『ゼーガペイン』(ZEGAPAIN、是我痛)は、サンライズ製作のSFロボットアニメ作品。2006年4月6日から同年9月28日までテレビ東京系列で毎週木曜日 18:00 - 18:30に放送された。また、BSジャパン及びAT-Xでも同時期に放送された。本作品のタイトル『ゼーガペイン』はキャッチコピー「消されるな、この想い 忘れるな、我が痛み」から採られた“是我が痛み(これ わが いたみ)”という意味が込められている(縮めて“是我痛”とも書く)。本作は『ガサラキ』を手かげたサンライズ第9スタジオが母体となり製作されている。マイクロソフトが企画段階から協力しており、本作のメカアクションは一部を除き3DCGで作画されている。16:9比率ハイビジョンサイズで制作されており、地上デジタル放送・BSデジタル放送・アニマックスではフルサイズ放送。地上アナログ放送では両サイドをカットして4:3サイズ放送。AT-Xでは16:9比率レターボックスサイズで放送。メディアミックスプロジェクト「プロジェクトゼーガ」の一環として作られており、アニメ本放送同年にXbox 360で販売されたゲームソフト2作品、アニメ放送が終了してから3年後の2009年に発売した小説と設定を共有している(ゲームの詳細はゼーガペイン (テレビゲーム)を、小説の詳細は『ゼーガペイン 忘却の女王』『ゼーガペイン 喪失の扉』を参照)。他に、アニメの番外エピソード3篇を収録したドラマCD「OUR LAST DAYS」も制作された。主人公のソゴル・キョウ役を演じた浅沼晋太郎は、本作がテレビアニメ初出演である。ヒロインのカミナギ・リョーコ役の花澤香菜も、本作がアニメ出演2作目であり、本格的なレギュラーは初めてだった。花澤は本作出演を機に、声優業に本腰を据えることになる。浅沼と花澤以外にも、門脇舞(現:門脇舞以)、井上麻里奈、中尾衣里ら新人、またはキャリアの浅い声優がキャスティングされている。第22話エンディングでは井上麻里奈のイラストが流された。シンギュラリティやバーチャルリアリティ、ループなどの要素を取り入れたSF作品であり、難解で倒錯した世界設定を丁寧な演出で数話をかけて視聴者に体感させるシリーズ構成となっているため、ファンの間では「ゼーガは第6話まで待て」と、自嘲気味に言われることがある。また、テレビ放送版では毎回OP映像が変わるなどの趣向が凝らされた。2010年9月に、Blu-ray BOXが受注限定生産でバンダイビジュアルより発売された。作品の舞台となった舞浜で記念イベントが開催され、朗読劇『ゼーガペイン・リーディング 消されぬ想い』が上演された。最終回後を描くオフィシャルなエピソードだが、再演やソフト化はされていない。2013年、「パチスロゼーガペイン」が稼働。アニメパートは新規に制作されており、ラストシーンを始め、オリジナルにはないカットが随所に追加されている。台詞はオリジナルのキャストにより新たに収録された。2015年、8月31日、テアトル新宿で「ゼーガペイン プロジェクトリザレクション 8.3.1.2015」が一夜のみ上映された。第21~26話に「パチスロゼーガペイン」用の新規映像を交えて再編集を施し、新規のオープニングを加えた約100分の長篇作品となっている。2016年3月、AnimeJapan2016にて複数の企画が発表。放送10周年を記念して、BD-BOXの一般発売が決定。さらに、新作カットを入れ再編集した新解釈の劇場版「ゼーガペイン Adaptation(アダプテーション)」が、10月15日から新宿ピカデリーなどで公開。また、テレビアニメでは名前だけ登場した「カノウトオル」らのキャラクター設定画が公開された。舞浜市に住む高校生のキョウは、自分が中学時代に起こした暴力事件が原因で廃部寸前となった水泳部を立て直そうと必死になっていた。そんなある日、ミステリアスな雰囲気のシズノ先輩と出会う。そしてキョウは彼女に呼ばれ、生徒会長のシマが司令を務める戦艦「オケアノス」へと召喚され、人型兵器「ゼーガペイン・アルティール」に乗り、「ガルズオルム」と呼ばれる敵と戦うこととなる。キョウはゼーガペインの存在する無人の都市群を、ゲーム内の架空世界だと信じ込む。