『スペースマンボウ』は、1989年にコナミがMSX2/MSX2+用に発売したシューティングゲームである。i-revoでのダウンロード販売およびレンタル、携帯電話向けやWii、Wii Uのバーチャルコンソール、プロジェクトEGGでのダウンロード配信も行われている。ゲームタイトルの雰囲気に反し『パロディウス』シリーズのようなギャグ要素は一切無い横スクロールシューティングゲーム。全8ステージを射撃方向を前方・上下・後方と3段階に切り替え可能なオプションを駆使して戦う。MSX版『グラディウス』シリーズの展開が一段落した後に発売された。ゲームミュージックはコナミ矩形波倶楽部が担当している。当初はアーケードゲームである『サンダークロス』のMSX移植版として開発されていたことが後のスタッフのコメントなどで明かされている。『サンダークロス』によく似た仕掛けが随所に現れること、装備、SEなどに名残がある。また、最終ステージの「巨大レーザー」連射場面は『サンダークロスII』に引き継がれている。初期のタイトルは『エグザート』であったが、タイトルにインパクトを持たせるため魚のマンボウの名称が使用された。星歴189年、銀河辺境星域“アルファード4”で、人類を遙かに超える古代超文明の遺跡が発見された。ところが調査が進むうち、遺跡の防衛システムが突如として目覚めた。調査団を敵と見なした防衛システムは、調査団の母星、太陽系に向け最終兵器の巨大宇宙船「SUN-FISH(マンボウ)」を発進させてしまう。マンボウは強力な装甲とバリアーで外敵を寄せつけないばかりか、恒星をも破壊する巨大なビーム砲を備えている。太陽系に近づきつつあるマンボウを食い止める方法はただ一つ、アルファード4地下にあるワープゲートよりマンボウのバリア内に侵入し、マンボウを直接破壊するしかない。元エース・パイロットで異星考古学者のクリーバー・ミューは、マンボウを阻止するため、アルファード4より発掘された小型宇宙船「マンボウ-J(ジュニア)」で出撃する。クリーバーは、果たしてマンボウの太陽系破壊を食い止めることができるのだろうか?基本は横スクロールで、自機の攻撃方向は一定。ただし、ステージの途中でスクロール方向が斜め前方、上、下、斜め後方に変わる特徴がある。また高速スクロールステージも存在する。パワーアップシステムは比較的シンプルで、自機の上と下に固定位置のオプション、地形を這って移動するミサイル、自機のショットが二種類(エネルギー蓄積によるパワーアップあり)、スピードアップなどが存在する。ミスをして装備を失っても復活が容易なので、当時のグラディウスシリーズなどに比べるとゲーム全体としての難易度は比較的低い。ただしゲームの展開で若干ムラはある。その分、複雑な地形など、グラディウス譲りのステージごとに特化したギミックを楽しむことができる。このゲームは、横スクロール機能の無いMSX2で、VDPの画像表示位置を補正する機能を画面書き換えによる8ドット単位スクロールに併用することで、スムーズな横スクロールを実現している。この方法でスクロールさせた場合、一定量(8ドット)のスクロールを行った後には、画面全体をまるまる書き換える必要がある。そのため、ドット単位に色指定の出来る代わりに全てのドットを逐一更新しなければならないビットマップグラフィックモードを避け、MSX2で新規搭載された中では最も制限の多い画面モード(8×8ドット単位のキャラクタで各キャラクタの横8ドットに2色のみ、カラーパレット・多色スプライトが使える。MSX-BASICで言うところのSCREEN4)を使用している。このことによりVRAMの更新量が抑えられ、満足の行く処理速度が得られている。なおスコアなどを表示する固定画面部にはビットマップグラフィックモード(SCREEN5)を使用し、走査線割り込みにより画面を分割して表示している。MSX用グラディウスシリーズと同様に、キャラクタの一部はバックグラウンドに直接描画し、表示キャラクターの多さを確保しながらスプライト特有の画面のちらつきを軽減している。当時のコナミの技術とセンス(グラディウス2も参照)も相まって、一目見た限りではゲームの画面はその制限を感じさせないグラフィックになっている。また、スプライトダブラを併用することでスプライトの最大表示枚数も擬似的に倍にしている。技術的な面では、単純にVDPで画面表示をずらすとスプライトの表示位置も一緒にずれるため、ずらしたVDPのオフセット分だけ、絶えずスプライトの座標を補正する処理も別途必要になる。同様の技術を使用し横スクロールを行ったMSX2用のゲームには、ヘルツの「サイコワールド」、「ハイディフォス」(当ゲームの画面更新が30枚/秒なのに対し、これらは60枚/秒である)や、コナミの野球ゲーム「激突ペナントレース2」(画面更新60枚/秒)、ポニーキャニオンの「ファンタジーゾーンII オパオパの涙」などがある。また、スクロール機能のないMSX1でPCG書き換えによってスムーススクロールを実現したタイトルとしては「テセウス」などがある。スクロールではないが「ドラゴンスレイヤー英雄伝説」では、戦闘画面での被ダメージ時の揺れ効果に使われていた。音楽の面ではコナミが独自開発したサウンドチップSCCをROMカートリッジ内に搭載。サウンドトラックも発売され、その中には、アレンジとして1ポート当たり一台を割り当て、8台のMSXを利用し制作された物が収録されている。自機や、ゲーム中にはほとんど出てこないパイロットの設定が用意されている。なおMSX2版ではカートリッジを入れ電源を入れたままゲームを始めないで放っておくと、マンボウ-J発進アニメーションデモが始まる。パワーアップは編隊や特定の敵を倒すと現れるアイテムカプセルを取ることで各種武装が得られるというもの。対応するアイテムによるパワーアップという点では、同社の「グラディウス」より「沙羅曼蛇」に近い。また、アイテムの種類は各所のアイテムキャリア毎に固定されているわけではなく、出現順で固定されており、例えば次でミサイルを出すはずのキャリアを撃ち逃しても、その次に登場するキャリアを破壊すればミサイルアイテムが出現する。アイテムカプセルの出現順は以下のとおり。"スピードアップ - パワーカプセル - ミサイル - オプション - ワイド(もしくはニードル)ショット - ブラックホール爆弾"のループで、スピードアップ・ミサイル・オプションはそれぞれパワーアップレベルが最高になると、次周以降は代わりにパワーカプセルが出現する。各アイテムの説明は以下の通り。本作品の「1周」は全8ステージで構成されており、ステージ8をクリアするとエンディングの後、難易度が上がった状態でステージ1よりゲーム再開。オリジナルのMSX2版では、ゲームランクは3周目まで上昇し、敵の耐久力が格段に強化され、弾が増える。ゲーム開始時の持ち機数は3機。5万点ごとに持ち機数は1機追加される。自機は敵および敵弾、進入不可能な地形との衝突により爆発し1ミスとなる。全ての持ち機を失うとゲームオーバーだが、回数制限なしのコンティニューが可能。ミスおよびコンティニュー時は取得装備をすべて失った状態で、直前の復帰ポイントより再スタートとなる。さらに、コンティニュー時にはパワーレベルゲージもゲージ2個分減少してしまう。
出典:wikipedia
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