた。2003年4月に運行事業者が神戸市交通局より引き継ぐ。この時に乗合バスとしての運行に変更された。中突堤を起点に南京町、北野、新神戸駅、メリケンパークなどを経由し、約63分で一周する。一部に途中の停留所止まりの便も存在する。2015年10月9日に神戸で行われた『夜景サミット2015 in神戸』の開催に合わせて期間限定で運行時間を夜間帯に延長し、新たに新神戸駅から摩耶ケーブルまで直通する路線が設定された。シティー・ループの路線としては初めてまやビューラインまで延長された。夜間運行便では車内でジャズが流れた。バスには女性のコンパニオンが乗務しており、観光案内などを行っている。このため、ワンマン運転は行っておらず、案内はコンパニオンが行う。車両は、モスグリーンのレトロ調を基調とし、異人館をイメージしたデザインの中型バスである。各車両には愛称が付けられており、641号車が「はなどけい」、642号車が「とあろーど」、643号車が「めりけん」、644号車が「かざみどり」、645号車が「みなと」、646号車が「きたの」、647号車が「ぬのびき」である。車内には、4か国語で案内可能な液晶ディスプレイを搭載している。座席の色は車両の愛称に沿った色のものを採用しており、641・642号車は赤色、643・645号車は青色、644・646・647号車は緑色の座席となっている。乗務するコンパニオン専用の座席も備えられている。山手線(やまてせん)は、2001年7月6日で営業を終了した神戸市バス91系統(ただし当時、91系統と92系統とのペアで循環路線だったため、西行きは91系統だが東行きは92系統のバスが走っていた)の復活を望む市民(主に高齢者)の声を受けて、新設された路線である。市バスカード・市バス全線定期券・スルッとKANSAIカード・PiTaPa・ICOCAなどが利用でき、神戸市バスと同等の営業を行っている(山手線へのICカードシステムの導入は2008年9月1日から神戸市バスと同等に行われた。PiTaPaにおける利用額割引も神戸市バス利用分と合算で適用される)。日中のみ、1時間に約1本の運転である。ながらく、新神戸駅前から新開地地区を循環して三宮へ至る路線であったが、2016年4月1日のダイヤ改正で新神戸駅発着を廃止してすべて三宮発着とし、新開地地区も循環をやめて神戸駅前発着にするなどの大幅な路線変更が行われた。車両は神戸市交通局から転籍した車両に塗色を変更した上で運行している。車内機器も市交同様に小田原機器製のものが使用されている。車内アナウンス(音声合成)の声も市交と同じであるが、唯一つ違う点は神戸市バスでは「次は○○です」が山手線では「次は○○でございます」とアナウンスされる。2012年に、神戸市バスのアナウンスの声が変更されたが、この路線はそれ以降も変更前の声になっている。2016年の路線の変更に伴い、4種類の声が混ざったアナウンスになっている。ポーアイキャンパス線は、2007年4月1日から、同日ポートアイランドに開校した神戸学院大学・神戸夙川学院大学・兵庫医療大学への足として、神姫バスと共同で運行を開始した。2012年3月1日からは、同社運行便でPiTaPa・ICOCA、ならびにスルッとKANSAIカードが利用可能になった。山手線については、神戸市バスと同じく、神戸市の環境政策の一環として、エコファミリー制度とエコ(環境)定期券制度が制定されている。いずれも、適用日は、土・日・祝日と、年末年始(12月25日から1月7日まで)およびお盆休み(8月12日から16日まで)。適用日には、運賃箱に、適用日であることを知らせるフラグが立てられている。エコファミリー制度とは、大人1人と同伴する小学生以下が2人まで運賃無料となるものである。大人1人の支払いは、現金・市バス専用カード・NewUラインカード・スルッとKANSAIカード・定期券いずれも可能。利用時には、運賃支払い時(すなわち下車時)に、乗務員である運転手に申告する必要がある。エコ定期券制度とは、大人の通勤定期券1枚につき、その定期券の適用区間内での乗降であれば、定期券所持者の家族(年齢は不問)の運賃が値引きされるものである。支払いは現金のみ。