だが、違和感に気付いたある日、ゲームだと思っていた荒廃した世界こそが現実であり、キョウが高校生活を送る舞浜市のほうが量子コンピューターサーバー内で処理されている仮想空間であることを知る。生物としての人類は既に滅亡しており、自分も幼なじみのカミナギ・リョーコも「幻体」と呼ばれる人格記憶体であり、コンピューターに保存されたデータでしかないという衝撃の事実を告げられる。その昔、ナーガという科学者が量子コンピューターを実用化した。やがて彼がCEOを務めるI.A.L社は軍事分野などにも手を伸ばし巨大コングロマリットへと成長。そして間もなく、致死率98%の「オルム・ウィルス」が世界中に蔓延した。人類は死を回避するため、世界各地に作られた量子サーバーの中で、人間の記憶や思考・人格・肉体の特徴などをデータ化した「幻体」となって生きることを余儀なくされた。思想や宗教上の理由で幻体化を拒んだ人も多くいたが、疑心暗鬼に陥った人々は世界各地で戦争を始め、世界人口はわずか数年で激減し、ついにサーバー内の幻体だけが残されたのだった。しかし、それらはすべてナーガによって仕組まれたものだった。ナーガはかねてより時間の加速した量子サーバー内で人間を進化させる「無限進化」を提唱しており、それを実現するためにウィルスを使って人類を追い詰めたのだった。その後ナーガはガルズオルムを組織し、I.A.L.社のロボットを使い、環境実験空間「デフテラ領域」を世界中に作り始めた。だが、ループを観測しサーバーコントロールから離れた存在「セレブラント」達は対抗組織「セレブラム」を設立。彼らはシマが開発した「ゼーガペイン」を始めとする光装甲を纏った「ホロニックアーマー」に乗り、荒廃した現実世界でガルズオルムと戦い続けていた。また、キョウも以前からセレブラントの一員であり、シズノと共に戦っていた。しかし、先の戦闘で重症を負い、記憶を含めて初期化されていたのだった。自分達がデータでしかないことを改めて知ったキョウは激しく苦悩するが、命がけの戦いや、友人とのケンカ、仲間の死を体験するうちに、幻体であっても心があり、痛みも感じる自分たちは間違いなく「生きている」ことを実感する。そして幼馴染のカミナギを新たなパートナーとして迎えたキョウは決意を新たに戦いに身を投じると同時に、学園での青春を謳歌してゆく。しかし、ガルズオルムはゼーガペインのデータを奪いアンチゼーガを開発。バックアップデータから何度でも蘇るガルズオルムの兵士・アビスとシンが乗るアンチゼーガ・コアトリクエの攻撃によって、カミナギが戦闘不能に陥いってしまう。そしてさらに残酷な事実を知ることとなる。それは、夏が終わる頃、量子サーバーが一度初期化されること。莫大な情報を処理できる量子コンピューターにも限界があり、8月31日の午後0時になれば4月5日に戻ってしまい、友人との仲直りも、水泳部の復興も、全てが無かったことになってしまうのだった。キョウは残されたデータによって奇跡的に回復したカミナギを拠り所として、再び実体のある人間に戻ることを目標に戦い続けることを決意する。そして最終決戦の時が近づいていた。北極に僅か24時間弱で地球を覆い尽くしてしまう超巨大デフテラ領域「サバト」が出現。シマは月にあるガルズオルムの本拠地「ジフェイタス」への侵攻と、幻体を肉体のある人間として復活を可能にする「リザレクションシステム」の奪取を決断する。戦いは熾烈を極め、オケアノスを月へと転送するため次々とセレブラム達が犠牲となっていく。オケアノスは月へと到達するが、パワーアップしたアンチゼーガ・マインディエが立ちはだかる。キョウ達はその戦いの最中、ガルズオルムの量子サーバーに取り込まれ、その中で量子サーバーと同化したナーガと対面する。ナーガはセレブラント達を仲間として受け入れようと提案してくるが、キョウは、人々の心の痛みを理解せず、あまつさえ不死の幻体となった自らを神と称するナーガの提案を拒絶した。再びアビスとシンとの戦いが始まり追い詰められたその時、キョウ達は別のサーバーへと転送される。そこには「僧」と名乗るナーガの弟子が現れる。彼はナーガに心酔していたが、後にその考えに疑問を持つに至り、ガルズオルムに対抗するため、自らのクローンであるシマと、ゼーガペインを含む兵器技術をセレブラムに与えたのだった。