長崎ペンギン水族館（ながさきぺんぎんすいぞくかん）は、長崎県長崎市宿町にある市立の水族館。1959年に開館した「長崎水族館」を前身とする。長崎水族館は1998年3月31日に一旦閉館したが、規模を縮小した上で2001年4月22日に「長崎ペンギン水族館」として開館した。2015年現在で9種類のペンギンを飼育し、名のとおりペンギン飼育をメインにおいた水族館である。他にも魚類、甲殻類など多数飼育している。また従来の水族館ゾーンに加え、水族館前の日見川河口域と海岸を活かした「自然体験ゾーン」があるのも特徴である。駐車場から水族館までは約250mの遊歩道となっているが、ここには雑木林や田などを模したビオトープが整備されている。水場にはガマ（ヒメガマ）、イネ、ハッカなどの植物が植えられ、メダカとカダヤシが泳ぐ。遊歩道脇の樹木はハゼノキ、アラカシ、ヤマザクラなどがある。ビオトープの下は河口域と海岸部だが、石段や石垣が組まれていて水際まで降りることができ、汽水域やタイドプールの多様な生物が観察できる。館内は順路に沿って歩いて観覧する。順路は途中で2階へ上り、再び1階へ降りてくる。昇降は階段とエレベーターで可能。長崎ペンギン水族館では、前身の長崎水族館時代からペンギン飼育を継続している。かつては長崎港を母港とした捕鯨船団があり、多くのペンギンはこれらの捕鯨船によって長崎水族館にもたらされた経緯がある。2015年現在ではキングペンギン、ジェンツーペンギン、フンボルトペンギン、ケープペンギン、マゼランペンギン、イワトビペンギン、マカロニペンギン、コガタペンギン、ヒゲペンギンの9種類を飼育し、7種類の繁殖に成功している。飼育技術については多くのノウハウを持ち、繁殖賞や長寿記録もある。たとえばキングペンギンの「ぎん吉」は1962年4月27日に長崎水族館にやってきて、2002年2月11日に老衰で死亡したが、この39年9ヶ月15日はペンギンの飼育記録としては目下世界一である。また長崎水族館時代には「フジ」と名づけられたコウテイペンギンも1羽飼育していた。1964年3月にやってきたフジは1992年8月28日に死亡するまで28年間飼育され、絵本にもなるなど親しまれていた。2009年の7月より、「ふれあいペンギンビーチ」と言う企画が行われている。これは、水族館で繁殖したフンボルトペンギンを自然の海で泳がそうと言うもので、水族館に隣接する自然体験ゾーンの海浜部を、ペンギンが泳げるように、ネットと柵で囲い、時間限定で、その中に10数羽のフンボルトペンギンを展示する。総面積は約3,700㎡。

出典:wikipedia