パカパカパッションは、プロデュースが開発し、ナムコ(後のバンダイナムコエンターテインメント)がアーケードゲームとして発売した音楽ゲーム、および一連のシリーズである。キャッチフレーズは「バトルでセッション 音楽は戦いです」(インストラクションカードより)。「パカパカパッション」の権利は、現在株式会社D4エンタープライズが所有している。また本作品は特許も出願され、2011年に登録されている(特許電子図書館で閲覧可能 登録番号は第5408715号)。本作は、1曲に対して1つの楽器で難度別の譜面をプレイするという当時の主流の音楽ゲームを逆手に取り、などの特徴がある。コントロールパネルは大きめのボタンを備えた本作専用のものを用いる(通常の汎用ボタンでも可能)。。本作において作曲者・システム12プログラマーとして参加した相原隆行によれば、パカパカパッションではプログラムにより内蔵音源再生のみでバッキング演奏を行うという手段が採用されている。当時の音楽ゲームはHDD内蔵もしくはCD-ROM内蔵の大型筐体が主流で、ゲーム内BGMは通常にレコーディングされた音源をストリーム再生して上物をプレイヤーにボタンを叩かせるものがほとんどであり、高価な製品が多かった。通常の筐体でこれらを実現するにはコスト的にもやはり高価になってしまうため、オペレーターのメンテナンスの負担を軽減した手軽に扱える音楽ゲームとして仕上げる必要があった。パカパカパッションのシステムの利点はプレイヤーの叩く譜面を作成し、調整しながらバッキングを簡単に変更できる点で、難易度を調整する際には手数の増減によって行うのが主なため内蔵音源ですべて制御すればバッキングで自動演奏してるデータを適時プレイヤーのスコアデータへ差替えるといった独特の制御が可能というものであった。このシステムの欠点はレコーディングされたストリーム再生のバッキングBGMに比べると音質的なクオリティは下がってしまうことだが、旧ナムコ社研究部が独自開発したシステムIIのC140チップからの流れを汲む音源(当時のシステム4(Quattoro)と呼ばれた基板と同じ音源チップ(『鉄拳』、『リッジレーサー』、『ソウルエッジ』などの音源と同じ物)を使用し、演奏データの記述内にリアルタイムでレジスタ値を書き換えることが可能なスクリプトが実装されている優秀なサウンドドライバだったため、既存の音楽ゲームと遜色ない仕上がりになったという。同タイトルの楽曲を収録したサントラCDは、有限会社ツーファイブより発売されている(後述)。業務用は全3作。SYSTEM12基盤を使用している。記念すべき第1作目。業務用販促チラシには「PCBキットだから人気のリズムアクション(音楽ゲーム)がローコスト」と謳っており、低価格の基盤により通常筐体でプレイ可能であること、対戦相手との攻防、演奏するパートが違うことなどを積極的にアピールしていた。また、そのチラシ内では「全7ステージ構成」となっていたが、実際の製品版は6ステージ(6曲)となった。当時の音楽ゲームは大型筐体が主流で高額であったことやその販売方法などから入荷できる店舗が限られていたため、ナムコ直営店や個人経営のロケーションを中心に広く稼働することとなった。2作目。前作とは収録曲をすべて入れ替え、全9曲となった。前作ではキャラクターの位置がチップの上で固定されて背景だけが変わっていたものからステージ演出が大幅に進化。フルポリゴンによって様々な角度から映し出す演出となった。また、2人協力プレイモード、「裏キャラクター」(後述)と呼ばれる隠しキャラクターが登場したのもこの作品から。開発中のパカ2は、現在のような攻撃チップの高さではなく「ダメージゲージ」と呼ばれるシステムを使っていた。これは後の協力プレイ時のゲージデザインに近い。ロケテストでも使用することを前提とした為、この開発中の画面を用いたインストカードも製作されていた。3作目。全収録曲が変更され(曲数は9曲と変わらず)キャラクターの衣装も新たなものとなった。後述の大会モードを搭載している。また、タイトル画面のイラストを変更する機能が搭載されており、四季折々のものから正月、バレンタインデー、雛祭り、クリスマスなどのイベントに合ったものも用意された。いずれの作品もPlayStation(以下、PS)向けに移植版が発売された。パカパカパッションは1999年6月24日に、パカパカパッション2は2000年4月27日にそれぞれプロデュースから発売された。しかしパカパカパッションスペシャルについては、発売前にプロデュースが業務を停止してしまったために発売が危ぶまれていた。結果的には2002年4月4日に発売元をサイバーフロントに引き継いだうえで発売された。