ナーガと異なり今を必死に生きようとするキョウに、僧はパワーアップしたゼーガペインを授ける。バックアップを破壊され、後が無くなったアビスとシンはナーガによって舞浜サーバーへと送り込まれ街を破壊し始めるが、キョウ達もナーガによってサーバー内に転送される。ナーガの目的はあくまで進化を観察することであり、アビス達とキョウ達を戦わせることによって更なる進化を促そうと目論んでいた。そしてナーガはシズノにガルズオルムに戻るよう語りかける。シズノの正体はナーガが創りだした人工幻体であった。しかし、それを知ってもキョウはシズノを仲間だと叫びシンを倒す。そしてキョウはリザレクションシステムによって悲願であった肉体を手に入れ、舞浜サーバーとリザレクションシステムのデータを入手。仲間達の手によってジフェイタスは壊滅し、残るアビスもキョウによって倒され、戦いは終わりを告げた。戦いが終わったことで、舞浜サーバーに余裕ができたことで初期化の期間が1年へと伸び、同時に元に戻る肉体を持たないシズノを人間へと変える方法も発見された。一足先に肉体を得たキョウは、再びみんなと触れ合うために、リザレクションシステムの組立に精を出すのだった。登場人物の名前は、大概水や海等に関係のある単語または字が入れられたり、外国語で水・海に関係する単語そのものをモチーフにしている。幻体の中でもサーバーのコントロールから離れた存在となった者「セレブラント」達によって組織されたガルズオルムに対抗する集団。覚醒時や状況に応じて額に “セレブアイコン” と呼ばれるホログラフィーマークが現出するのが特徴。規模は小さいものの、ゼーガペインなどの兵器によってガルズオルムの活動に対抗する。サーバーのコントロールから離れて自分の意志で行動できるため、サーバーが「リセット」されても、データが初期化されずループする世界を生きつづける。セレブラムとは「大脳」の意味。そもそもの意味は名士、重要人物といったもの(セレブリティ)で、唯我論やパラノイアなどで自分自身を「特別な存在」であるとみなす(思い込む)ことをさす。セレブラムの活動拠点の一つ。シマが設計開発した日本を拠点とする飛行母艦の名称。物語は主にこのオケアノスを中心に展開する。イゾラ以下ドヴァールカーに所属するセレブラント達の詳細な活躍はゼーガペイン XORにおいて見る事ができる。声の出演に関しては、アニメ版ではセリフのないキャラクターが存在するため空白についてはゼーガペイン XORを参照。舞浜サーバーに保存された幻体。主に舞浜南高校の教職員・生徒として保存されている。文中、(※)の部分は、物語中盤でサーバーがリセットされるまでに起こったエピソード。ミズサワセレブラムの作戦行動用巨大飛空母艦に搭載されている、メインサーバーにデータを持つ人工知能たち。単なるプログラムに過ぎず、心を持たない。セレブラントたちとの意思の疎通を容易にするため、各自個別に人間の外観を有している。幻体との区別のため、あえて平面ホログラフィー画像で表現されており、背面パネル色は所属母艦のボディカラーと同じ。外観のデザインはシマが設定。モデルとなった人物がいるらしい。基本的にすべての母艦で同じデータをインストールしており、AIごとに名前、性格、役割が与えられている。学習型AIのため各艦で微妙に特徴が異なっている。オケアノスがナーガの支配下に置かれた後は、艦に別バージョン(ver.II、フォセッタのみver.III)のAIが再インストールされた。新しいバージョンのAIは背面パネル色が赤で、旧バージョンのデータ・擬似人格が100%継承されており、フォセッタの擬似人格もバージョンIのものが復元・継承されている。現実世界を滅ぼし、デフテラ領域を各地に形成し様々な実験をし、世界を「あるべき姿」に変えようとしている、セレブラムと対立する組織。その名称は北欧神話のミッドガルズオルム(ミッドガルド蛇、ヨルムンガンドの別名)に由来する。盟主であるナーガ(後述)も、インド神話における蛇神から名前を取られている。世界を彼らの望む形に作り変えることを目的とする。セレブラントと同様、サーバー内に幻体が存在するが、幻体をベースに不完全ながら実体化した肉体を持つ「復元者」が組織の活動を担う、復元者は肉体のクローンに幻体データをダウンロードすることで何度でも「生物として生き返る」ことができる。