電子オルガン(でんしオルガン、英語:electronic organ)は、電子楽器の一種。鍵盤を操作し、電子回路から発生する信号でスピーカーを鳴らして演奏する。その開発のアイデアの原点は、パイプオルガン、シアターオルガンに由来している。電子オルガンは、コンボタイプ、チャーチモデル、ホームオルガンなど演奏される音楽や用途によって分類されている。電子楽器として一段型のシンセサイザーやポータブルキーボード、電子ピアノへの需要が高まる現在でも、多段鍵盤を持ちペダル鍵盤を有する電子オルガンは、ニーズがあり楽器としての一定の評価を得ている。熱心な愛好家も少なからず存在している。オルガンは元々パイプ・オルガンとして発展したが、大型のものは数千本のパイプを投入するため、製作のコストが膨大であり、搬送が困難である。この代替楽器として、いわゆる「足踏み式オルガン」が登場した。足踏み式オルガンは人間の足でポンプを動かして発音用のリードに空気を送る構造になっているが、電動機械の発展に伴い、空気をモーターで送る「電動式オルガン」が開発された。その後、より大音量で多彩な音色発音自体を電気的或いは電子的に行う楽器の開発がなされ、「電子オルガン」が登場した。電子オルガンは当初、パイプオルガンやシアターオルガンの形式を引用する形で登場したが、現在では機能や演奏技法、あるいは用途などの点で、独自の進歩を遂げた。ただしその一方で、パイプオルガンの用途を継承する機種も市場規模は小さいものの現在も存続している。なお「『電子オルガン(Electronic organ)』と『電気オルガン」は構造自体が異なる」という話を今なお強調する人も居る。(こちらを参照)しかし現在では音源方式が多様化しており、昔ながらの「単純な二分法」は、新しい音源に適した新しい分類方法と必ずしも整合しないので注意を要する。1924年、旧ソ連の画家ウラジミール・ロッシーネ (Vladimir Rossiné) は自ら開発した「Optophonic Piano」を個展やイベントで実演した。これは パターンを書いたガラス円盤に光を当てて発振音を得る 方式の最初の楽器であり、これ以降も同方式の開発は続いたが、この方式で成功した製品は知られていない。同時期には、他の方式も並行して開発が進められ、その中の幾つかは商業的成功を収めた。1934年、アメリカのローレンス・ハモンドはハモンドオルガンを開発した(※)。この楽器は「トーンホイール」と呼ばれる、一種の鉄製歯車(歯が波形に相等)を回転させる方式を採用した。1937年、ハモンドは真空管でオーケストラやバンドサウンドを再現できる電子鍵盤楽器「ノバコード」(Novachord) を開発、1939年発売した。同機は電子発振器と分周回路、フィルターを採用し、計169本の真空管で構成されており、後の電子オルガンやシンセサイザーの先駆けとなった。これ以降、様々なメーカーが電子オルガンを開発/発売していく。教会用パイプオルガンに電子技術を後付けする「ハイブリッド・パイプオルガン」 は1930年代に登場した。以降も次々と新機種が発表されていく。1955年創業のクロダオルガンも、手作りの教会音楽用アナログ電子オルガン「クロダトーン」のメーカーとして広く知られたが、デジタル化の時代には乗らず、生産終了、その後、アーレン、ヨハネス、コンテント、アールボーン等の輸入代理店をしていた。ヤマハは、1981年にFM音源システムを使用したF-70 F-50 F-30を手始めにクラシック系オルガンを本格的に手がけ始め、1989年にAWM音源システムを採用したフラッグシップモデルといえるF-700、1992年にF-300 F-400を発売した。ハモンド・オルガンが開発された時代、既にいくつか実験的な真空管式オルガンが開発されてはいたがローレンス・ハモンドは、音源に電子回路を使用せずに物理的にアナログの信号を発生させる機構を用意して、それをスピーカーへと増幅する最後の過程に真空管を使用するという構想を進めた。磁気ピックアップの前に鉄製歯車を設置し、歯車をモーターで回転させると、ピックアップのコイルに交流電流が発生する。