納豆汁(なっとうじる)とは、納豆を加えた味噌汁の一種である。材料は、納豆、味噌、豆腐、油揚げ、野菜類などで、納豆は挽き割り納豆がよく用いられる。俳句における「冬の季語」となっている。江戸時代において納豆の一般的な食べ方として各種の文献に記されており、江戸をはじめ日本各地で食べられていた。幕末の風俗史書『守貞漫稿』に、当時の状況が記述されている。江戸においては、「納豆売り」が納豆汁の食材を売り歩いた。「叩き納豆」は、インスタント味噌汁のようなものであり「叩き潰した納豆」「青菜」「豆腐」がセットになっているため、お湯を注ぐだけで納豆汁となった。また要約であるが「寒い地方では野菜が不足しがちなので、納豆で補う。江戸では夏もこれを売る。汁にして煮るあるいは醤油をかけて食べる。京・大坂では、自家製だけで、店売りのものはあまり見かけない」とも記述されている。川柳で毎朝「なっと〜ぉなっと」と呼び歩くこの「納豆売り」が多く読まれるほど日常的なものであり、朝食に上がることが多かった。江戸時代中期の文人・与謝蕪村(よさぶそん)はという句を読んでおり、江戸時代に納豆をどのようにして食していたかを示す例となっている。江戸においては納豆ご飯よりも一般的に食卓に上っていた。1643年『料理物語』の「納豆汁」には、とのレシピがある東北地方の山形県や岩手県、秋田県などでは広く親しまれており、山形は山形市・新庄市・庄内町・酒田市、岩手は湯田町(現:西和賀町)、秋田は湯沢市において地方料理として知られている。また秋田県や山形県の一部では正月の雑煮が納豆汁仕立てになるほか、熊本県や福岡県でも雑煮に納豆を加える例が見られる。しかし納豆の消費量が全国1位の福島県福島市では納豆汁の存在すら知らない者も多い。江戸時代の納豆売りによる「叩き納豆」が元祖であり、現在は日本全国でインスタントの納豆汁も発売されている(永谷園のフリーズドライ商品:納豆をそのまま味噌汁の具材とする)。インターネット通販などで取り扱う店舗もある。納豆以外の具は刻み葱などの火の通り易いもの、湯で自然に戻して食べられるカット済みの凍み豆腐や乾燥野菜を用意しておけば、湯を注ぐだけで鍋要らずで簡単に1人前のインスタント味噌汁を作ることができる。納豆も予め20g程度に小分けされたパックを用意して置くと余りが出ず利便性の良いインスタント納豆汁を楽しめる。湯を注ぐだけで汁とするインスタントな製法でも、納豆のねばつきはほぼ消えて少々のとろみとなり、匂いも甘味のある穏やかな風味として一般に味わいやすくなる。
出典:wikipedia
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