ゾロ ("Zolo") は、「ガンダムシリーズ」に登場する架空の兵器。有人操縦式の人型ロボット兵器「モビルスーツ」 (MS) の1つ。初出は、1993年放送のテレビアニメ『機動戦士Vガンダム』。作中の敵側勢力である「ザンスカール帝国軍」(ベスパ)の地上用量産機。腕に装備されたエネルギーの回転翼「ビームローター」が生み出す斥力により、有重力下での単独飛行を可能としている。さらに、機体の上下半身が単体の飛行メカに分離・変形する可変MSとしての特徴も併せ持つ。『Vガンダム』劇中で登場する最初のベスパ製量産機だが、設定上の開発順は中盤以降に登場する宇宙用量産機「ゾロアット」の後となっている。一般機のカラーリングはダークグリーン、ベスパ将校「クロノクル・アシャー」の専用機は赤に塗装されている。本記事では、発展機である「トムリアット」と「ドムットリア」の解説も記述する。ベスパの地球侵攻に際し、宇宙用主力MSゾロアットを重力下用に設計変更した分離可変型MS。ベスパの旧サナリィ技術陣は、ビーム・シールドの技術を応用したビーム・ローターを完成させ、従来では高出力のジェネレータを備えた重MSでしか実現できなかったミノフスキー・クラフトを、量産用のジェネレータで可能とした。これを本機に採用し、MS単機での長距離飛行が可能となった。また回転させていないビームローター発信機から棒状のビームを伸ばしたり、ビームを出していない発信機を単体で飛ばして手裏剣のような使い方も可能である。分離変形機構により、分離後は上半身が戦闘ヘリコプターを模したビーム・ローターを装備した「トップターミナル」に、下半身は「ボトムターミナル」となる。分離後の武装はトップターミナルには固定武装のみとなる。ボトムターミナルにはMS用の携行装備が腰部などにジョイントされ、その操作は有人機のトップターミナルからのミノフスキー・コントロールという、ミノフスキー粒子の光子振動を利用した無線誘導技術で行われている。劇中では長距離移動などの移動時は分離変形した状態で行われている。合体時の誘導はレーザー通信で行われるためミノフスキー粒子散布下でも影響を受けない。トップターミナルだけで運用されることもあった。またボトムターミナルはそれ自体を突撃させて質量爆弾としての運用も可能であった。全天周囲モニター・リニアシートを採用しておらず、第一世代MS(一年戦争時代の機種)のようなコクピット仕様となり、脱出時はヘリコプターのコックピット部がそのまま射出されて脱出ポットとなる。しかし突出した能力は持っておらず、戦闘時においても分離型のため合体の隙を突いて撃破されることもあるため、チームでの戦いでは互いに援護しながら変形を行うこともあった。画期的な技術を備えた機体だったが対MS戦闘能力は十分なものではなく、後継機に押される形で一線から退いていき、戦争終盤では完全な旧式機となる。クロノクル・アシャーがラゲーン基地所属時に使用していた機体。クロノクルが隊長となった第3戦闘中隊は試作MS試験中隊を兼ねており、同隊配備のゾロはすべて先行量産試験機である。その中でもクロノクル機はスラスターとアポジモーターがチューンナップされて、機体色が赤に変更されている。ウッソ・エヴィンに奪われた試作機シャッコーを取り戻すのに使用された。その後カミオン隊を襲撃した際にVガンダムと交戦、中破させられ機体は放棄される。ラゲーン駐留部隊指揮官マチス・ワーカーが使用する機体。頭部左側のセンサーが改造され、索敵能力が向上している。それ以外は通常のゾロと差はない。ザンスカール戦争中期においてベスパのMS技術は飛躍的に進化しており、もはや旧式と化している。ウッソのV2ガンダムと交戦、機体を大破させられながらもV2ガンダムへ特攻をかける。ゾロに次いで配備された地上用MS。ゾロ同様ヘリコプター形態への変形が可能であるが、単機での戦闘能力向上のため分離機能は排されている。これはゾロで採用していた分離式の問題点を解消するためのものでもあった。外観はゾロとは似て非なるものとなっているが、ジェネレーターや各部のパーツを共用している他、コックピット部も同様の構造となっている。しかし分離方式を廃したことにより機体の効率化が図られ、その戦闘力はゾロの2倍と言われている。さらに単独での変形となったことで高速で変形を行うことが可能となり、戦闘時には変形機構を生かした柔軟な運用を行うことが可能となった。推力も向上し、Vガンダムと同程度の飛行能力を有する。武装面でも2連・4連マルチミサイル・ポッドを追加されて強化された。頭部はさらに前身のゾロアットと共通だが、ヘリ形態に変形の際ボディ内に収容できるよう、前後の奥行が薄くなっている。本機は基本的には地上用MSであるが、宇宙空間での運用も可能である。本機は当初カイラスギリー艦隊に配備されており、単体での大気圏突入を可能としているため地上へ転籍になる際には艦艇などを用いずに地球へと降下する。『NEWモビルスーツバリエーションハンドブック(1)』で設定された機体。型式番号:ZM-S09GE。トムリアットの偵察用改修機。肩部と腰部に各種レーダーや暗視カメラを装備し、翼部を大型化して安定度を高め、メインスラスターは廃熱の少ないステルスタイプに換装されていた。勢力を広げる反抗勢力を偵察するために編成された部隊「ブラックウィドウ隊」に配備された。トムリアットの後継機。トムリアットはゾロのパーツを多数流用していたが、生産性に配慮しつつ基本設計を大幅に見直している。背面に可動式バーニアを制式採用し、ヘリコプター形態での安定した飛行が可能となった。ビームローターも発信器が2か所のものに変更されている。スラスターも多数追加され、機動性と巡航時の最高速度が向上している。武装面においてはトムリアットと大差はないが、接近戦用装備として新たに頭部のショックバイトが追加されている。また、装甲材質はハイチタン合金ネオセラミック複合材に変更されている。地球浄化作戦にともない実戦配備されたが、地上ではすでにアインラッド対応の非ビーム・ローター搭載機が主力になりつつあり、ヘリタイプとしては本機が最後の機体となる。
出典:wikipedia
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