PS版パカ1については、隠し曲を使えるセーブデータがメディアワークスのゲーム雑誌「電撃Playstation D23」(1999年10月22日号増刊)の付録CDに収録されたことがある。隠し曲を出す条件(後述)が判定の厳しさも相まって難しい為、重宝された。なおこのセーブデータを使うと各パートの%の記録が全てデフォルトで80%になる。また、PlayStation Store にてゲームアーカイブス向けとしても配信されている(発売元はコトブキソリューション)。これにより、PlayStation 3、PlayStation Portableでも本作が楽しめるようになった。パカパカパッション(以後、パカ1と表記。パカパカパッションと表記されている場合はシリーズ全作を指す)はスタンダードモードで3曲設定、スペシャルモードで最大4曲設定である。パカパカパッション2(以後パカ2と表記)、パカパカパッションSP(以後パカSPと表記)はノーマル2曲(パカ2は3曲まで可能)、ハードモードは最大4曲、マニアックモードは最大3曲設定である。ただし、いずれも選べる楽曲の選択肢はステージごとに決まっている。また、BEMANIシリーズのように続編が前作の楽曲を引き継いでいるケースはない(アレンジされて収録された曲は存在する)。曲設定で「最大」としたのは、モードによっては条件を満たさないと次のステージに進めないためである。さらにPS版では、オリジナルモードや追加曲でステージが多いモード、自由に楽曲を選択できるフリーモードもある。パカパカパッションの譜面は特殊である。縦のゲージにチップが設置されていて、そこを一定の速度でカーソルが進んでいく。プレイヤーはそのカーソルが合ったら、配置されている黄、赤、青、緑のチップに合わせて同じ色のボタンを叩いていく。タイミングが完璧に合ったらPerfect、多少ずれていたらGoodが出る(パカ2以降は早かったら赤色、遅かったら青色で表される)。さらにずれているとnice、大きくズレるか別のチップを叩くとmissと出る。また、カーソルがゲージの最下段まで進むと、再び真上からカーソルが降りてきて、それに伴いチップの配置も入れ替わる。ここが他の音楽ゲームにはない所であり、一応次のチップが分かるように残像は用意してくれているが、このタイミングを掴めないと高得点は取りにくい。基本は4ボタンでの操作であるが、練習・ノーマルでは赤・青だけの2ボタン操作となっている。PS版では全コースにおいて2ボタン/4ボタンの選択が可能になっている。ただしここでの2ボタンの場合は本来の黄が赤に、緑が青に変化するため曲によっては逆にやりにくくなるケースもある。譜面は練習・スタンダード・スペシャルが用意されている(パカ2以降はノーマル・ハード・マニアックと区分される)。練習(ノーマル)、スタンダード(ハード)は1Pプレイ時のみ、1曲の長さのおよそ半分の演奏時間になるように調整されている。各パートごとに初級(メロディが多い)、中級、上級、そしてパカ2以降からは超上級の4ランクがある。超上級が一番難しいが、パカ2の中には曲によって上級が超上級より遥かに難しいものがある。なお上級・超上級はチップ数が多い傾向にあるので、スコアリング上高得点を稼ぎやすい。なお、パカパカパッションはシリーズ通して「複数のボタンを同時に押す作業」が一切ない。しかしクリアの鍵を握るPerfectのタイミングは非常にシビアであり、それ以外の判定は僅かなスコア以外の恩恵をもたらさない。その精度は業務用においては3フレーム(秒間60フレームなので、1/20秒の誤差内)であり、家庭用では差異はあるものの(秒間30フレームに対して、PS版パカ1は1フレーム パカ2以降は2フレーム)厳しいことには変わりなく、この条件下でリズムを正確に叩き込まないといけない。特に上級、超上級はゲージの大半がチップで埋まったような状態になっているので、ある程度の慣れが必要である。曲の終了時にはパーセンテージ(%)が表示されるが、これは単純にPerfectのみがカウントの対象となる。Missはおろか、GoodやNiceが一度でも出ると100%にならない。