回転数一定で歯車の刻みを各種用意すれば、種々の音程を生み出せるようになったのである。この機構は比較的単純で実用に耐える耐久性を提供したが、内部に駆動部と大量の歯車を抱える方式のため小型化や軽量化は難しく、後にトランジスタ製品やLSI製品の普及とともに、人々がもっと軽量な楽器を求めるようになったのも自然な動きであった。しかし当時の基準では、真空管が最低限で済み信頼性も高かったので、第二次世界大戦中から戦後にかけ、アメリカ軍は世界中に礼拝用としてハモンド・オルガンを持参していくこととなった。なお、ハモンド・オルガンは開発当初、教会や劇場を主要な市場と想定していたので、機能面で教会用オルガンを意識している。しかし音に関しては何かの模倣ではなく、あらゆる音を合成可能な新しい楽器の実現(一種のシンセサイザー)を目指していた。例えばハモンドが1937年開発した真空管式電子楽器ノバコードは、ノブの調整でオーケストラやバンドサウンドと同様な効果を得る事ができた。この楽器は、有名な映画/ラジオ/テレビのサウンドトラック製作に採用され、その後シンセサイザーが登場する1960年代まで第一線で使用された。1940年代に入ると、電子オルガンの市場は家庭向けやポピュラー音楽用途にも広がり、他のメーカも次々と同様な技術に基づく電子オルガン(ストップ付き)を発売した。不安定で扱いづらい真空管は、第二次世界大戦時に進められた技術によって随分と安定性を持っていたものの、それでも充分な安定性とは言えなかった。1948年6月30日にAT&Tベル研究所のウォルター・ブラッテン、ジョン・バーディーン、ウィリアム・ショックレーらのグループによりトランジスタの発明が報告され、真空管に代わって電子機器に導入されることとなった。これによって、不安定であった回路をずっと安定したものに仕上げることが可能になり、またずっと小型に仕上げることが可能になった。1958年頃から電子オルガン各社もその採用を進め、徐々に電子オルガンは高機能化し、低価格となった。1958年から1970年代にかけ、トランジスタを使った安定した低価格な電子オルガンが広く普及し、電子オルガンは全盛期を迎えた。この時期には、バンド向けに軽量化したコンボオルガンや、現在のホームキーボードでおなじみのリズム演奏/コード演奏/自動伴奏といった演奏支援機能を搭載した機種、70年代のシンセサイザーを取り込んだ機種等が登場した。日本では、文化生活の象徴ともいえるピアノと並んで稽古事のひとつとして、広範な教育普及活動が行われた。1957年、ベル研究所のマックス・マシューズが世界最初の音響合成プログラムMUSICを開発した。これがデジタル音源やソフトウェア音源の起源と言われている。MUSICは進化を続け、後継プログラムは世界各地に広がって、信号処理技術や音響合成技術の研究開発に利用された。1967年スタンフォード大のジョン・チョウニング博士のFM合成方式もその一つである。1973年ダートマス・ディジタル・シンセサイザーはこのFM合成方式を採用し、後に有名なデジタル音楽ワークステーション シンクラヴィア I (1977年頃)へと発展した。1960年代半ば、急速に発展した集積回路技術(IC,LSI)の市場拡大を目指していたロックウェル社は、1969年 アーレン・オルガンに 世界初のデジタル・オルガンの共同開発を提案した。契約は、ロックウェルが楽器用デジタル技術の開発、回路製作、技術サポートを担当し、アーレン側が音楽と楽器のノウハウを提供する、という条件で締結された。こうして1971年に 世界初のデジタル技術による「コンピューター・オルガン」が登場した。アーレン・オルガンはデジタル音源技術の独占を狙い、ロックウェルが開発したデジタル音源基本特許を買収した。そして、他のオルガン・メーカやロックウェル自身にまで次々と訴訟を起こし、70年代デジタル楽器開発の大きな障害となった。なお同社の音響合成方式は、デジタル加算合成と波形メモリの併用だったと推測される。