『GOSICK -ゴシック-』は、富士見ミステリー文庫(富士見書房)から刊行され、現在は角川文庫(角川書店)、および角川ビーンズ文庫(角川書店)から刊行されている桜庭一樹による日本のミステリー作品。挿絵イラストは、シリーズ初期となる富士見ミステリー文庫版においては武田日向が担当し、以降の漫画化作品およびアニメ版、角川ビーンズ文庫における再版分においてはこれが踏襲された。ただし、のちに発行された角川文庫再版分と角川書店による続編単行本の表紙イラストに関しては一般文芸書としての方針から従来の武田によるイラストは廃され、改めてカズモトトモミによる影絵調のイラストが起用された。2011年にボンズ制作によりテレビアニメ化されたが、これに関しては前述の通り、武田日向の挿絵イラストをキャラクターデザインの原案として製作されている。2003年12月に富士見ミステリー文庫から刊行後、約半年に1冊のペースで刊行され、2006年4月にドラマCDが発売された後、『月刊ドラゴンエイジ』2008年1月号より天乃咲哉による漫画版が連載されている。しかし、同年に作者の直木三十五賞受賞などで刊行が中断され、2009年3月に富士見ミステリー文庫が事実上の廃刊となり、未完(長編はVI、短編はIIIまで)のまま絶版となる。その後、同年9月に角川文庫から新装版(イラスト無し)が刊行され、2010年3月にはボンズ製作会社よりアニメ化が発表され、2011年1月より同年7月まで放送された。富士見ミステリー文庫の廃刊以降、新作が発表されていなかったが、2010年12月から4か月間、角川書店の文芸誌『野性時代』に短篇が掲載された。2011年3月にVIIが発売された後、同年7月に刊行されたVIII(下)をもって完結した(第1期)。2011年4月以降、角川ビーンズ文庫からも新装版(イラスト有り)が刊行されている。2013年1月現在、長編はVI、短編はIIIまで刊行されており、イラストが付いていない角川文庫版の長編VII以降、短編IVが刊行されるかは不明。2013年11月27日に、桜庭一樹が自身のTwitter上でGOSICKシリーズ最新作『GOSICK RED』(ゴシック レッド)が角川書店の文芸単行本として12月25日に刊行される旨を明かした(その前日の11月26日には、角川のGOSICK公式サイトで公表されていた)。物語の舞台はヴィクトリカと一弥が出会った1924年から7年後の1931年を主軸とした物語とされており、さらに2014年11月29日には、その前日談となる『GOSICK BLUE』(ゴシック ブルー)が同様に角川書店から発刊されている(第2期)。時は1924年、第一次世界大戦後のヨーロッパ。ソヴュール王国の貴族の子弟の為の寄宿学校・聖マルグリット学園に在籍する日本からの留学生・久城一弥は、天才的な頭脳と美しくも長い金髪を持つ同級生の少女・ヴィクトリカと共に様々な事件に遭遇する。当初は時に気まぐれで常にわがままなヴィクトリカの態度に翻弄される一弥。だが彼女に振り回されるうち一弥はヴィクトリカが抱えている複雑な出生による哀しみや、他ならぬ彼女の素の可愛らしさを見出し惹かれていき、彼女をなんとかそこから救い出したいと願うようになる。一方のヴィクトリカもまた、無私の想いで自らに接してくる一弥を憎からず思い惹かれるようになっていく。だが、そんな若い二人をあざ笑うかのようにソヴュールという国家の闇が、さらには世界の歪みが彼らを呑みこんでいく。時は第二次世界大戦直前、ヴィクトリカをめぐってソヴュールの奥で暗躍する、彼女の実家ブロワ侯爵家。一方でヴィクトリカの実母にして侯爵家に反旗を翻す「灰色狼」コルデリア・ギャロと彼女に付き従う謎の奇術師ブライアン・ロスコーすらも不気味にうごめく。一弥とヴィクトリカは時代の荒波にもまれながらも、自らの運命を切り開くために、彼らと対峙していこうとするのだが、時代の趨勢はそんな若い二人をも無情に引き離し、大戦の嵐の中でその身と心を切り裂いていく。すべてが終わった時、自らの身に科せられた謎を解き終えた小さな少女は想い人の故国たる極東の小さな島国で、一人の青年を待ち続けていた。やがて大陸よりの引き上げ船が、かの国の港へとたどり着いたとき、船から降りたその青年は真っ直ぐ、少女の下にその足を進めた。激動の中で青年となった、かつての留学生の少年は、戦場の中で傷痍の身となり足に難を抱えていた。小さな少女は、苦難の果てに少年が愛してくれた長い金髪から黄金の色を失った。それでも身も心も傷つきながらも互いの存在のみを生きる支えとした、かつての少年と少女は、桜の下で二度と離れぬ事を誓った。1931年、世界を襲う二度目の嵐の果てに、ついに再び日本であいまみえ二度と別れぬ誓いを立てた二人はアメリカ合衆国の大都市ニューヨークの片隅にいた。無事に日本で再会し永久の誓いを立てた二人を久城家の父が認めなかったためである。二人は父の悋気から逃れ誓いを果たすために一弥の実姉である武者小路瑠璃を頼りアメリカへと渡ったのだ。二人は都会の片隅でグレイウルフ探偵社を営むものの、依頼が来ないため一弥はタブロイド新聞であるデイリーロード社で見習い記者として働く日々を送っていた。しかし二度の嵐を超えて世界の頂点に立った大国のまばゆい光の中には、それを超える苛烈にして巨大な闇が潜んでいた。闇は「旧世界の遺産」ヴィクトリカを狙い、ふたたび大きなうねりと歪みを伴って二人を襲わんと手ぐすねを引いていた。なお、第1期後半では1920年代に第二次世界大戦が勃発し、現実世界より早期に終結した。その詳細は不明だが、満州北部と思われる地域で日本軍部隊が極東ソ連軍と戦闘を行う描写が見られる。※声優は、ドラマCD版 / テレビアニメ版の順。1名だけの表記の場合は、テレビアニメ版の声優を示す。GOSICK(ゴシック)は長編、GOSICKs(ゴシックエス)は短編。発売順と時間軸が異なっているが、発売順に読んでも楽しめるように書かれている。但し発売順は富士見ミステリー文庫版と角川文庫版及び角川ビーンズ文庫版では異なっており、第4巻とs1巻の発売順番が入れ替わっている。2011年1月から同年7月まで、テレビ東京系(テレビ北海道を除く)にて全24話が放送された。原作の第1期のアニメ化であり、3話分(『GOSICKs』のような短編では2話分)で原作1冊分を描いている。ただし、クィアラン事件とクイーンベリー号事件の順番を入れ替える、ゲストキャラクターの一部をアニメオリジナルキャラクターに置き換えるなどの再構築が行われており、物語終盤の展開も変更されている。第10話は同年3月11日に発生した東日本大震災によるTXN報道特別番組で休止となったために翌週へ延期され、それ以降も1話ずつずれ込んで最終回が1週間延期となった。また、第10話の翌週には特別番組『春来たるGOSICKスペシャル -美しき怪物は混沌の先を視る-』が放送された。出演は悠木碧、江口拓也、下屋則子、鹿野優以、桜庭一樹、yoshiki*lisa。
出典:wikipedia
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