ケプラー138(英語:Kepler-138)またはKOI-314とは地球から見てこと座の方向に217光年離れたところにある赤色矮星である。2013年にケプラー宇宙望遠鏡の観測により3つの太陽系外惑星が発見された。ケプラー138は当時、太陽の57%の質量と54%の半径を持つ、スペクトル型がM1Vの赤色矮星であり、表面温度は3871Kと太陽(5778K)よりかなり冷たいとされていた。金属量は太陽より28%少ない。年齢は10億年以上が経過しているとされている。後述のとおり、後に惑星のパラメーターが変更されると同時にケプラー138のパラメーターも質量が太陽の52%、半径が44%、表面温度も3841Kに変更されている。先述の通り、ケプラー138には3つの太陽系外惑星が発見された。恒星から近い順にケプラー138b、ケプラー138c、ケプラー138dと名づけられた。ただしKOIカタログでの名称は恒星から近い順にKOI-314.03、KOI-314b、KOI-314cとなる事に注意。この3つの惑星の中でもケプラー138dは特に注目されている。ケプラー138dは地球の1.61倍の半径を持ち、質量に至っては地球とほぼ同じである。このことからケプラー138dは発見当初、地球サイズの岩石惑星とされていたが、後の観測により密度が1310kg/mと木星とほぼ同じ値である事がわかった。このことからケプラー138dは地球のような固い地殻を持つ岩石惑星ではなく、木星や土星のようなガス惑星である事が分かった。これほど小さなガス惑星が存在している事は科学者に衝撃を与えた。なぜならこれほど小さいと惑星形成時に重力が弱い為、ガスがほとんど集まらないはずだからである。ケプラー138dの発見は惑星形成のシナリオを大きく覆すものとして注目されている。しかしなぜこんな小さなガス惑星が存在していけるのかについては様々な説が唱えられているがいまだ結論は出ていない。後に、惑星のパラメーターが大きく変更され、ケプラー138dの質量は地球の0.64倍、半径は1.212倍になっており、密度も1310kg/mから2100kg/mに変更されている。

出典:wikipedia