利用時には、運賃支払い時に、乗務員である運転手に申告する必要がある。エコファミリー制度との併用も可能である。エコ定期券制度は、2014年3月31日で終了した。なお、ポーアイキャンパス線・シティループは、両制度とも適用対象外である。シティー・ループを除き、車体は真紅色に塗られている。すべて神戸市バスからの譲渡車であり、開業時は三菱ふそう製の初代エアロスター3台体制で、3台とも2段窓でそのうち2台はリアランプが角型ではない車両だった。2003年には同じく三菱ふそう製の中型車(エアロミディ)1台(これも2段窓)が入籍し4台体制となったが、排ガス規制により2005年ごろに逆T字窓の日野自動車製のツーステップバス2台と神戸市バス初のノンステップバスである日産ディーゼル(現:UDトラックス)製の3ドア車すべて(2台)が移籍し、これら4台を置き換えた。その後も排ガス規制の関係から車両の入れ替えが頻繁に行われ、2012年頃からは小型ツーステップバス(日野・リエッセ)も使われるようになったが、2013年5月に神戸市営バスが北区の一部路線が撤退したことに伴い、余剰になった中型ノンステップバスが譲渡され、全車ノンステップバスでの運用となっている。シティー・ループの主力車両で、7両在籍する。車種はいすゞ・エルガミオと日野・レインボーII。いすゞ車は岩戸工業で、日野車は東京特殊車体工業で改造されている。中扉は4枚折戸で、スロープ板を装備する。運行開始時にいすゞ製の小型バスが4台導入され、1993年に2台追加導入された。1997年に中型車4台が導入され、運行開始時に導入された車両が置き換えられる。2003年に神戸交通振興に運行が移管された際に局番・社番も含め、神戸交通振興に移籍している。2004年には1993年に導入された車両をいすゞ・エルガミオで置き換え、2009年に1997年に導入された車両をエルガミオ・日野レインボーIIによって置き換えた。シティー・ループの利用者増加による混雑時などの応援用の車両として、2016年8月5日より営業運転を開始した。車両は山手線で使用されていたエルガミオで、シティー・ループの車両で初めてのノンステップバスである。外観はシティー・ループのマスコットキャラクターである「ループにゃん」のラッピングがなされており、車内もループにゃんのイラストがちりばめられている。ただし、あくまで応援用の車両であることから、他の車両と異なり、屋根の飾りつけなどの改造は施工されておらず、座席も背もたれにカバーがかけられている所以外は山手線時代と変わっていない。こちらもすべて神戸市バスからの譲渡車であり、開業時は日野自動車製のツーステップバスが使われていた。そのあと山手線に使用されていた車両やポートアイランド線の撤退により余剰になった車両も使用されていたが、2013年7月現在は日産ディーゼル(現:UDトラックス)製のノンステップバスが主力となっている。開業時は、シティエアターミナルへのアクセスバスとして導入された観光バス型車両が使用されていたが、2007年から神戸市交通局から譲り受けた路線バスの車両が使われるようになった。ただし後ろドアは締め切っており、観光バス車両時代と同様に前扉からの乗降となっていた。2008年には路線自体を神姫バスに譲渡する形で撤退した。最後まで神戸航空交通ターミナル時代の当時の意匠をはがした影が残ったまま使われていた観光バス型車両は神姫バスには引き継がれず、全車廃車された。また、2007年から使用された路線バスの車両も、排ガス規制の関係でのちに全車廃車となっている。映画「ありがとう」では、主人公の古市忠夫がプロゴルファーテストを受けに神戸から東京へバスで出発するシーンがある。このバスに、神戸交通振興ポートアイランド線のバスが使われた。これは、同社が神戸市の傘下であることに加え、同路線のバスが、高速バスと同規格のバスであり、かつ文字やロゴが入っていないバスであったからとのことである。また、古市がバスに乗り込むターミナルには、同路線の神戸インキュベーションオフィスバス停が使われた。
出典:wikipedia
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