なお、「復元者」はデフテラ領域の影響で肉体的な「痛み」を全く感じない。登場メカの名前は、一部については神や神話を元にしていることが分かっている(オケアノス、トリンギット、イェル、ポポル・ヴフ他)。一部はサンライズ版公式サイトにてセレブラントの活動拠点・作戦行動に用いられる巨大飛空母艦。かつては13隻存在したらしいが現在8隻の母艦が稼動している。名前は世界各地の洪水神話に関係するものからつけられている模様。ホロニックローダーを搭載している。全長500m。艦内には工場設備を持ち、ホロニックローダーを12機運用可能。3機を同時に転送可能な転送チャンバーを持つ。電波・光学系索敵から身を守るペルシダーモードと呼ばれるステルス機能を持つ。ゼーガペイン等の、絶対的な防御力を持つ「ホロニックアーマー(光装甲)」を纏った人型兵器の総称。QLと呼ばれるエネルギーによって稼動し、光装甲や光子翼、武器の残弾はすべてQLによって維持している。副座式となっており、機体の操縦および武器の発射を行うガンナー(パイロット)と、機体の制御および武器の実体化を行うウィザード(オペレーター)の二人一組で操縦。主に前者は男性、後者は女性が担当することが多い。ウィザードのうち、ガンナーの幻体データとシンクロできる能力をもった物をウィッチと呼び、ガンナーの思考を先読みすることで、機体の戦闘能力を極限まで引き出す。極く稀に発生し、希少価値の高い存在である。機体に損傷をうけても、即座にバイパスをつくって機能を回復させることもできる。全機に共通する事に自爆装置である「バニッシュメントモード」があり、ガルズオルムに技術漏洩、特にホロニックアーマーに関する技術が漏洩されて複製されたり対抗手段を取られる事を阻止する目的で搭載された。なお、ゼーガペインを漢字で書くと、「是我痛」となり、「痛みを受け入れる」という意味である。また、この機体名は全て神話や伝説などの鳥類に由来する物となっている。なお、この他にも各艦ごとに光装甲のカラーの違うゼーガペインが確認できる。この他、第22話ではジッパーデザインを浅沼晋太郎、モンスターデザインをわたなべぢゅんいち、エンディングイラストを井上麻里奈と横田耕三が担当した。本作では、オープニング中に流れるアニメーションを数話ごとに少しずつカットを差し替えて変化させていく手法がとられているが、DVD版では2巻より13話以降から放送されているバージョンに変更されている。テレビ東京系列・BSジャパンでは字幕放送を実施。この字幕ではゼーガAIのメッセージボイスの内容を日本語で表記している。なお、10週年記念放送をしているテレ玉のOPとEDタイトルバックには同企画のエンブレムが使用されている。テレビアニメ『ゼーガペイン』の情報番組として、BIGLOBEストリームでインターネットテレビが配信された。また、劇場版映画公開に先立ち、続編として以下の情報番組が特別配信された。バンダイチャンネル等で見放題配信の他、さらに未公開部分を含めた完全版がBD-BOX特典映像として追加される。『2013夏エンディング8.3.1』は2013年8月31日『サンライズフェスティバル2013星彩』のイベント上映『ゼーガペイン TVスペシャルセレクション』で追加されたエピソード。『PROJECT RESURRECTION 8.3.1.2015(プロジェクトリザレクション 8.3.1.2015)』は2015年8月31日『サンライズフェスティバル2015白南風』にイベント上映。『ゼーガペインADP(Adaptation、アダプテーション)』は2016年10月15日より10周年プロジェクトとして劇場公開された。あらかじめ設定した期間のシミュレートをひたすら繰り返すと言う設定をいかし、第一話のアバンに描かれる戦いに至るまでの物語が繰り返されるループ(劇中で明示されているのは4回)と伴に描かれる。一方ドラマCDとは設定に一部齟齬が見られる。『エンタングル:ガール 舞浜南高校映画研究部』は『矢立文庫』で連載のWeb小説。著者高島雄哉。
出典:wikipedia
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