一方日本では、1971年ヤマハが楽器用LSIの内製を決断、まずアナログ・シンセサイザーの多声化に取り組み (GX-1 (1975), CS-80 (1977))、その技術をデジタルと併用したPASS音源 (1977)、完全デジタル の FM音源 (1981, スタンフォード大の特許)、AWM音源 (1987, サンプリング)、VA音源 (1993, 物理モデル)といった新しいデジタル音源を次々と開発した。ヤマハはこれら音源技術をポピュラー音楽向けキーボードや低価格なホームキーボードにも応用し、80年代の世界のデジタル楽器市場で大きなシェアを持つに至った。1970年代、電子楽器の世界でサンプリング音源が登場し、生楽器の音をテープレコーダのように取り込んで演奏する事が可能になった。 1980年代には電子オルガンの世界でも同様な技術(PCM音源)が採用され、あらかじめ収録済みのパイプオルガン、オーケストラ楽器、リズム楽器の音の再現に使用された。1990年代には、高性能で安価なマイクロプロセッサやDSPを駆使したソフトウェア音源が一般に普及しはじめ、電子オルガンでも、それらの技術を内部使用した製品や、完全にソフトウェア化した製品が登場した。デジタル楽器の高度化と普及と共に、電子オルガンは電子楽器の主流の地位を失った。そしてオルガン自体のデジタル化と高度化により、元々存在した「メーカ毎の楽器の系統の違い」が顕著化した。現在では「電子オルガン」という共通カテゴリの下で、三種類以上の 全く別の楽器 が並存する状況になっている。結論を述べると、実際にはどちらも「電子オルガン(Electronic organ)」と呼ばれる事が多い。ただし、ごく一部(教会やクラシック音楽分野の一部)ではだとする昔ながらの説が、今なお残っている。この説は過去のある時期に一部で受け入れられていたが、所詮、本質的相違を無視して無理に「二元論」の枠組みに当てはめた「簡易分類」に過ぎない。特に音源方式の多様化した今日では、明らかな適用限界がある。したがって下記説明中の「電気オルガン」と「電子オルガン」に関する解説は、歴史的な「過去の観点」として参考する程度に留めておくべきだろう。パイプ・オルガンや足踏み式オルガンの送風機能を機械化したオルガンを電気オルガンと称する場合があるが、こちらは構造から命名された「電動(式)オルガン」(Electric blow)という名称が存在する。電子オルガンではパイオニア的存在の老舗メーカー。クオンタム・シリーズでは、全ストップをクラシック/英国風カテドラル/フレンチ・ロマンティック/バロックの4種類に自在に切り換えして使用することが可能な画期的な装備を持つため、実際の総ストップ数の4倍の音色(音源)を搭載する。Q385以上の製品は、低音に64'(32'と21 1/3'との差音効果による擬似的な64')を装備する珍しい仕様で、最大では4段手鍵盤136ストップ×4仕様まである。また、ヘリティッジ・シリーズではカスタム・メイドまででき、鍵盤から細部の材質・デザインまで思いどおりにオーダーできるという画期的な発想が実現されている。HP上ではオーダーのシミュレーションが写真で確かめながらその場でできてしまう。また、シアター・オルガンの分野でも充分なシリーズを出しており、最大のTO-5Qでは、5段手鍵盤370ストップという大規模なものとなっている。価格帯はかなり高額なため個人宅では購入が難しいものの、ホコリの入らない構造や、鍵盤の非接触式発音機構(故障しにくく耐久性が高い)、そしてストップ数の多さや、修理部品の保存期間の長さ、音色に対する研究の深さが根強い支持を得ており、多くの教会や施設に搬入されている。各ストップは詳細に整音が可能であるが、メーカー技術者が出張にて端末から行うため、自分で調整することはできない。パイプ・オルガンの設置されていないホールにおけるオケとの共演などでも、アーレンを持ち込んだ本格的な演奏が世界的指揮者と共に行われた実績が多く、それは業界での信頼に裏打ちされている。本物のパイプ群を増設することも可能。