『聖剣伝説2』(せいけんでんせつ ツー)は、1993年8月6日に、株式会社スクウェア(現スクウェア・エニックス)からスーパーファミコン用として発売された日本のコンピュータゲームソフト。『聖剣伝説』シリーズの第2作目にあたる。日本国外でのタイトル名は "。2008年9月9日、Wiiのバーチャルコンソール用ソフトとして配信が開始され、2013年6月26日にはWii Uのバーチャルコンソール用ソフトとして配信が開始された。2009年10月26日にはFOMA 903i以降向けのiアプリとして、2010年6月24日にはWIN BREW対応端末のEZアプリ (BREW)として配信が開始された。2010年12月21日にはiPhone/iPod touch用アプリとして配信が開始された。Android版が、2014年10月30日に配信開始。「聖剣」を引き抜いた少年・ランディを中心に、マナの力を狙う帝国軍と、それに対抗する勢力との争いに巻き込まれながら、暴走したマナの力を封印するために世界を巡る冒険の物語である。『聖剣伝説』シリーズは、第1作目である前作は『聖剣伝説 〜ファイナルファンタジー外伝〜』というタイトルであり、『ファイナルファンタジー』シリーズと関連したコンピュータゲームであったが、本作から『ファイナルファンタジー』シリーズとは独立した世界観によるものとなる。フラミーやニキータ・モティなど、本シリーズの定番キャラクターも今作から登場している。本作は最初から『聖剣伝説』として開発されたものではなく、1990年から1991年にかけて開発され、最終的には開発中止になったもう1つの『ファイナルファンタジーIV』案であり、スーパーファミコン専用CD-ROMシステム用ソフトとして改めて開発し直して『クロノ・トリガー(仮題)』として発売される予定だった作品である(詳しくは『ファイナルファンタジーIV』の該当項目参照)。2012年現在、シリーズを通して最高の販売本数を記録している上、シリーズ唯一のミリオンセラーでもある。また、ボス戦終了後に特定のボタン操作をするとゲームが進行しなくなるなど、いくつかのバグが存在する。本作の基本となる戦闘システムは、『ファイナルファンタジー』シリーズや『ドラゴンクエスト』シリーズなど、多くのRPGに見られる、いわゆる「コマンド式」ではない。本作は「アクション・ロールプレイング(A・RPG)」と呼ばれ、プレイヤーはキャラクターを操作してフィールドを自由に動き回りながら攻撃・回避など、数々の行動のタイミングをアクションゲームのように計る必要がある。コンセプトとしては、従来のRPGのバトルをシームレスにフィールドで再現することを目的としていた。この戦闘方式を本作では「モーションバトル」と呼ぶ。本作品で操作できるキャラクターは3名で、操作されていないキャラクターはNPCとして行動し、プレイヤーの方で大まかな行動をあらかじめ設定することができる。また、マルチタップを使用することで最大3人がそれぞれのキャラクターを操作することが可能である。攻撃回避時には体術で回避したり、武器で受け止めるといったアクションを見せる。続編の『聖剣伝説3』ではさらなるコマンドRPG感覚の方向性に進化したが、『聖剣伝説 LEGEND OF MANA』以降はアクション重視へ変わっていった。戦闘に関してはモーションバトルに加え、魔法やアイテム・環境設定などを簡易かつ迅速に使用できるようにするため、リングコマンドが今作より搭載された。これは、コントローラの特定ボタンを押すことによって、操作キャラクターの周囲をリング状に取り囲む形でアイコン化された各種コマンドが出現し、それを選択・実行することで様々な行動ができるシステムである。武器や魔法には熟練度が存在する。熟練度は0から始まり、99を超えると武器もしくは魔法のレベルが1つ上がって0に戻る(最大8:99)。武器の熟練度は敵を倒すことで上げることができる。強い敵を倒すと大きく熟練度が上昇する。武器レベルが上昇すると、技の範囲が拡張したり時間が長くなるなど、より強力な技を使用できるようになる。現在の武器ランクより武器レベルを上げることはできない。具体的には、現在所持している武器のランクが5の場合、武器レベルも5までしか上げることができない。魔法の熟練度は1回使用するたびに上昇する。魔法レベルが上がると威力がより大きくなり、グラフィックもより派手なものになる。入手したマナエネルギーの数より魔法レベルを上げることはできない。プリムの魔法のほとんどは町中で使えるが、敵の出ない所では熟練度の上昇は半減する。マナエネルギーは、各地の神殿にあるマナの種子と聖剣を共鳴させることで入手できる。