鮮魚列車(せんぎょれっしゃ)とは、近畿日本鉄道(近鉄)が運行する、行商のための団体専用列車(行商専用列車)。近畿日本鉄道(近鉄)では、魚介類を一般列車に持ち込むと魚臭など他の客の迷惑になるため、「伊勢志摩魚行商組合連合会」のための専用車両・列車を仕立てることになり、1963年9月21日のダイヤ変更より「鮮魚列車」として魚介類行商人のための団体専用列車の運行を開始した(駅ホームの案内や車両の表示は「鮮魚」「貸切」)。連合会の会員以外の一般客は乗車することはできない。車内には関係者数名を除いて、乗客はほとんど乗っていないが、伊勢・志摩の新鮮な魚介類が入った発泡スチロールや段ボールの箱などが積み込まれている。早朝に宇治山田駅を出発して、およそ2時間半をかけて大阪へとやってくる。宇治山田駅 - 伊勢市駅 - 松阪駅 - 伊勢中川駅 - 榊原温泉口駅 - 伊賀神戸駅 - 桔梗が丘駅 - 名張駅 - 榛原駅 - 桜井駅 - 大和八木駅 - 大和高田駅 - 鶴橋駅 - 大阪上本町駅1976年3月18日ダイヤ改正以前の急行の停車駅と同じである。なお、特急や快速急行などの通過待避のため、東青山駅や河内国分駅などの待避可能な駅に停車することがある。その場合は運転停車扱いで、ドアは開かない。専用車両指定後を示す。初期には2200系や初代1400系など一般車両や、それらを用途変更・改番した荷物電車が使用されていた。1970年代後半から下記の初代車両が使用されるようになり、1983年に専用車両として改番された。全盛期は100人を超える利用客がいたが、現在はその半分ほどに減少している。近鉄以外の私鉄で運行されていた行商人専用列車も地方私鉄の相次ぐ廃線や合理化で縮小したが、近鉄の「鮮魚列車」は、自動車の普及や行商人の高齢化(後継者不足)などにより利用客が減少したものの、現在でも平日・土曜の朝に近鉄大阪線・近鉄山田線の宇治山田駅→大阪上本町駅間で、夕方に大阪上本町駅→松阪駅間で運行が行われている。現在、日本国内で運転されている鮮魚列車は近鉄のみとなっている。大阪では高安検車区、三重では明星検車区でそれぞれ待機する。車両は、2001年以降は2680系3両編成が使用されており、専用車として赤茶色一色の塗装(先頭部は一部白帯あり)がなされている。また、同車の定期検査中は座席にビニールシートで養生を施した2610系ロングシート車が代走することもある。
出典:wikipedia
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