AMX-13とはフランスで開発された軽戦車で、フランスを中心に世界各国で採用され使用された。AMX-13の開発は、第二次世界大戦終結直後の1946年から開始された。当時、フランスはインドシナやアルジェリアなど、世界各地に散らばる植民地の独立運動などの問題を抱えていたため、海外に速やかに展開出来るように輸送機で空輸可能な「空挺戦車」を求めていたので、車体は出来うる限り小型化する事が要求された。そのため、乗員席もギリギリまで切り詰められ、乗員の身長を172センチ以下に制限しているほどである。AMX-13はこの要求を満たすために様々な新機軸を導入した。先ず、乗員数を減らして車内の容積を削減するために自動装填装置が採用された。これは6発が充填されたリボルバー式弾倉を砲塔内後部左右に設置したもので、計12発を自動装填し素早く発射可能な物であるが、撃ち終えた後は車外から弾倉に再充填する必要があった。また砲と共に俯仰角をとらせるために、砲塔は上下に分割された揺動式砲塔が採用された。これにナチス・ドイツのV号戦車パンターに搭載された7.5 cm KwK 42をベースに開発された、高性能・高初速の61口径CN-75-50 75mmライフル砲を搭載して車体後部に設置、エンジンは車体前部左側の操縦席横に位置している。AMX-13は1951年に制式採用され、翌年から生産配備された。AMX-13はフランス陸軍のみならず、小型の車体に強力な砲を備えた使い易い軽戦車であったため世界各国に輸出された。イスラエルでは第二次中東戦争前に75mm砲型を150輌購入(同時に購入された75mm戦車砲はM4A4シャーマン等に搭載され、M50スーパーシャーマンとなる。)、機甲旅団の軽戦車大隊、空挺旅団などに配備して実戦使用した。当時としては強力な火力は歓迎されたが、シャーマンに比べ砂漠での機械的信頼性に劣り、故障により脱落するものが相次いだ。後に105mm砲を搭載したモデル58も使用したが、しかしそのHEAT弾がT-54/55に対しカタログどおりの性能を発揮せず不評であり、装甲の薄い軽戦車としての限界もあり使用を停止してしまった。対するエジプト軍では、M4シャーマンの車体にAMX-13の砲塔を載せた改造戦車が作られ、第3戦車大隊C中隊に配備、1956年に実戦投入され、生き残った車輌は第三次中東戦争まで使用された。また、75mm砲の砲腔をボーリングして内径を拡大した90mmライフル砲や105mmライフル砲を搭載した型や、75mm砲搭載型の砲塔にSS-11やHOT対戦車ミサイルを搭載した型などが生産された他、AMX-VCI歩兵戦闘車、Mk.F3 155mm自走榴弾砲、AMX-13DCA対空自走砲などのファミリー車も開発された(#派生型を参照)。AMX-13は、フランス軍では1970年代末からERC 90とAMX-10RCの2種類の装輪式戦闘偵察車に更新されて退役したが、現在でも一部の国で改良の上、使用されている。なおオーストリアのSK105キュラシェーア軽戦車は、AMX-13と同系列の砲塔を搭載している。AMX-13は、世界中で広く使われたために各種の派生型・改良型が製造されている。さらには、装甲兵員輸送車仕様や自走砲仕様などの、ファミリー車も多い。
出典:wikipedia
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