VMware, Inc(ヴイエムウェア)は、コンピュータの仮想化用ソフトウェアを製造・販売する、アメリカカリフォルニア州に本拠を置く会社、および同社のソフトウェア製品。VMware社 (VMware Inc.) は1998年に設立され、2004年1月にEMCコーポレーションによって買収された。2007年8月にニューヨーク証券取引所で株式公開した。2003年には日本法人であるヴイエムウェア株式会社 (VMware K.K.) が設立された。製品には用途や想定ユーザによって、VMware Workstation Pro、およびVMware Workstation Player、VMware ESX、VMware ESXi、VMware Infrastructure、VMware Server(配布終了)などがある。いずれもx86およびx64プロセッサを搭載するコンピュータで動作する仮想マシン環境構築用のソフトウェアである。米国本社の企業名は「VMware, Inc.」、日本法人の企業名は「ヴイエムウェア株式会社」、製品名は同社の名を冠した「VMware Infrastructure」などである。このため製品を総称して「VMware」と呼ばれる場合も多い。VMware Workstation、 VMware Server、VMware Fusionは、各ハードウェアで動作するオペレーティングシステム (OS) 上で仮想マシンを作成、実行するソフトウェアである(以下実機マシンおよび仮想マシンで動作するOSをそれぞれホストOSおよびゲストOSと呼称)。x86およびx64プロセッサを搭載するPC/AT互換機自体をエミュレートしているため、同アーキテクチャに対応しているOSならば理論上何でも動作させることができる。ただし、x64版のオペレーティングシステムを動作させるためにはx64の命令を解釈できるプロセッサが必要となる。一方、VMware ESX 、ESXiはベアメタル型のハイパーバイザであり、ホストOSが存在せず、VMkernelと呼ばれる専用のホストカーネルが直接ハードウェア上で動作し仮想マシン環境を構成する。このVMkernelはマイクロカーネルでプロンプトを持たず、マンマシン・インターフェースとしてサービス・コンソールもしくはコンソールOSと呼ばれるLinuxを同時に動作させている。このため「ESXはLinuxを改良して作られたもの」と誤解されることが多い。ホストOSが存在しないため信頼性が高く、データセンタなど大規模な用途に向くとされている。Bochsに代表されるCPUを丸ごと仮想化する方式と異なり、VMwareはユーザモード命令をそのままプロセッサに実行させ、カーネルモード命令のみをエミュレートするため、コード変換によるオーバーヘッドを小さく抑えて実ハードウェアに近い性能を実現している。またNICもホストと同等の速度で認識されるため、ネットワークの動作はホストOSと比べて体感差は見られない。しかし、画面描画やディスクI/Oの動作はソフトウェアによるエミュレーションによって実現するため、エミュレーションの際のCPUのリソースのオーバーヘッドに気を配る必要がある(最近はCPUが高速でマルチコア化されているので気にならない程度になった)。ゲストOS毎に用意されたVMware Toolsをゲスト環境にインストールすることで、ホスト・ゲスト間のスムーズなマウスポインタ移動やフォルダ共有、時刻同期が可能になる。Windows 2000以降のNT系Windows(例:Windows XP、Windows Vista、Windows 7など)をゲストOSとして使用している場合、VMware Toolsによって、Direct3D 9.0cの機能をゲストOS上で使用することができる。このDirect3D機能は、Workstation 5.0から試験的なものとして追加され、Workstation 6.5からは正式対応が謳われている。Workstation 5.0から特定の段階でゲストOSの状態を保存できる機能(スナップショット)もあり、そこから枝分かれして差分を保存できるようになった。ただしマージのためゲストのレジュームに時間がかかることもある。Workstation 5.5から1はゲストOSで64ビットサポートおよびマルチプロセッササポート、6.0ではimport機能強化およびVNCサーバ内蔵などの新機能が追加されている。また、VMware Workstation 11.x(後のVMware Workstation Pro)、およびVMware Player 7.x(後のVMware Workstation Player)より正式に64ビットのプロセッサ、および64ビットのホストOS専用(Windows、Linux共に)となったため、結果的にこれまでの32ビットのプロセッサ、および32ビットのホストOS(Windows、Linux共に)で完全に利用不可能となった。※ ☆が付与された製品は有償製品対応するホストOSは64bit版Windowsと64bit版Linux。