浅井 政貞（あざい まささだ、生年不明 - 天正9年5月24日（1581年6月25日）?）は、戦国時代から安土桃山時代にかけての武将。織田氏の家臣。通称は新八郎で、諱は子孫から江戸幕府に提出された『寛政重修諸家譜』によれば政貞とされているが、他にも政澄（まさずみ、『信長公記』）・賢政（かたまさ、『一豊公御武功附御伝記』）・信広（のぶひろ、『尾張群書系図部集』）などの各史書によって異なるが、文書から確認できるのは信広である。官位は信濃守。尾張国の土豪出身で、織田信長に仕えた。尾張国中島郡の苅安賀城（一宮市苅安賀）主。尾張浅井氏の当主浅井高政（信濃守）の子と伝わる。その系譜は、近江国の浅井氏の庶流ともいわれるが、近江浅井氏がまもなく有名になったために系譜を仮冒されたものであるとも考えられる（一説に杉原氏・木下氏の親族ともされる）。このほか、もともと黒田城（一宮市木曽川町黒田）主の子で、浪人中の若き山内一豊が永禄初年に一時身を寄せていたとの記録も残ることから、山内氏と縁続きであったとも考えられる（山内家が所蔵する『御武功記』には一豊と新八郎がいとこであったとの記載がある）。妻は毛利長秀の妹（『兼見卿記』）。子は浅井長時（幼名は田宮丸）や浅井政重、娘（市橋長勝妻）がいる。織田信長にはその尾張国統一以前の早い時点から仕えたと考えられ、赤母衣衆の一員となった。永禄11年（1568年）の上洛の際には、木下秀吉（のちの豊臣秀吉）らとともに近江国神崎郡の観音寺城の戦いを行ったことが『信長公記』に記載されている。天正2年（1574年）以降は尾張・美濃の支配を行うこととなった信長の長男・信忠の軍に組み入れられた。その後天正4年（1576年）に信忠に従って播磨国に出兵したとの記録を最後にして、以降は没したためか史書には登場しない。『尾張群書系図部集』によれば天正9年（1581年）5月24日死去とされる。戒名は証源院浄心居士。

出典:wikipedia