授乳(じゅにゅう)は、乳児に乳を飲ませること。母乳を直接与える場合と人工の乳(育児用ミルク。飼育されている動物では、その種用に調整された)を与える場合がある。哺乳ともいう。子どもが母親の胸に吸い付く搾乳刺激によりプロラクチンの分泌が促進されることで、母性行動を誘発し母乳が分泌される。直接乳房から飲まさなくても(搾乳して哺乳瓶から飲ませる等)、母乳を用いる場合を「母乳栄養」、母乳を用いず育児用の粉ミルク他のみを用いる場合を「人工栄養」、両者を併用する場合を「混合栄養」と称する。日本の産院では、出産直後は母親を休ませるために母子を離して新生児にミルクを与える例があり、その後母乳のみで育てても、厳密には混合栄養に分類されることになる。日本では1歳を過ぎると母乳では成長に必要な栄養を十分摂取することが出来なくなるとされ離乳が厚生労働省の指導等により推奨される。ただし社会によっては3歳近くまで食事と並行して母乳を与えつづける文化もある。日本においても2、3歳頃まで母乳のみを与える育児法の指導が一部で実践されている。母親は両手で赤ん坊を横抱きにし、乳首を含ませる。添い寝して与える場合もある。医学的に問題のない場合は、母乳栄養、特に母乳を直接乳房から飲ませることが最良とされている。日本でも厚生省が母乳栄養推進運動を盛んに展開した。ネスレなどの大手食品メーカが粉ミルクの宣伝を行い母乳栄養を妨げているとしてボイコット運動が展開された。WHO/UNICEFの「母乳代替品のマーケティングに関する国際基準」の決議に棄権した日本でも、現在では粉ミルクのTV宣伝は禁止されている。母乳を与えるのは必ずしも産みの親とは限らない。医学的な理由で母乳を与えることができない場合(母乳の出が悪い、母親が感染症を罹患している、乳汁移行性のある薬物を服用している、乳首が炎症を起こした、子の側に先天的な代謝疾患がある、等)や、母乳が不足する場合、社会的な理由で直接授乳できない場合(母親が乳児から離れて就労している場合や、職場に授乳設備がない場合)、美容的な理由(授乳によるバストラインの崩れを防ぐ)によって直接授乳することを避けたい場合などに、育児用の粉ミルクが広く用いられる。1980年代に入り、母乳の組成に近い粉ミルクが開発されるようになった。子に先天代謝異常がある場合は、特別に調整した育児用粉ミルクを用いる。牛乳は鉄含有量が少なく、乳児期から1日400ml以上飲ませると鉄欠乏性貧血の原因になりうるので、育児用粉ミルクや母乳の代わりに飲ますのは1歳以降にすべきであるとされている。欧州では牛乳を早くから乳児に飲ませていたので、フォローアップミルクが開発された。かつて、青森県の農村では、母乳の不足をやむを得ず薄い米のとぎ汁で補ったことがあった。その結果幼児に発生したリボフラビン(ビタミンB2)欠乏症はシビ・ガッチャキ病として知られる。
出典:wikipedia
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