南アラビア保護領は、アラビア半島南端に1963年～1967年の間存在したイギリスの保護領である。現在はイエメンの一部になっている。大英帝国は地中海とインドをアラビア半島の南を経由して結ぶ東インド航路を重要視していた。19世紀前半、エジプトの侵略によって中央アラビアから避難したワッハーブ派清教徒によって、半島の沿岸平野は破壊された。1802年、大英帝国はと貿易条約を締結した。1839年、イギリス東インド会社にアデンを併合した。1869年、が設置された。同年、スエズ運河が開通し、地中海と英領インドを結ぶ新しい航路が誕生した。1963年1月18日、南アラビア保護領が設置された。ハドラマウト地方の、、と、ワヒディ首長国が加入した。は南アラビア連邦に加入した為、イエメン・アラブ共和国と南アラビア保護領に挟まれる飛び地となった。1967年11月30日、南アラビア保護領は解体された。所属首長国は直ちに崩壊し、君主制は廃止された。領域は新しく独立したイエメン人民民主共和国に吸収された。1990年、南北イエメンが合併し、イエメン共和国が建国された。

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