バンデタニブ(Vandetanib、商品名:カプレルサ、開発コード:ZD6474)は甲状腺癌の治療に用いられる化学療法剤の一つである。多くの細胞受容体、特に血管内皮細胞増殖因子受容体(VEGFR)、上皮成長因子受容体(EGFR)、チロシンキナーゼをする。米国で成人の切除不能後期(転移性)甲状腺髄様癌治療薬として最初に承認された。(承認:2011年4月)日本で承認されている効能・効果も「根治切除不能な甲状腺髄様癌」である。(承認:2015年9月)日本で禁忌と設定されている項目は、過敏症の既往歴、先天性QT延長症候群、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人 である。中等度〜重度の肝障害の有る患者についてはバンデタニブの安全性・有効性は確立していない。先天性QT延長症候群の患者には禁忌である。添付文書に記載されている重大な副作用は、鼻出血(1~10%)、血尿(1%未満)、蜘蛛膜下出血、その他の出血、である。(頻度未記載は頻度不明)その他10%異常に現れる副作用は、皮膚症状(発疹、痤瘡、皮膚乾燥、皮膚炎、瘙痒症等)、角膜混濁、疲労である。米国の添付文書で一般的とされている副作用は、腹痛、下痢、皮疹、QT時間延長、高血圧、頭痛、疲労である。バンデタニブはOATP-1B1輸送体とOATP-1B3輸送体の基質である。バンデタニブとOATP-1B1及びOATP-1B3の相互作用は、肝臓での薬物動態を変化させ、輸送体で運ばれる薬物の薬物間相互作用の元となる。又、バンデタニブはOATP-1B3を阻害するが、OATP-1B1を阻害しない。QTを延長する他の薬剤はバンデタニブのこの副作用を助長し得る。バンデタニブは肝酵素CYP3A4で代謝されるので、強い酵素誘導作用を持つ薬剤はバンデタニブの血中濃度を低下させる。CYP3A4阻害剤はバンデタニブの血中濃度を大きくは上昇させないが、これはバンデタニブが及びでも代謝される為である。バンデタニブは消化管から良く吸収され、服用後4〜10時間で最高血中濃度に達し、血中半減期は平均120日である事が第I相薬物動態試験で明らかにされた。反復投与で定常状態に達するには約3ヶ月を要する。血中では90%〜96%がアルブミン等の血漿蛋白質に結合している。バンデタニブはCYP3A4で"N"-デスメチルバンデタニブに、FMO1とFMO3でバンデタニブ-"N"-オキシドに代謝される。これらの代謝物は共にである。バンデタニブは糞中に44%、尿中に25%が、未変化体又は代謝物として排泄される。バンデタニブに依る非小細胞肺癌の分子標的治療の可能性を探る治験が実施された。ドセタキセル併用第III相臨床試験で有望な結果が示された。ペメトレキセドとの併用試験の結果は有望とは言えなかった。もう一つのドセタキセルとの併用試験が実施された。EUでのバンデタニブの承認申請は、化学療法併用試験で便益が見られなかった為、2009年10月に取り下げられた。
出典:wikipedia
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