カナダにある理工系中心の研究型大学である。ウォータールー市はトロントから約120キロメートル南西に位置している。ウォータールー大学はオンタリオ州立の大学として1957年7月に設立された。ウォータールー大学は、カナダにある理工系中心の研究型大学であり、2002年には世界有数の量子コンピューティング研究所を新設した。大学設置当初、オンタリオ州内には医学部を有する大学が5校もあったため(トロント大学、マックマスター大学、ウェスタンオンタリオ大学、クイーンズ大学、オタワ大学)、今日までウォータールー大学には医学部は設置されていない。開学当初から数学とコンピューターサイエンス分野に注力し、先進的な学部学科を設置した。たとえば応用健康科学部身体運動科学科や環境学部は北米で最初に設置され、豊富な経験と実績から現在もこれらの研究分野において世界的に注目されている。近年は量子コンピューティングとナノテクノロジーに注力している。このように、ウォータールー大学は常に新しい分野を先進的に切り開いてきた大学である。教育面の特徴としてベンチャー起業や大企業での研修制度(Co-op制度)を開校と同時にカナダで初めて導入した。このため産業界と大学の間には太いパイプがあり、企業との共同研究開発も数多く手がけている。民間企業からの奨学寄付金や競争型研究資金の獲得は極めて多い。ITやテクノロジー系を中心に大学初ベンチャーの数はカナダトップクラスである。また、コーオプ教育(Co-op、またはCo-operative education)と呼ばれるインターンシップ制度に類似した実務教育プログラムを学部、大学院で幅広く教育カリキュラムに取り入れており、規模としては世界最大である。名声を得るようになったのもコーオプ教育によるところが大きく、Googleやマイクロソフト、IBM、ブラックベリーなど、IT関連企業やマニュライフ生命保険、カナダロイヤル銀行などの保険、金融関連企業は積極的にコーオプ教育を体験した学生を採用している。ウォータールー生にとってグローバル企業などでインターンとして実務経験を積んで卒業後の就職に結びつけるということは大きな魅力である。2010年秋現在、専任教員数1,047名、フルタイムの学部学生26,451名と大学院生3,505名のほか、パートタイムの学部学生1,628名と大学院生921名を合わせると3万2千名程度の学生数規模を持つ大学であるコア学群として次の6学部があり、これらの学部のほかに大学院研究科と専門職大学院がある。メインキャンパスは1962年にウォータールー市の元農地であった場所に建てられた。双子都市であるキッチナー・ウォータールー両市の北側に位置するウォータールーはトロント中心部から120km、高速バスで約1時間30分のところにあり、開校以来大学を中心に住宅地やハイテク企業のオフィスなどが次々と展開している。近年、キッチナー、ウォータールーにケンブリッジを加えたウォータールー地域が人口50万人を超えた。ウォータールー大学のメインキャンパスから1キロほどのところには、人文科学と社会科学に強いウィルフリッド・ローリエ大学、東方20kmに位置するゲルフ市には農学や獣医学、栄養学などに強いゲルフ大学がある。ウィルフリッド・ローリエ大学の室内プールでは、競泳選手の千葉すずが長期滞在してトレーニングを行っていたこともある。いずれのキャンパス周辺も治安は極めて良く、トロントに比べて物価がかなり安い。理系の学生を中心にトロント方面から進学してくる学生が多く、帰省時期や週末のトロント行き高速バスは満席になることが多い。ウォータールーの北側10kmに位置するElmiraという町は非常に良質なメープルシロップを産することでも知られる。サテライトキャンパスは今のところ2カ所にある。2004年から工学部建築学科(建築学大学院)はケンブリッジキャンパスに、2008年1月には理学部薬学科(薬学大学院)が近隣のキッチナーキャンパスに移った。尚、ストラットフォードにデジタルメディアやグローバルビジネスを主とする新キャンパスを創設する予定がある。メインキャンパス内では現在、量子ナノ研究所や工学部、会計学大学院用の新しい建物が建設中である。2009年に、アラブ首長国連邦ドバイに初めての海外校が開校した。学生寮はキャンパスの外縁部に散在しており、キャンパスまで徒歩10分ほどと学生にとっては非常に便利である。学生寮に住む学生の大多数は1、2年の学部生である。日本や各国からの交換留学生は、新しいが比較的遠いコロンビアレイクビレッジ(Columbia Lake Village)という寮に応募することにより住むことができる。授業のあるクラスまで歩いて15分〜20分かかるが、バスも出ている。主要な世界大学ランキングである世界大学学術ランキング(,略称:ARWU)では201-300位に、では総合ランキングで226-250位(カナダ国内で7位)にランクインされている。また、カナダの大学評価には誌によるランキングが使われることが一般的である。医学部を持たない大学で構成されるComprehensive Research Universityグループ(約50校)の中で総合評価を指すnational reputation(評価)カテゴリーでは、2010年までの過去19年間で17度もカナダ国内1位にランクされている。また、most innovative(革新性)カテゴリーではMaclean's Ranking開始から19年間連続でカナダ国内1位にランクされている。入学は学部によってばらつきは多少あるものの、約50-60%の受験学生に入学許可が出される。学部生のうち留学生は9%。大学院生では24%が留学生である。日本からの留学生は、世界的な名門大学であるトロント大学やブリティッシュコロンビア大学などに比べて少ない。学内では純粋なアカデミック研究に加えて産業応用研究も推奨しており、民間企業や政府系シンクタンクなどからの委託研究費や奨学寄付金を積極的に獲得している。これらの資金と獲得したグラントの一部は大学の運営費として使われるだけでなく、大学院生向けの奨学金やポスドクの給与として使われるため、フルタイムで研究活動に専念できる大学院生が多く、好循環を生んでいる。2013年の大学収入は8億8千万カナダドル、そのうち最大の割合を占める寄付金と競争型研究資金は3億9千万カナダドルを獲得した。大学収入だけを見るとトロント大学やブリティッシュコロンビア大学などの医学部を持つ大学より少ないが、赤字に陥りやすい医学病院を持たないウォータールー大学は財務体質が良い。この潤沢な運営資金が、次々に展開される専門職大学院の増設やポスドクの給料、学生への奨学金として使われることになる。等ウォータールー大学はコーオププログラムやスピンオフ会社によって、とても緊密な産学提携を築くことに成功している。ちなみに、本校が位置するウォータールー地域はIT、ハイテク企業が多く集積しているため、オンタリオのシリコンバレーとも呼ばれている。特にキャンパスのすぐ傍に本社を置くブラックベリーには毎年数百人のコーオプ生を送り込み、たくさんのウォータールー卒業生が働いている。尚、ブラックベリーの創業者の一人であるMike Lazaridisは元ウォータールー生であり、今のウォータールー大学総長(chancellor) でもある。日本にもコーオプジャパン(The Canada-Japan Co-op Program)などを通じて毎年何人もの生徒を日本企業に送り込んでいる。大学の特徴を活かし、IT関連分野や精密機械分野でのスピンオフ企業が多い。
出典:wikipedia
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