日本での設置例は少ないが、欧米では年々増加している。オルガニストを目指して専門的に学ぶ人たちにとって世界的に支持の高いメーカーで、指導者から勧められることも多い。その理由の中でも、バロック様式のストップの再現性に特別の熱意が掲げられていることと、楽器としての性能・設計の高さが挙げられる。オルガンを専門的に学ぶには、バロック時代のレパートリーとの付き合いは切っても切れないものであり、それらの時代の作品を本格的なバロック指向の音色で練習したいという願いを満たすことをメーカーは切に願って設計している。音色の指向とストップ構成の傾向のせいで、これまではバロック時代やドイツもの以外の作品の演奏には不向きという大きな欠点があったものの、最近の機種においてはそれを打開し、差し替え用ストップを多数持つことで、演奏・練習する作品の時代性に合わせてストップの音色を個別に変更できるという特長を得ており、広い時代のレパートリーにも対応できるようになった。従来からのドイツでのストップ構成の他に、イギリスやアメリカ向けの製品では、ストリング系のストップを備えるなど、それぞれの文化に融通を効かせた展開をしている。更に、何より特筆すべき機能として、打鍵ニュアンスに反応して本物のパイプ・オルガンのように発音が微妙に変化する(やり過ぎない微妙な程度)仕様は、長年の専門家たちが電子オルガンに望んできた最上の機能であり、現在世界で販売されている電子オルガンの中で唯一の機能である。また、タッチによってどの程度発音が影響を受けるかストップごとの設定が可能であり、また、ストップごとの音量にはじまって、鳴り出し、鳴り止み、微妙な調律誤差、スケーリング、音の明るさなどの整音が自分ででき(座ったままでリモコンから)、その設定をフロッピーに保存もでき、初期設定に戻すことも簡単にできる。特にフランスものを弾く際に必ず問題となる手鍵盤の配置の違いについては、操作によって発音する段を入れ替え、フランス式などに変更することも可能という融通の広さを持つ。また、実際のパイプ・オルガンの演奏台では、足ピストンの仕様が、次のコンビネーションへと進む「シーケンス式」と、配置による「多重記憶式」とがあるが、その切り替えが奏者自身によって簡単にでき、本番前に演奏予定先のオルガンを具体的にシミュレーションしながら練習を積むことが可能である。その他、数多くの古典調律への切り換えもでき、クレッシェンド・ペダルやテュッテイ・ピストンの奏者によるプリセットも可能で、演奏の可能性は限りなく大きい。また、実際の教会における使用にも充分な効果を発揮し、多チャンネルのスピーカー環境を構築すれば、左右だけでなく、上下方向、前後方向にも音源が散らばった立体的なパイプ配置が実感でき、しかもパイプの立体的な配列デザインをストップごとに設定することまででき、機能の限りと音質を求めている支持の高いメーカーとして、教会をはじめとして個人宅などにも多数納入されている。本物のパイプ群をオプションで連動させることもできる。最近では、ヤマハが日本総代理店となったこともあり、そして以前よりリーズナブルな価格で、業界では、音質よりもストップ数や多機能な面を重視する層から広く人気がある。家庭用には特にジュビレイト・シリーズが多く納入されているのを見かけることができる。多い手鍵盤や、多いピストン操作に慣れたいという場合には、本来ならかなりの価格の楽器を覚悟しなくてはならないが、他社製品と比べてずっとコストが抑えられている。小規模施設やちょっとしたオルガン教室にもジュビレイト・シリーズが使用されることも多い。ただ、ジュビレイト・シリーズの音源はひと昔前の電子オルガンに流行したレベルの音質である。同じバイカウントでも、プレスティッジ・シリーズの方はずっと本格的な臨場感が求められて設計されているため、実際の演奏にも耐え得る音質となっている。両者の音質の違いは随分と大きい。この事情を踏まえた新しいモデルのオルガンを販売しつつある。ヤマハもプレスティッジシリーズの取り扱いを近年終了した。