蒲蒲線(かまかません)、もしくは新空港線(しんくうこうせん)は、大田区などが調査・計画中の鉄道路線である。東京急行電鉄(東急)の蒲田駅と京浜急行電鉄(京急)の京急蒲田駅を連絡し大田区東西方向の移動の利便性を向上するとともに、羽田空港へのアクセスを改善する空港連絡鉄道として検討が進められている。東急多摩川線矢口渡駅付近から、東急蒲田駅・京急蒲田駅付近の地下を経由し、京急空港線大鳥居駅に至る。東急多摩川線は狭軌 (1067mm)、京急空港線は標準軌 (1435mm) と軌間が異なるため、両線の接続方法が問題となるが、2015年1月19日に行われた新空港線「蒲蒲線」整備促進区民協議会で大田区が示した案(新大田区案)では次のようになっている。2016年4月20日、国土交通省の交通政策審議会が行った答申「東京圏における今後の都市鉄道のあり方について」では、第一期区間については「矢口渡から京急蒲田までの先行整備により、京浜東北線、東急多摩川線及び東急池上線の蒲田駅と京急蒲田駅間のミッシングリンクを解消し、早期の事業効果の発現が可能」、「矢口渡から京急蒲田までの事業計画の検討は進んでおり、事業化に向けて関係地方公共団体・鉄道事業者等において、費用負担のあり方等について合意形成を進めるべき」としている一方、第二期区間については「大鳥居までの整備については、軌間が異なる路線間の接続方法等の課題があり、さらなる検討が行われることを期待」という表現にとどまっている。なお、蒲田駅東口にある、現在大田区役所となっている建物の西端の地下には、トンネルは掘られていないものの鉄道トンネルを建設するための用地が確保されており、そのための用地であることが建物図面にも表記されている。大田区によると、2007年10月に国、都、区、東急、京急による勉強会を立ち上げたところ、都以外は前向きな姿勢を示したとされる。また、東急は2011年11月15日までに投資家への説明において蒲蒲線建設検討を発表、国などに支援を求める計画を明らかにしている。1999年度から2000年度にかけて、運輸省・国土交通省が行った「都市鉄道調査」では、「営団13号線(現東京メトロ副都心線)と東急東横線、東急目蒲線(現東急多摩川線)と京急空港線の接続」が調査対象となった。蒲蒲線については以下の3ケースについて検討を行ったが、当時の建設費補助の仕組みでは採算を取ることは不可能という結論であった。なお、2000年1月に運輸省の運輸政策審議会が公表した運輸政策審議会答申第18号では、大鳥居駅 - 京急蒲田駅 - 蒲田駅として、大鳥居駅で京急空港線と接続(乗換)、蒲田駅で東急目蒲線と相互直通運転を行う旨表記されている。2002年度から2004年度まで大田区が行った整備調査による案であり、2011年に発表された「新空港線「蒲蒲線」整備調査のとりまとめ」でも踏襲されている。2003年度から2004年度にかけて、国土交通省による「鉄道整備等基礎調査「鉄道整備における新たな整備方式に関する調査」」で、上下分離方式のケーススタディとして取り上げられた。この調査では、無償化資金50%で30年以内での資金収支黒字化が実現可能と結論付けられている。しかし、単線かつ東急蒲田地下駅は狭軌・標準軌が1線ずつという構造となるため東急多摩川線の全列車が地下駅に乗り入れができず、蒲田駅の移動が複雑となる上、用地買収に時間を要し、早期整備が難しいという問題点があり、東急多摩川線を地下に集約することで移動の煩雑さを解消し、かつ地下化により用地買収箇所を削減できるとする新大田区案に移行した。本計画実現には以下に挙げるような課題がある。今後、計画具体化するまでにこれらの課題解消が必要となる。
出典:wikipedia
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