例外的に、チップの存在しない部分でボタンを叩いた時に発生するMiss(空打ち)については%表示に影響しない。音楽ゲームは“ミスさえしなければOK”というルールを採用しているものがほとんどのため、前述の判定のシビアさも相まって『太鼓の達人』などよりも100%を叩き出すことが極めて困難なゲームである。全作品で、2人のプレイヤーが同じキャラクター(後述)を選ぶ(SPの裏キャラクターは除く)と譜面が正規のものと異なるものが表示され、1P・2Pの左右に分割される。パカパカパッションは他の音楽ゲームと異なり、相手(CP)と小さなチップを送り合う対戦形式がメインとなっている。チップはPerfect判定を出せば相手に送ることが出来、相手が送ってくるチップは相手がPerfectを取れば相殺されるが、逆にmissを続けているとダメージが強くなる。そして、曲終了時にPerfect率のペナルティを加算した結果、小さなチップの量が少ない方が勝ち(プレイヤーが負けた場合はその場でゲームオーバー)となる。特にPerfect率はクリアを決定づける重要な事項であり、ラストステージでない限り、70%以上取っていたならほぼ勝負には勝てる。ただし、Perfect率が低くても終了地点でチップの数で圧倒的に勝っている場合はそのまま勝利することも可能。なお、このチップがデッドゾーン(LIMIT)に到達すると3カウントが行われ、0になるまでにデッドゾーンより下にチップを下げないとその場で負けとなる(プレイヤーが負けた場合は曲も強制終了)。相手が強制終了した場合はゲームは続行となるが、相手のパートが演じる楽器が消えた状態になるので、曲によっては非常にやりにくくなる。PS版パカ1(アーケード版はパカ2)から導入された2人協力プレイや、後述するアーケード版パカSPのダブル大会では勝負の概念がない。画面中央下にクリアゲージが表示され、Perfect判定を出すごとに増えていく。ゲージが満タンになるとノルマクリアとなり次のステージに進める。チップを叩いたタイミングで決まる。そしてPerfectが得点の鍵を握る。このPerfectによる得点はパカ1と以後の2作でシステムが違っており、パカ1の場合200点→400点→600点→800点となり、再び200点→400点…を繰り返すだけであったが、後者の方はPerfectを続けるとコンボがかかり、その間Perfect以外の判定(空打ちのMissを含む)を出さない限り、800点が維持される。他、Goodは100点、Niceは10点が加算される。なお、対戦においては得点表記がない。パカ2のみ、コマンド入力で「ヒドゥンモード」に入ることにより、得点を1.5倍にすることができる(この状態では隠し曲も全て%にかかわらず選択可能)。ただし譜面の色が消えボタン位置を示す印は全て中央に表示されてしまうため、譜面の完全な暗記が必要になる。パカ2の全国クラスのハイスコアは全てヒドゥンモードで達成されている。ヒドゥンモード以外でのボーナス得点などの裏ワザはないので、純粋にそのステージでの理論上の最高得点を叩き出せるパートを順番にすべて100%でクリアすればカウンターストップスコアになるが、アーケードゲーム雑誌『ゲーメスト』(廃刊)や『アルカディア』のハイスコア集計でも3作とも未だに達成された報告はない。2人協力プレイ時は、2人のプレイヤーの合計得点が画面中央上に表示される。アーケード版のパカSPから導入されたゲームシステムで、特殊な環境でプレイするモード。譜面ベースはマニアックモードに準じている。アーケード版では大会発動はランダムで、基板によって発動時期が異なる(概ね周期は2つあるが、属さないものもある。また、基板によってカウントダウンする時刻も異なる)。発動の1週間前にデモ画面に告知が表示される(例:シルバー大会発動まであと7日)。大会モードは1週間発動し、スコアランキングは次の大会モードが発動するまで残る。PS版ではいつでもプレイ可能で、パカ2にも採用されている。大会モードは以下の種類がある。この作品には8人(そのうち2体はロボット)のキャラクターが登場する。彼らは作品のイベントには何の関与もしないが、彼らが楽器を演奏し、勝負を行うというスタイルとなっている。プレイヤーはこのキャラクターを選び、プレイするパートを決める。ゲームクリア時には最後に使用したキャラクターのイラストが表示される。