プリペイド式携帯電話(プリペイドしきけいたいでんわ)とは、予め料金を前払いしておく方式の携帯電話のサービスである。各国でサービスがあり、旅行客など短期滞在の外国人(居住者以外でも使用可能)や、子どもの使い過ぎを防ぎたい(予め前払いしている金額までしか使えない)、主に着信待ち受け(有効期限当たりの前払い金額が基本料金換算で安い)などとして利用されている。北米を除く途上国で主流となっているGSM方式の携帯電話では、SIMカードに前払い済みの金額を登録し、一般に市販されている端末(電話機)に装着する方式である。基本料金は不要で、有効期間があり、登録(チャージ)してから一定の期間を過ぎると、残額があっても緊急以外の発信・着信(着信側も通話料金を負担する双方向課金のため)が出来なくなる。残額を使い切ったら、コンビニエンスストアや個人商店でチャージ用のプリペイドカードを購入し、キャリア専用のダイヤルに電話をかけて、プリペイドカードに銀色で覆われた部分を硬貨で削って、そこに記載された番号を入力することによって、再び使用できるようになる。なお有効期間を過ぎると、自動的に解約になるため、手続き等は必要ない。端末の取替えや電話番号の変更も、SIMカードの差し替えのみで可能である。西欧などでは、基本料金は不要で、残高の有効期間なども存在しないため、使い勝手が良く、携帯使用者全体の過半数を占めている。中華人民共和国でも、すべてがプリペイド式といっても過言ではない(参照:中国における携帯電話)。各国の事業者が、自国内の電話番号を登録したものを国際的な通信販売で旅行者向けに販売している。国際ローミング契約と違い、国内通話となり通話料金が安いため人気がある。なお、後述する匿名性を利用した犯罪利用を防止する観点から、国によっては加入(SIMカードの購入)時には、身分証明書の提示が必須だったり、1人が保有できる番号の数を制限している国家もある。日本では、専用の端末(電話機)を購入するか、利用する端末をキャリアショップに持ち込み契約を行う(ソフトバンクモバイルのプリモバイルまたは、auのぷりペイドの場合)。一定額のプリペイドカード(1枚当たり1,000~10,000円程度)をキャリアショップやコンビニエンスストアなどで購入し、電話機の操作でカードに記載された固有番号を登録する。かつては電話機自体も、ソフトバンクモバイルの場合、サークルKサンクス両店で販売されていた。基本料金は不要で、発信利用権に有効期間があり、登録してから一定の期間を過ぎると残額があっても緊急以外の発信ができなくなる。また、着信のみの使用・新たな発信利用権の登録も、前回登録したものの期限切れから一定期間経過した場合、不可能となるものが多い。1998年10月にツーカーホン関西が販売を開始したのが最初。当初、贈答用を想定して開発されたといわれている。当初、購入に身元の確認が不要だったが、その危機管理のずさんさを突かれ、犯罪者による麻薬・覚せい剤等の密輸、振り込め詐欺(オレオレ詐欺)、オークション詐欺等の詐欺や誘拐などの犯罪に利用されるケースが多く発生した。そのため、端末購入時の身分証明書の確認など本人確認の強化が行われたものの、インターネットなどを通じて転売されているため、依然として犯罪者などが犯罪に利用するケースがある。しかし、合法的な利用者も多く、生活に支障をきたす恐れもあるため、端末全ての利用を停止させることができない。2000年、この分野に力を入れていたJ-フォン(現:ソフトバンクモバイル)は、CMなどで、「使いすぎても大丈夫」・「簡単に携帯電話を入手できる」という利点を謳っていた。さらに当時、「中学生日記」などのドラマでもこういう購入方法が出た。不正使用を受け、元々消極的だったNTTドコモはプリペイド式携帯電話の新規販売を2005年3月31日をもって終了した(サービス自体は、2012年3月31日をもって終了)。他社については、利用者の確認などの強化をして販売を継続した。草分けといえるツーカーではプリペイド及び通常契約の新規加入受付を2006年6月30日限りで停止し、2008年3月31日をもってツーカーの全サービスを終了した。ツーカーはコンテンツが限定されたEZweb(サービス名は「プリ de EZ」(ぷりでいーじー))を提供していたが、他のキャリアはWebサービスを提供していない。また、auは他キャリアより早く3Gプリペイド機を発売したが、機能は通話とCメールに限られる。ソフトバンクモバイルは、2008年2月4日3Gのプリペイドサービスをスタートさせた。名称は「プリモバイル」。S!メールなどの基本的なメールサービスの提供や(月300円でメールし放題!もスタート)、TVコールもできる様になった。しかしウェブコンテンツへのアクセスは提供していない。これはパケット通信の課金方法がプリペイドサービスに合わないことが原因とみられる。ツーカーの「プリ de EZ」は時間課金であり、また情報料の徴収は不可能であった。このほか、サービスが終了して強制解約される端末はプリペイドサービスが多数を占めることが多い。2007年度いっぱいで終了したツーカーは約23.4万契約中プリペイドサービスが約21.9万契約と約93%を占めており、2009年度いっぱいで終了したソフトバンクのPDCもプリペイドサービスが約28万契約と、終了時点での約38万契約の約73%を占めていた。通常の携帯電話でかけられないものに加え、ナビダイヤル・テレドームは全事業者とも通話不可。001,0041,0061,0033を使用する国際電話(国際登録はできるが発信はできない、ただしオペレータ通話および、コレクトコールの着信はできる)0063を使用する国内・国際電話willcomのみ0091-2020 ブラステルのアクセス番号0055 KDDIクレジット通話・KDDIスーパーワールドカード通話0051・0057 国際オペレータ通話(代わりに0120-977-097を使う)、2006年4月に、携帯電話不正利用防止法が完全施行され、携帯電話・PHSについて契約者の本人性確認の義務付けや、不正な譲渡の禁止等がなされた。法律施行前からの利用者に対しては、新聞、インターネット、電話などで本人確認が必要となる旨を公示し、期日内に身分証明書を持参の上、販売店、代理店などに来店を求めた。期日内に本人確認がなされなかった電話機については、契約を無効とし通話できなくする措置が取られた。法律施行後は、新規契約の際に身分証明書の提示を求められ、身元情報の照会が行われる。プリペイド式携帯電話の規制が強化された結果、多重債務者などに通常の携帯電話の契約をさせ、振り込み銀行預金口座付きで転売させる、日本国外でプリペイド携帯に加入し、国際ローミング契約するなど、使用者を分からなくするための新たな手口も使われるようになり、電気通信事業者・警察等も対策に苦慮している。また、短期滞在の観光に訪れた訪日外国人は、本当に必要な人がFacebookやTwitterなどが利用出来無くなり、日本の観光振興やインバウンド消費に支障を来しているという批判もある(日本ではGSM方式の携帯電話がサービスされておらず、外国からの国際ローミングの受け皿となるサービスは、CDMA方式やW-CDMA方式といった第三世代携帯電話の一部に限られるため)。
出典:wikipedia
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