なお、シナリオの進行によって、入手マナエネルギーの表示が0になる期間があるが、その間もレベル7までは魔法レベルを上げることが可能である。レベルが8になった魔法を使うと、たまにクリティカルヒットが発生するようになる。クリティカルヒット発生時は威力が上がる他演出も派手になり、更に通常の魔法と異なり発動中は全てのキャラの動きが停止する。発生率はレベル8になった後の熟練度が高いほど上昇する。装備品に関して、防具は一般のRPG同様に店や敵が落とす宝箱から入手するが、武器は最初にレベル1の各武器をイベントなどで入手し、その後、ボス戦の勝利や宝箱などで武器パワーを得て、鍛冶屋のワッツに指定料金を支払い鍛えてもらうことで、次のレベルへと発展させるシステムを採用している。武器は8種類存在し、すべての武器は最大9段階まで発展させることができるが、ストーリーを進行させるのみでは、ほとんどの武器レベルは限界まで上がらない。剣だけは特定の場面のみランク9に上げることが可能。敵を倒すと宝箱を落とすことがある。また、ダンジョン内に宝箱が落ちていることもある。宝箱を振って開けることでアイテムを入手することができるが、中には罠が仕掛けられているものもある。本作品および聖剣伝説シリーズを象徴する概念として「マナ」があげられる。マナとは、世界中に存在する魔力のような神秘的な力のことである。この節では、本作品においてマナに関係するものを説明する。ガイア台地にある王国。水の神殿から流れてくる水流で町の隅々にまで水路が設けられており、都市の入り口には門番を備える。タスマニカ共和国とは同盟関係にあり、世界支配を進める帝国に対抗している国家の一つ。魔女により国中の人間が精気を抜かれて骨抜き状態にされており、帝国からの侵攻に脅えていた。町の南部には古代遺跡がある。帝国の放ったモンスターによる侵攻を撃退する等、軍事力はそれなりに高い模様。マンテン山脈の麓からカッカラ砂漠との境目まで、広大な地域が緑に覆われている。四季の森やポポイの故郷・妖精村などがある。砂漠の中央にはカッカラ王国が存在し、西には火の神殿が、東には星の砂漠と月の神殿がある。タスマニカ共和国のサンドシップが航行し、ヴァンドール帝国が火の神殿に近づかないように警戒網を敷いている。一年中氷に囲まれた国。トド村や南国村、火の種子を盗んだ者が住む城・クリスタルパレスがある。ヴァンドール皇帝の治める帝国。作中では単に帝国と呼ばれる事が多い。かつては平和な国家だったが、15年前にタスマニカ共和国に戦争を挑み、それ以降は世界統一を目的に国民に重税を掛けて軍事力を強化、モンスターの軍隊まで創設しており、帝国城内は魔物でいっぱいな状態となっている。臣民の中には皇帝の考えに不信感を持つ者や世界中に拡大する戦争に脅えている者もいる。世界中のマナの神殿の封印を解くことでマナの要塞を復活させ、世界の覇権を狙う。帝国本土の大陸にあるサウスタウン・ノースタウンのほか、黄金島も帝国の領土である。世界一大きな山。西にマンダーラ村、山頂へ向かう途中の道に闇の神殿、山頂には賢者ジャッハの住む洞窟がある。マンテン山の西に位置する国家。パンドーラ王国とは同盟関係にあり、帝国に対抗している国家の一つである。本来は海洋国家だが、現在はマナの減少により海が荒れて出航できないため、サンドシップをカッカラ砂漠に派遣して帝国からマナの神殿を守っている。15年前に一度帝国との間で戦争があった。共和制を掲げているが、なぜか国王が存在する。帝国とは最も激しく対立している国家で、帝国が共和国王の暗殺を狙ったり、古代大陸浮上時には帝国より先にマナの要塞を確保する為に軍隊を派遣する。ランディ・プリム・ポポイの名前は、ゲーム開始時に変更できる。ゲーム発売前、情報公開の始まった時期には、前作『聖剣伝説 〜ファイナルファンタジー外伝〜』のように主人公3人に固有の名前は設定されておらず、生い立ちなどの設定のみがされていたが、開発途中で方針が変更されて固有名が設定された。BGMは菊田裕樹が担当。菊田がスクウェア入社後、初めてコンポーザーを任されたのが本作である。本作の音楽は発売から十数年経った現在においても、国内外で高い評価を得ている。『聖剣伝説2』の音楽は「良い音で美しい」「8トラックのS-NES PCM音源で作るゲーム音楽の限界への挑戦」という方針を基に、ハイファイデリティなサウンドを活かした透明感溢れる楽曲を目指して制作が進められた。そのこだわりは音源や音像・音色の構築のみならず制作環境を改めるにまで及び、本作は徹底した緻密なサウンドプロダクションが敷かれている。