ソフトウェア開発・評価・テストを主なターゲットとする。バージョン11以前の製品名はVMware Workstationだった。VMware Workstation Playerは、VMware, Inc により開発・配布されている非営利目的を対象としたユーザー向けの無償(ただし一部機能制限あり)、および営利目的を対象としたユーザー向けの有償の仮想化ソフトウェアパッケージ。対応するホストOSはWindowsとLinux。単体で配布されるほか、VMware Workstationにも同梱されている。バージョン7以前の製品名はVMware Player(有償版はVMware Player Pro)だった。バージョン2までは作成済みの仮想マシンの実行に特化した製品であり、仮想マシン作成機能は持たなかった。バージョン3では仮想マシン作成機能が搭載されたため、単独でも利用可能になった。また、VMware Toolsが提供されるようになり、最新版をダウンロードしてインストールする機能を備えた。バージョン4以降では64ビット系CPU専用となったため、32ビット系CPUを搭載したホスト用PCは正式に利用不可能となった。64ビット系OSをゲストOSとして利用する場合、インテル製CPUの場合はVT-xが、AMD製CPUの場合はロングモードによるセグメントリミットサポートがそれぞれ必須条件となる。バージョン5ではホスト用OSがWindows 8に対応したのに伴い、基本ユーザーインターフェイスが刷新されたほか、マルチタッチによる操作のサポートやUSB 3.0も利用可能となった。バージョン6ではホスト用OSがWindows 8.1に対応したのに伴い、新たにDirectX 9.0c Shader Model 3とOpenGL 2.1の3Dグラフィックがそれぞれサポートされ、最大16個の仮想プロセッサを持つ仮想マシン、および8TBの仮想ディスク、最大64GBのメモリを持つ仮想マシンを作成したり、要求の厳しいアプリケーションにも対応することが可能となったほか、VMware Player Plus(バージョン7以降よりVMware Player Pro)ではこれらの機能に加えて、VMware Workstation や VMware Fusion Professional で作成された制限付きの仮想マシンを実行可能となった。現時点で最新版となるバージョン12.xよりVMware Workstation 12.x Pro同様、ホスト用OSがWindows 10に対応したのに伴い、最新のハードウェアがサポートされ、特にDirectX 10やOpenGL 3.3といったグラフィックスAPIがそれぞれサポートされたほか、デスクトップPCに利用されている高解像度の4K UHD(3840 x 2160)ディスプレイや、ノートPCやx86ベースのタブレットに利用されるQHD+(3200x1800)ディスプレイに最適化されているほか、3Dグラフィックス利用時のパフォーマンスを36%高速化し、さらにSkypeやLync VoIPを仮想マシン内で利用する際のエコー/ノイズ キャンセレーションの精度も向上し、これらのパフォーマンス負荷の高いアプリケーションを従来よりも高速かつ効率的に使用可能となるなどの改善が施された。なお、前バージョンのWorkstation 11.x、およびVMware Player 7.xから引き続き、64ビットのプロセッサ、および64ビットのホストOS専用(Windows、Linux共に)のため、これまでの32ビットのプロセッサ、および32ビットのホストOS(Windows、Linux共に)で完全に利用不可能となる。VMware Infrastructure (VI)は、データセンターにおけるサーバ統合と集中管理を目的とする。仮想マシン機能を提供するVMware ESXと、管理機能を提供するVMware VirtualCenterを中心に、後述の多数の製品やオプション機能から構成されるスイートである。直販のほか、複数のベンダーからも再販されている。VMware Infrastructure (VI) 3の後継となる製品スイート。世界初のクラウドOSとして2009年5月21日より出荷開始。パッケージには小規模企業向けで3台までの物理サーバで利用可能なEssentialsシリーズ、中規模および大規模向けのStandard,Advanced,Enterprise Plusとライセンスバンドル品がある。VIより拡張された機能は下記の通りである。(パッケージごとに使用できる機能が限定される)vSphere4の後継となるVMware製品スイート。vSphere 4よりもより多くの、また大規模な仮想マシンを稼働できるようになっている。vSphere4からの主要な変更点複数の仮想化システム (ESX) を一元的に管理運用できる。上述のVMware VMotion、VMware HA、VMware DRSなどの前提でもあるが、別売である。