アーケードゲーム攻略雑誌『ゲーメスト』(廃刊)および『アルカディア¥』において、設定資料集やキャラクターのプロフィールが公開されていた。表キャラクターのみ、インストカードにプロフィールの記載がある(パカ1・パカ2)キャラクターデザイン画は角屋敦子。3Dキャラクター作成は田沢恵美子が担当。以上の4人がメインだが、パカ2以降は俗に裏キャラクターといわれる4人が登場し、彼らが演じるパートは大体、上級者向けである。パカ2ではただ譜面を裏返し(左右逆、すなわち黄色と緑が入れ替わり、赤と青が入れ替わる)にしただけのミラー譜面となっている曲もある。パカSPではミラーが無くなり、裏キャラクターにも初級パートができた(ただし1人のみ)。裏キャラクターは基盤に電源投入後2週間経過するとランダムにどれかの曲に現れる。順番はレギュラー6曲が先で、6曲すべてに登場すると隠し曲3曲にランダムに登場する。プレイステーション版では表キャラクターを全て完奏(クリア 協力モードなどでも可)した曲に登場する。裏キャラクターのキャラ大会は全ての曲に登場してからでなければ遊ぶことができない。なお、裏キャラクターにはボイスの設定がないのでゲーム中では言葉を発しない。公開されたプロフィールも表キャラクターに比べると簡素なものになっている。<>内は曲ジャンル、( )内はゲーム中で紹介される作曲者名。これらの楽曲は全て有限会社ツーファイブより発売されたサントラCDに、作品ごとにそれぞれ収録されている。「○%以上でクリア」と記載のあるものは、既定の数値の%でCPUに勝利(またはクリア)すればよい。曲・パートは問わない。全般的に各曲の演奏時間(スペシャルまたはマニアックモード)はおよそ3分弱と、一般的な音楽ゲームの収録曲よりも長めになっているのが特徴である。※このバージョンはリミックス曲が多い為、作曲者と別にアレンジャーがいる場合は右側に記す。PS版では、パカ1のみアーケード版の6曲にもMix曲として、チップ配列の異なるバージョンが収録されている。これらのMix曲はオリジナルモードでプレイ可能。現在サウンドトラックとして以下の物が販売されている。PS版パカ1の発売にあわせ、株式会社アスキーより「パカパカパッション専用コントロールパッド」というゲームコントローラが発売された。ただし、ボタンの部材がアーケード版とは異なるため操作感は同一ではない。販売数も多くなかったためか現在では入手が難しい。パカパカパッションスペシャルのリリース後も、長らく本作の楽曲が他の音楽ゲームに採用されることは無かった。しかし2014年になって、セガ・インタラクティブより2015年にリリースされた音楽ゲーム『チュウニズム(CHUNITHM)』において、「Blue Noise」の収録が明らかになった。パカパカパッションの楽曲が他社の音楽ゲームに収録されるのは史上初となる。正式稼働日を公式サイトが発表した際に、「JET」も収録されることが決定。そして2015年7月16日、『チュウニズム』が正式に稼働開始した。
2016年2月4日、バージョンアップ版『チュウニズム プラス』より、XL TECHNOが収録されている。収録については稼働の3日前にチュウニズム公式ツイッターより発表された。
2016年8月25日、バージョンアップ版『チュウニズム エアー』より、PRIVATE SERVICEが収録されている。この収録についても稼働の3日前にチュウニズム公式ツイッターより発表された。4曲とも本作収録時よりも演奏時間が短めに調整されており、エキスパート及びマスター(最難関コース)では本作譜面の引用を多く取り入れたメドレー形式となっている。また、BPMについては、Blue Noiseは150、JETは本作と異なり164、XL TECHNOは130、PRIVATE SERVICEは本作と同じく160と表記されている。なお、カテゴリは「バラエティ」での収録となっている。
アイミーカードまたはバナパスポートカードを利用して、Blue NoiseとJETを難度の高いエキスパート譜面でALL JUSTICEクリアすることで称号「パカラー」が手に入る。また、XL TechnoとPRIVATE SERVICEを同じくエキスパート譜面でALL JUSTICEクリアすることで称号「パカリスト」が手に入る。。
出典:wikipedia
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