


愛国者達(あいこくしゃたち)は、コナミが発売しているゲーム「メタルギアシリーズ」に登場する架空の組織。本項ではその前身にあたる賢者達(けんじゃたち)についても記述する。アメリカ合衆国を政治・経済・軍事などあらゆる面から支配する組織。極秘の存在とされており、特に、体内に軍用ナノマシンがある者は、言語規制の作用で、「愛国者達」という単語を喋ろうとすると強制的に「らりるれろ」という言葉に置き換えられ、名称を口にすることもできない。徹底的な情報統制が敷かれているため、その実態は不明瞭な部分が多かったが、「ガンズ・オブ・ザ・パトリオット事件」の際にビッグ・ママがソリッド・スネークに語った内容から全てが明らかとなる。その全容が明らかになるまでは「愛国者達」のモデルとなった「賢者達」と同じように権力者たちの組織と思われていたが、実際は伝説の兵士ザ・ボスの遺志を実現するため、東西冷戦下のアメリカで誕生した組織であり、創始メンバーはザ・ボスの暗殺に関与した、特殊部隊FOXの隊員とその関係者である。ビッグ・ボスが離反した後にゼロが造り上げた、5つの代理AIから構成されるネットワーク。ビッグ・ボスの離反という出来事によって人間不信に陥ったゼロが、「愛国者達」という存在を永遠に安定、持続させる為に創り上げた。代理AIの役割は、ゼロ少佐の意志である「思想・意識の統一化により完成する統一世界」の実現のために、政治・経済・文化などのあらゆる領域における統制を達成することであった。そのために、代理AIは予算の算術分配等を通じて米国社会のあらゆる領域の支配・管理を行った。そのため、代理AIはいつしか米国の「規範」を作り出す存在になっていった。しかし、時代の流れとともに規範の意味内容が変化をとげるようになり、統一世界実現のために組まれた規範はその目的から異なった存在へと変貌していった。ビッグ・シェル占拠事件におけるS3計画の最終演習を通じて「状況に応じた人間の精神のコントロール」という手法を確立する。だが、そうして作出されたプロセスはゼロが理想とした「思想・意識を統一化することによる争いのない世界」ではなく、戦場浄化というプログラムを触媒にして、人間の精神をコントロールすることで戦争のビジネス化を成功させた「戦争経済」を作り出すこととなった。後述する「J・F・K」が管理していた「大佐」が、雷電に対し本性を露にした発言から、雷電ばかりか人類全体を「適切に管理しなければならない存在」と見下していた節がある。これを象徴するかのように、タンカー沈没事件やビッグ・シェル占拠事件に関わった全ての人間は、愛国者達もといAIによって全員何らかの傷を負っていた。このJ・Dを頂点として、その統制下には「G・W」「T・J」「A・L」「T・R」という4つのAIが置かれていたが、G・Wはソリダス・スネークによるビッグ・シェル占拠事件に伴い投棄されたため、それ以降は3つのAIによって世界経済、政治、法律、規範、文化、ライフライン等の管理を行っていた。しかしG・Wは後にリキッド・オセロットによって回収、修復される事となる。J・D以外の4つのAIには、ラシュモア山に彫られた4人のアメリカ合衆国大統領から採られたイニシャルで名称が付けられている。「G・W」→初代大統領 ジョージ・ワシントン()「T・J」→第3代大統領 トーマス・ジェファーソン()「A・L」→第16代大統領 エイブラハム・リンカーン()「T・R」→第26代大統領 セオドア・ルーズベルト()「J・D」は人名では無く、「名無しのジョン」という意味合いで身元不明の男性の死体に名付けられる名称、ジョン・ドゥ()が由来となっている。
かつて、ビッグ・ボスはパラメディックから本名を尋ねられた際「ジョン・ドゥ」と名乗って答えをはぐらかしたことがあった。またこの他、予備のAIとして「J・F・K」(ジョン・F・ケネディ)が存在し、G・Wが機能を停止した直後に穴を埋めるべく起動する。ただし、MGS2劇中で確認出来る限り、管理の対象はS3計画における雷電の上官でシャドー・モセス事件のキャンベル大佐に相当する「大佐」と偽者のローズマリーだけであった。賢者達は第一次世界大戦後の、アメリカ合衆国、革命直後のロシア、中華民国の三国の権力者が構成した組織である。賢人会議と呼ばれる12人が中心であったとされる。後にロシアがソビエト連邦、中華民国が中華人民共和国へと取って代わられると、その構成者達も所属を替えた。第二次大戦中に三国は協力し「賢者の遺産」と呼ばれる資金を捻出したが、大戦終了後にヴォルギンの父の暗躍によりソ連がこれを独占。三国間に不和をもたらした。この資金の奪取のため、アメリカは「スネークイーター作戦」を実行。ザ・ボスとネイキッド・スネークそしてオセロットの活躍によってヴォルギン大佐が所持していた賢者の遺産の半分はアメリカへとわたった。しかし6年後の1970年、ジーンがFOXを率いて叛乱を起こす。その混乱に乗じて賢者達の記録を所持するCIA長官はリボルバー・オセロットによって殺害され、賢者達は壊滅した。この事件により賢者の遺産はゼロの元へと渡り、愛国者達設立の資金源となった。ソリッド・スネークや雷電達、そしてビッグ・ボスの手によって愛国者達が消滅した後、世界は変革の時を迎えた。これまで愛国者達の手で統制されていた情報は誰もが自由に見られるようになり、それをどのように活用するのもまさに自由となった。その最たる例がサイバネティック技術の実用化である。これまで日の目を見なかった技術は愛国者達の作った檻から解き放たれるや、高性能義肢を生み出す中心技術へと発展してゆく。そしてそれは事故や病気で四肢を欠損した障害者の回復どころか、戦場で負傷して手足を失い、戦うことの出来なくなった兵士や傭兵にとっては、まさしく再雇用への道であった。手術費やメンテナンス費は決して安くはなかったものの、これによって多くのサイボーグ化された兵士や傭兵が生まれ、それまで生身の兵士や彼らが操縦する機械の兵器が闊歩する戦場へと投入されていった。こうした愛国者達消滅に伴う「情報の自由」と「サイバネティック技術の発展」は、かつてソリダス・スネークが抱いた「愛国者達の統制から解放され、自由を手に入れる」という彼の願いが、違った形で実現したこととも言える。しかし一方では、情報統制やそのためならば実力行使も厭わない愛国者達という存在の消滅によって、『MGR』のデスペラード・エンフォースメント・LLCのような無法者が強大な力を容易に手に入れる土台も生まれており、愛国者達消滅後の世界は全体規模ならともかく部分的には「よりひどい状態」へと悪化しているのも事実である。実際、雷電がデスペラード社の関連企業の犯罪被害者を救う一件は、見方を変えれば「愛国者達の元被害者にして、愛国者達を倒した当事者である雷電が、その結果誕生した新興勢力の被害者を救う」という、どこか皮肉の混じったものである。なお、情報統制が失われたことで愛国者達に属していた人間の個人情報も自由に閲覧できるものとなった可能性があるが、ローズマリーやサニーの様な組織との決別を選んだ者に対しての報復は起こっていない。また、ドレビンの様に愛国者達消滅後の世界に適応し、あらたな居場所を見出した者もいる。
出典:wikipedia
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