開発・テスト環境で利用される仮想マシン群の集中管理を行うツール。個人ユーザをターゲットとしたIntel Mac用仮想マシンで、WindowsゲストにおいてDirectXをサポートする。日本ではVersion 5まで株式会社アクト・ツーが販売を行っていたが現在ではWebのVMware Store でのみの販売となっている。Version 6 から企業ユーザーをターゲットとしたVMware Fusion Pro も販売されており、バイナリは同一であるが利用可能な機能が異なる。WindowsのXPやVistaを仮想デスクトップとして使用するスイート製品。3.0になりコンポーザやオフライン機能、アプリケーションの仮想化を盛り込んだPremiumライセンスがリリースされた。アプリケーションの仮想化を行うソフトウェア。旧称 "Thinstall"。対応するホストOSはWindowsとLinux。当初はGSX Serverとして有償で提供されていた。2011年1月30日を以て配布終了。ちなみに英語版のみが配布されていた。VMware ESXからコンソールOS(VMware VirtualCenter、カスタマイズされたLinux)を除き、さらに単独での運用に特化したクラスタ機能を含まない製品。従来の名称はVMware ESXi。マイクロソフトのHyper-Vに対抗するために無償公開される前はInfrastractureの一部だった。VMware ESX同様、ホストOS環境を必要としないハイパーバイザ型の仮想化OSである。VMwareのサイトから無償ダウンロードできるほか、複数のハードウェアメーカーからUSBメモリなどで組み込み済みの形でも提供されている。サービス・コンソールは別のコンピュータ(現在はWindows XP以降)で実行し、ネットワーク経由で操作する。動作条件としてIntel VTまたはAMD-Vに対応したマルチコアCPUを要求するほか、ESXiが対応するデバイスドライバを持ったハードウェアが現在のところかなり限定されるため、例えばNICではIntelかBroadcom、NVIDIAのみの対応であり、Realtek、VIA、Marvell、Atheros(現・Qualcomm Atheros)のネットワークアダプタでは動作しない。VMwareのサイトにて互換性リスト (HCL) が公開されている。なお、本製品は無償製品であるが、ユーザ登録を行わないと60日間の試用期間後には使用できなくなる。機能を絞込みシンプルな構成のためセキュリティに関してはESXより優れている。ネットワーク仮想化を行うための製品。旧Niciraと旧vCNSの融合製品。元々は既存のシステムを仮想マシンに変換・移行するユーティリティであったが、現在はそれに加えて、他社の仮想マシンフォーマットをVMwareの仮想マシンフォーマットに変換する機能も備えている。旧名「P2V Assistant」、「VMware Converter」(バージョン3時代)、「VMware vCenter Converter」(バージョン4.x - 5.x時代)。当初は有償版もあったが、現在は無償版のVMware vCenter Converter Standaloneと有償版のVMware vCenter Converter(プラグイン)の2種類が提供されている。なお、ホスト上で現在使用しているWindows XP以降のOSを本ツールを用いてゲストOSに変換した場合、ハードウェア環境が大きく変更されたと認識され再びプロダクトアクティベーションが必要になる可能性が高いため注意が必要である。以下はバージョン4.0.1までの対応。4.3以降は非対応となった。VMware社がサポートを表明していないものであっても、PC/AT互換機で動作するOSの多くが実行可能であり、超漢字やMonaOSなどの広く知られていないOSも動作する。2015年8月現在のVMware製品群最新版での動作OS。詳しくは、Guest Operating System Installation Guide 参照。実験的なものも含めて以下のOSをサポートしている。VMware Server Windows版のVersion1.0.6および1.0.7で、VMware Serverをインストール後にホストOSを再起動すると、VMware Serverが起動しない。VMware ServerのサービスであるVMware Registration Serviceが、VMwareサービスの起動順序の問題で起動しないためである。これはWindowsのサービス一覧より「VMware Registration Service」の起動で回避できる。ただし、ホストOSを再起動する度に現象が発生するため、自動起動を有効にするためにはレジストリを操作する必要がある。
出典:wikipedia
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