2年にわたる製作期間の間、菊田は自身の楽曲制作のために割り当てられた社屋内の個室に住み込み、作曲は無論のこと、音色の選定・楽器の定位・サンプリング作業とエフェクトの調整・手作業による音楽データの容量圧縮・サウンドデザイン等々、納得のゆくまで試行錯誤と修正を重ねたという(菊田曰く、「プログラマー頼みの部分を除き、ほぼ全ての作業を自分の手で行った」とのこと)。更に、菊田は自らの意に沿うサウンドの感触を得るために、サンプラー(AKAI S900)を持ち込んでスーパーファミコンで鳴る音をサンプリングし、それを元に作曲を行った。実際に実機で奏でられる音をプレビューしながら作曲できる環境を整えた訳である。当時、同じくスクウェアのサウンドチームに所属していた下村陽子は、菊田の作り上げた制作環境を知って、「この人はただ者じゃない、というか、普通じゃない! おかしい!」と感嘆したという。菊田は後のインタビューで本作のサウンドについて、「呆れるほど時間をかけた」「贅沢な時間の使い方ができた」「楽器ごとの定位や、動かし方も、何度も何度も試行錯誤した上で決定しているという感じで、ちょっと考えられないくらい余裕のある作り方をしている」と振り返り、それらが楽曲の出来映えに結びついたと語っている。二つの同じ音色を同時に鳴らし、僅かに音程や位相をずらして立体感を生み出すなど、微細に音の質感を突き詰めていった結果、本作のBGMはスーパーファミコンの同時発音数8チャンネル全てに音を割り当てているため、ゲーム中にアクションを起こし続けた場合サウンドエフェクトと競合してしまい、確実にBGMのチャンネル割れ(楽曲の一部の音が鳴らなくなってしまう)を起こしてしまう。次回作『聖剣伝説3』では、SEとの住み分け対策もあって、ハイファイデリティな音色を緻密な調整で紡いでゆく『聖剣伝説2』の方法論を捨て、6音という少ない音数でも迫力を失わないアコースティックな音源を基調としたプロダクションを試みることとなる。NTT出版から、『聖剣伝説2 オリジナル・サウンドヴァージョン』とタイトルされた、オリジナルの音源を忠実に収録した全44曲のオリジナル・サウンドトラック盤と、『聖剣伝説2 シークレット・オブ・マナ』とタイトルされたアレンジ盤がリリースされている。『聖剣伝説2 オリジナル・サウンド・ヴァージョン』※これまでに2度再発されている。右側が現在発売されているもの(ただし、販売元は1998年以降のもので、設立時から旧再発盤の販売元となっている)。作中使用のBGMに環境音楽的アレンジを加えた、1トラック・約50分の作品。次回作も念頭に置いた実験作だったこともあり、後に発売された『聖剣伝説3』に使われたメロディーも所々に散りばめられている。作曲者の菊田裕樹自身が手がけたアレンジだが、原曲のメロディーを大胆に再解釈・再構成しているため、アレンジアルバムと言うよりはコンセプト・アルバムの趣が強い作品となっている。『聖剣伝説2 シークレット・オブ・マナ』当初はスクウェア・エニックスが運営する携帯電話用サイト『聖剣伝説MOBILE』にて配信が行われていたが、2011年3月3日をもってサービス終了となり、その後『スクエニMOBILE』にて、2011年5月18日よりiアプリ版、2011年5月19日よりBREW版の配信が再開された。なお、サイトの閉鎖・統合に伴い、当初予告されていたS!アプリ版の配信は中止となっている。セーブデータは2つで、一つはオートセーブ用のデータ。アプリの容量のため移動時などにロードが入る。SFC版で起こったバグは全て修正されている。ただし、SFC版の説明書に書かれていたのにもかかわらず、ゲーム中で登場しなかったプリムの防具「ルビーアーメット」は今作でも追加されていない。アプリ版のみ、リングコマンドを実行するとルナとポポイが表示されるバグがある。レベル9以上の武器に専用グラフィックが用意されている。フラミーを用いて移動するとき、画面の右上に世界地図が表示され、主要都市の上空に近付くとその場所名が画面下部に表示されるなど、『聖剣伝説3』と同様の機能が加わった(地名は漢字も使用されるようになった)ほか、ウィンドウ内の透過処理が実装された(SFC版では不透明ドットと透明ドットを交互に配置した擬似的な透過処理)。携帯アプリ版をベースに作成されているためシナリオやゲーム内容に大きな変更は無いが、SFC版と比べ、キャラの名前が4文字以内、セーブデータは4つから3つへ、また、iOSをプラットフォームとした事でフォントの高解像度化やタッチパネルを活用したユーザーインターフェースの採用といった差異がある。リングコマンド時にキャラクターのグラフィックが表示されるようになった。
出典:wikipedia
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