『アフターバーナー』 ("AfterBurner") は1987年にセガ(後のセガ・インタラクティブ)が発売したアーケードゲーム。ゲームデザインは鈴木裕。同社体感ゲームの代表作の一つ。ここではマイナーチェンジモデルの『アフターバーナーII』も併せて解説する。A国海軍のパイロットが最新鋭戦闘機F-14XX(ダブルエックス)に搭乗し、Z国の包囲網を突破し機密兵器情報の入ったフロッピーディスクを輸送する。おびただしい数の敵機を機銃とミサイルで爽快になぎ倒し、地上攻撃や離着陸、空中給油をしながら、プロトタイプであるIは18ステージ、完成版のIIでは23ステージを戦う。アナログスティックとそれに取り付けられた2つのボタン(機銃、ミサイル)、アナログスロットルレバーで操作する。1986年に日米他で公開された映画、『トップガン』にあやかったビジュアル、単純明快なゲーム内容が評価され世界的なヒットセールスに成功。各国でゲーム関連の賞を受賞している。2006年10月には完全3D、実名の戦闘機が登場する続編『アフターバーナー クライマックス』がリリースされた。国内、海外の主要ハードほとんどに移植されており、オリジナルよりも大きく性能の劣る8ビット機にも移植されている。海外ではアフターバーナーIとアフターバーナーIIは別作品として販売されているためそれぞれに項目を設けた。AmigaとCommodore64に関しては、Activisionからリリースされた欧州版と、SEGAから別にリリースされた北米版の2つが存在する。また海外ではAfter BurnerIIIとしてリリースされた『ストライクファイター』の移植も存在するが本稿では割愛する。多くの作品がオリジナルとは異なるシーンにBGMが割り当てられたり、採譜が間違っているなど、音響面ではアレンジというレベルを超えて大きく異なっていることが多い。商品発売元の表記無き場合は全てセガ発売。BGMにメロディが存在するが、Amigaオリジナルになっている。アーケードでの筐体にはいくつかの種類があり、二重振子構造の筐体に取り付けられた前後左右に揺れる座席に乗り込む「ダブルクレイドルタイプ」、一軸のみで左右に揺れる「クレイドルタイプ(コマンダータイプともいう)」や、CITY筐体風の「シットダウンタイプ」、アップライト筐体の「アップライトタイプ」、『スペースハリアー』の筐体を改造したものもあった。筐体の高価さからダブルクレイドルタイプの定価プレイ料金は200円に設定されていた。可動大型筐体はメンテナンス技術無くしては運用できず、手入れの行き届かない筐体は座席の可動の不具合のみならず、アナログスティックの中心軸がずれていてゲームが成立しない状態に陥る。こういったメンテナンスを常時要する特性と製造から数十年を経過している事もあり、現在は日本の商業施設で実際にムービングする状態で稼働しているダブルクレイドルタイプは長崎・ハウステンボス内にある“ ゲームの王国 ”内に設置された『II』のダブルクレイドルタイプ1台だけと言われている。セガ自身は某所にある自社の専用倉庫に『II』のダブルクレイドルとシングルクレイドルタイプを一般非公開で保管している。スケジュールの都合から初期のアフターバーナーはゲームバランスの調整が十分行われていなかった上、スロットルレバーがない状態でプロトタイプとして出荷された。約3ヶ月後に、自機ミサイルがロックオンしてから敵に当たるまでのタイミング調整、BGMやスコアの加点方法などの改良、スロットルレバーの実装がされた『アフターバーナーII』が登場。一般的にアフターバーナーと言えば完成版であるIIの事を指している場合が多い。なお、加点方法はIでは敵を倒すと加点されるが、IIでは加えて空を飛んでいるだけでも加点というシステムに変更された。IIのタイトルアトラクトではIの文字をミサイルで破壊し、IIが浮かび上がるという、開発者からのメッセージが残されている。リアル志向が加速したコンピュータゲーム業界では、1990年代後期からポリゴンによる数学的な正確さを求める三次元表現が盛んになったが、本作などの大規模体感ゲーム時代においては拡大スプライト表現を多く使ったダイナミックさを特徴としている。BGMはエレキギターなどの楽器の音を意欲的にサンプリングし、ハードロックを奏でている。アフターバーナーのBGMは『あくまでBGMに徹する』という制作側の意図から製品版のROMにはメロディーラインが含まれていない。最初に発売されたサウンドトラックCDに収録されたバージョンはメロディラインが入ったものだったが、これは実際の基板に搭載されていたデータでも、量産基板に書き込まれたデータでもなく開発基板向けに製作され、そこで再生されたものであった。このメロディ入りのサウンドトラックに次いで、実際のゲームに使われている音源も改めて発売されている。月刊誌『ゲーメスト』(新声社)誌上で行われていた「第1回ゲーメスト大賞」において総合2位を獲得、その他にベストエディング賞で6位、ベストグラフィック賞で1位、ベスト音声合成賞で8位、プレイヤー人気で3位、大型筐体ゲームベストインカムで2位を獲得した。