演奏台としての機能はごく一般的なもので、スウェル・ペダルにクレッシェンド・ペダルも併設されており、また時代や国ごとの様式に偏らない普遍的な音色であるため、広く使用が可能である。本物のパイプ群をオプションで連動させることも充分にできる。ヤマハの保有するホームタイプ電子オルガンの登録商標。その開発のアイデアの元祖は、パイプオルガンとシアターオルガンである。教育用や、娯楽的意図の強い路線の楽器が主流であったが、近年、より芸術的な音楽に対応できるよう開発が進められ、オペラやバレエ、ミュージカルなどの分野でも活用される場面も増えてきている。以前に見られたパイプ・オルガンの代用品としての機種は、現在は見られなくなっている。詳しくはエレクトーン(別ページ)を参照。ストップ数や機能の割に価格が安く抑えられており、そして低コストの電子オルガンの中では、他社に比べ割に新しい音源を使用しているせいで音質がリアルで、業界では評価が高い。設定が変更できるものの、デフォルトの状態では、足鍵盤の反応の遅い実際の欧州に見られるオルガンをモデルに設計してあり、初心者にはそのままでは扱いづらいが、実際の欧州におけるオルガンを本格的に目指した高い指針を根底に設計されている。まだ日本では一般に触れる機会の少ないメーカーであるものの、低価格性と音質とを兼ね備えたメーカーとして現地では広く知られ、家庭用から施設まで広い納入実績がある。本物のパイプ群をオプションで設置できるが、イミテーションのパイプであるため、風も音も発生しない。カワイが所有するホームタイプ電子オルガンの登録商標。国内メーカーによるホームタイプ電子オルガンとして、エレクトーン(ヤマハ)やミュージックアトリエとともにその開発のアイデアの元祖は、パイプオルガンとシアターオルガンに由来している。当初、教育用や、娯楽的意図が強かったが、より芸術的な表現に対応できるよう開発が続けられた。旧来より、主要機種にはドローバーが搭載されているのも特徴となっている。当初はパイプ・オルガンの代用品として世に現れ、世界中で礼拝などに活躍した楽器であったが、その特徴的な音色が愛され、よりパイプ・オルガンに迫った音源が現れるようになっても、従来のハモンド・トーンは世界からニーズが尽きることはなく、今でもその独特の音を受け継いで製造され続けている。かつてはバッハのオルガン作品の楽譜に、ハモンド・オルガンのレジストレーションが記されていたこともあったが、今日パイプ・オルガンの代用品として使用されることはなく、特にクラシック音楽以外で活躍している楽器である。詳しくはハモンド・オルガンを参照。デジタル音源の素晴らしさは電子オルガンに多大なる恩恵を与えたが、音質の随分と良質になってきた現代の電子オルガンにとって、本物のパイプ・オルガンこそにある各ストップの個性的で表情豊かな味わいや、調律・整音の不正確さから発生する質感などが非常に薄れたことは、業界全体において旧来から指摘されてきたことである。それに対応すべく、打鍵に対する発音のタイミングや調律をストップごとに不正確に設定できる機能が現代の電子オルガンにおいては一般的なものとなっている。このベネディクトオルガンでは、それよりももっと異なったアプローチによって、アナログな味わいを生み出す新しい効果を実現している珍しい存在である。いわゆる「高級オーディオ」相当のアンプとスピーカーにより、非常に高い臨場感他の音質を作り上げている。音色はバロックオルガンとロマンオルガンの独立した2基の音源を搭載、充分な価値の高さを有している。例えば、低いゲダクト(木製閉管)においては、そこから生まれる低い風の音や高音の雑音には他製品で聴かれないリアリティがあり、また古めかしいリード管は憂いを含んだ響きがあり、バロック音楽におけるソロ使用では従来の電子オルガンには求められなかった深い雰囲気づくりに成功している。足鍵盤における低音では、低くなればなるほど基音がよく認識され得ないような微妙な現象も、本物のパイプ・オルガンどおりに再現されている。コストが高いため、現代の電子オルガンに標準装備されているような付加機能は最初から付いていないが、木製手鍵盤が標準であり、楽器として必要な要素から優先的に妥協なく求めて設計されている。