『GOGO DEMPA』(ゴーゴー・デンパ)は、でんぱ組.incの4枚目のオリジナル・アルバム。2016年4月27日にMEME TOKYOから発売され、同年5月20日にはから「台湾盤」が発売された。前作のオリジナル・アルバム『WWDD』から1年2ヶ月振りとなる作品で、でんぱ組.incが2011年12月以降の6人体制となってから5年目という節目にリリースされる。本作の発売決定は2016年2月17日に初めて報道され、全収録曲とジャケットデザインは3月9日に公表された。2nd、3rdアルバムはいずれもコンサートツアー開始前に発売されていたが、本作は初めてツアー終了後に発売される形となる。5月20日にはから「台湾盤」が発売された。本作は『おつかれサマー!』、『あした地球がこなごなになっても』などの既発シングル・カップリング曲、2015年10月から2016年3月にかけてリリースされた配信限定曲、そしてジェーン・スー、車谷浩司などが作詞・作曲を手掛けた新曲の合計15曲が収録される。CDのみの「通常盤」、DVD付きの「初回限定盤」、ファンクラブ「でんぱとう」会員限定販売となるBlu-ray付きの「超豪華初回限定盤」、そしてアナログレコード、カセットテープの合計5種類での発売となる。「初回限定盤」および「超豪華初回限定盤」の映像特典にはメンバーによる副音声コメント付きのミュージック・ビデオとライブ映像が収録される。本作のタイトル『GOGO』は「5年目」であることを意味しており、それ以外の「裏テーマ」は特に無いとしている。アルバム全体の傾向としてはブラスセクション(金管楽器で構成されたパート)の多用、ジャズ・ファンク色の強さが指摘されており、それらが華やかさ、ポップさ、多幸感に繋がっていると評価されている。本作はいわゆる「電波ソング」と呼ばれるジャンルだけではなく、ジャズとして『アンサンブルは手のひらに』、EDMとして『惑星★聖歌〜Planet Anthem〜』、センチメンタルな曲調として『キボウノウタ』『ユメ射す明日へ』が収録され、「新機軸を取り入れ自分達の音楽の枠をどんどん広げている」とも評価されている。リーダーの相沢梨紗は「今作は最初が明るく、途中でアンニュイ(物憂げ)な曲が挟まり、最後は『ゆったりしっとり』という感じで終わる。でんぱ組のアルバムでこんなに切なげな曲順で繋げるのも珍しい」「新しい挑戦がいっぱい詰まったアルバム。振付師のYumikoから『これから先ハチャメチャ感だけではやっていけない』と言われ、技術の向上や個性の打ち出し方を考えていた」「『私なんかにできないよね』という弱気なところから『でも頑張らなくちゃ』みたいな奮い立つようなものが多い。でんぱ組らしさも詰まっているが、面白い曲から真面目な曲まで振り切った曲調を集めることができた」、センターの古川未鈴は「既出のシングル曲がアッパーで攻めている分、新曲はゆっくりした曲調が多い」「5年目だからこそできたアルバム。今までは自分達が背中を押して欲しいという感じだったが、いつの間にか押す側に回っている曲が多くなっていた」、メンバーの藤咲彩音は「今作は総じて『涙』が多い。5年間の振り返りをさせられる曲が多く、もっと自分のことをよく考えて、頑張らなきゃいけないと奮い立たされる」、最上もがは「大体がゆったり目の曲。最初は暗いが、『そんな自分でも頑張れる!』みたいな歌詞が多い」、夢眠ねむは「今作の新曲は、とにかく先を見て新しいことをしていこうという感じが強い。結果として『これもでんぱ組.incである』と言える新しい形を作ることができた」と述べている。また、夢眠は「こんなに良い歌が集まっているが、歌っているのはダメ人間ですよ?と思う時がある」とした上で、「ところがライブで披露すると印象が変わる。目の前に人が居れば普通に『やれる!』、『伝えたいことがある!』という気持ちで歌うことができる。他のピュアなアイドルとは違って、でんぱ組.incの場合は全員のバックボーンが歌声と共に押し寄せてくるから、結果“尊く”聴こえる」と述べている。アートワークは志賀匠がディレクションを担当し、初回限定盤のデザインは愛☆まどんな、浅野いにお、ICHASU、最後の手段、谷口菜津子、陽子の6名がそれぞれメンバーを描いたイラストを組み合わせたビジュアルとなっている。メンバーの成瀬瑛美は、「もしでんぱ組.incをアニメ化するなら、メンバーをそれぞれ違うデザイナーに描いて欲しいという夢があり、それが今回叶った」、夢眠は「それぞれのメンバーに合うデザイナーがぴったりハマっているのが凄く可愛い」と述べている。ライターの柴那典は、ミュージック・マガジンに於いて、「グループが築き上げてきた音楽性の変化を感じさせる1枚」と評価し、「過密な情報量を詰め込んだ得意の曲調に加えて、J-POPの王道を取り入れた曲も並ぶ。過剰さと大衆性のハイブリットを形にしたアルバム」、「日本のオタク・カルチャーから勃興した『DEMPA』というジャンルを更にポップに広げるアルバム」と述べている。また、Real Soundのコラムに於いても、「新たなフェーズに足を踏み入れた。持ち前のカラフルな個性は失わず、より広い地平を目指し始めている」とコメントし、「グループのキャッチコピーである『"萌えキュンソングを世界にお届け"』の内実は、オタクカルチャー由来の電波ソングではなく、様々な作曲家が手掛ける『でんぱ印』のユニークな音楽性になっている。そこにはストレートなポップソングも、様々なジャンルの音楽をでんぱ組.incなりに吸収した楽曲も含まれるようになっており、本作はその象徴となる1枚」と評価している。ライターの小山守は、ミュージックマガジンに於いて、前述のように「新機軸を取り入れ自分達の音楽の枠をどんどん広げている」としながらも、「それでも『でんぱ組.incっぽい』としか言いようが無い仕上がりになっているのは、声質・キャラクターが全く異なる6人のボーカルという、絶対的な強みがあるから」と述べており、「音楽的な冒険が常にある、だからでんぱ組.incの音楽はいつも新鮮、刺激的で、面白い。本作はその彼女達を更に更新したアルバム」と評価している。ライターの近藤真弥は、ミュージックマガジンに於いて、本作は前作『WWDD』の路線を継承した作品であるとし、「6曲目までは勢いのある曲で占められ、7曲目以降は落ち着いた雰囲気の曲が多くなる内容は、まるで2部構成の演劇を観ているようで面白い」と評価する一方で、「せっかく豪華な面々が参加しているのだから、もう少しチャレンジングなアレンジを加えても良かったのでは」、「良く言えば手堅いが、悪く言えば無難。勿論、円熟期を迎えるためには『深化』も必要不可欠だろう」と述べている。2016年5月9日付のオリコンウィークリーチャートの集計によれば、発売初週に約3.8万枚を売り上げて初登場3位を記録した。これは2015年2月に発売された前作『WWDD』と同順位であるが、売上枚数は前作の3.3万枚を上回る「自己最高記録」と報じられた。同日付のビルボードジャパン週間アルバムチャートの集計によれば、約3.1万枚を売り上げて初登場3位を記録した。
出典:wikipedia
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