1991年にそれまで発売されていたアーケードゲーム全てを対象に行われたゲーメスト読者の人気投票によるゲーメストムック『ザ・ベストゲーム』では21位を獲得、同誌では「これをやらずして体感ゲームは語れない」、「体感ゲームの中では、グラフィックの迫力、臨場感たっぷりのサウンドで他を大きくひきはなした。ゲームとしての完成度も高く、スピード感あふれるドッグファイトゲームとなった」と評している。 ゲーム誌「ファミコン通信」のクロスレビューでは合計26点、「ファミリーコンピュータMagazine」の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通りとなっており、20.61点(満30点)となっている。また、同雑誌1991年5月10日号特別付録の「ファミコンロムカセット オールカタログ」では「『新ハード』が続々発売される中、ファミコンの性能を再認識させるような良く出来たゲームだ」と紹介されている。ゲーム誌「ファミコン通信」のクロスレビューでは合計29点、「メガドライブFAN」の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通りとなっており、21.25点(満30点)となっている。また、同雑誌1991年7月15日号特別付録の「MEGADRIVE ALL CATALOG」では「業務用の体感はさすがに失われてはいるものの、敵を次々とロックオンして撃墜する快感は完璧に移植されている。アフターバーナー時のスピード感がすごい」と紹介されている 。ゲーム誌「ファミコン通信」のクロスレビューでは合計28点、「月刊PCエンジン」では75・80・70・80・75の平均76点、「マル勝PCエンジン」では8・8・10・7の合計33点、「PC Engine FAN」の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通りとなっており、21.77(満30点)となっている。また、この得点はPCエンジン全ソフトの中で181位(485本中、1993年時点)となっている。その他、1998年に刊行されたゲーム誌『超絶 大技林 '98年春版』(徳間書店)では「スピード感は業務用よりある。PCエンジンのハードからすれば、なかなかの出来といえる」と紹介されている。ゲーム誌「ファミコン通信」のクロスレビューでは合計25点、「メガドライブFAN」の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通りとなっており、30点満点中22.9点となっている。ゲーム誌「SATURN FAN」の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通りとなっており、30点満点中22.8点となっている。ストーリーが一新され、アフターバーナーの世界から約4X年後を設定(旧作:199X年→クライマックス:203X年)。Z国でクーデターが発生し軍事政権が誕生。周辺国への侵攻準備を開始したZ国に対し、A国は1ヶ月以内の武装解除と国民投票の実施を要求、実行されない場合は武力介入するとの声明を発表。国連は平和的解決に向け対話の場を提供するが、A国の強大な軍事力に対しZ国が核兵器のカードをちらつかせ会談は失敗。要求期限まで残された時間はあと48時間。国連内の組織「G.H.O.S.T.」所属特殊航空部隊・通称「Brave Fangs」の一員となり、世界の危機(全面核戦争)を回避するために出撃するというストーリーに。時間の流れを遅くし効果時間中にロックオンした敵機をまとめて撃墜する「クライマックスモード」を搭載。グラフィックもリアルになり、2人スコア対戦プレイができる。システム基板はChihiroの後継である『LINDBERGH』を使用し、実在の機体3機(F-14DスーパートムキャットをはじめF/A-18Eスーパーホーネット、F-15Eストライクイーグル)をプレイヤー機として収録。ゲーム中で使用されている全ての機体は実際にボーイング社とノースロップ・グラマン社のライセンスおよび監修を受けている。アフターバーナーIIのBGMもコマンド(ゲーム開始直前の画面でスピードレバーSLOW+ミサイルボタン)で選択可能。プレーヤー機各機体に4色のカラーバリエーション(スタンダード・カモフラージュ・スペシャルペイント・ロービジビリティ)がある。また、ステージ分岐があり、プレーヤーの意志により分岐する物とプレーヤーの成績により分岐する物がある。映画『ターミネーター2』(1991年)のワンシーンに、ゲームセンターでダブルクレイドルタイプを主人公のジョン・コナーがプレイしているシーンがある。
出典:wikipedia
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