多少割高であるが、音質は評価が高く特徴的である。バロック向きの優秀な楽器としてアールボーンと並んで評されてきた。ベネディクトオルガンは2005年以降、生産が中断されていたが2009年後半から日本オルガン(株)に技術移管となり同社のオリジナルブランドとして再登場の運びとなった。日本には2005年に入ってきたメーカー。低価格の機種の中では、その姿からは想像もつかないリアルな音質が評判を生み出している。ブロック・オルガンシリーズでは、オルガニストが演奏ツアーなどで持ち運びできることも念頭に置いて設計され、簡単に分解して一般的な乗用車に載せられる仕様になっている。ブロック・オルガンのシリーズなら、ストップ数の割に、これまでにない省スペースを実現しているので、比較的スペースの限られた日本家屋においても広く納入されている。また教会でもかなり設置されている。また、他に類のない低価格ながら、各ストップには2種類の音源が用意されているという充分な設計で、バロック系とロマン派(フランス)系とで切り換えできるため、非常に広い作品に適している。低価格で人気の高いブロック・オルガンのシリーズでは、3段手鍵盤の機種もあり、予算的に他社製品では3段鍵盤が無理な場合であっても、このシリーズであれば3段手鍵盤が叶う価格設定がされている。価格と外観の割に、音質には高いこだわりを求めたメーカーで、低価格性と音質とを兼ね備えたものとしては評価は高い。コスト・ダウンも兼ねてアンプとスピーカーは内蔵していないため別途接続する必要がある。一般的な家庭用のオーディオを使うことでそれは一応満たされる。但し、その音質は、使用するアンプやスピーカーに依存するため、環境によっては悪くなることもあるが、充分な環境で増幅した際には、演奏に充分な高音質を得ることができる。代理店では外部アンプスピーカー数種(個人宅用からホール用まで)を自社製作しておりその音質は非常に評価が高い。人気の高いブロック・オルガンのシリーズは、趣味の層や学生などに人気が非常に高く、個人宅や出前演奏に使用されることが多い。本物のパイプ群をオプションで付けられる仕様はない。一般的コンソールタイプではCapella(カペラ)シリーズ他がある。ローランドが保有するホームタイプ電子オルガンの登録商標。国内メーカーによるホームタイプ電子オルガンとして、エレクトーン(ヤマハ)やドリマトーンとともにその開発のアイデアの元祖は、パイプオルガンとシアターオルガンに由来している。パイプ・オルガンの代用品として使用されることを目的としてはいない。エレクトーンやドリマトーンに比べ外面が木目を基調とした往年のベーシックなオルガンのスタイルを踏襲しているのも特徴である。ロジャースは、「ヴァーチャルオルガン」であることをことさらに強調しており、「未来のオルガン」のための仕様に積極的ではあるが、標準的な仕様のオルガンは放棄していない。キャメロン・カーペンターが同社の看板アーティストであり、2013年にはカーペンターが来日するのにあわせ、戦略を練っているものと思われる。カーペンターは、「現代人のためのペダル鍵盤はFからDまでの46鍵にまで拡張が可能」と指摘している。この指摘を受け、GからCまでのペダルの拡張に成功した世界初のヴァーチャルオルガンである。以前は標準的な仕様のオルガンを創っていたメーカーであったが、最近ではシリーズも多くなり、多角的なニーズに応じることのできるメーカーとなった。輸入販売を河合楽器製作所が行っている。以下の表は、現在の電子オルガンにおける一般的機能と技術、そしてその一般的コストを概観するための参考資料として掲載する。内容は、2006年7月現在の最新情報により、詳細は各メーカーHPに譲り、内容の信頼性は各メーカーHPのものを優先することとする。但し、各メーカーHPにおいても重大な誤記等が一部確認されている。
出典:wikipedia
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