サラマンダー (SALAMANDER) は、トミー(現タカラトミー)より発売されたゾイドシリーズのひとつであり、またその背景設定に登場する架空の兵器。ここでは強化型であるサラマンダーF² (SALAMANDE FIGHTING FALCON)および機体バリエーションの概要も記載。ZAC2031年の中央大陸戦争初期にヘリック共和国軍が開発した翼竜型ゾイド。ゾイド史上初の巨大飛行ゾイドでかつ戦闘爆撃機で、誕生当時「アイアンウイング」の通称でゼネバス帝国軍から恐れられ、中央大陸戦争全期を通して最強の飛行ゾイドであった。主翼のマグネッサーファルコンウイングはマッハ2.0の最高飛行速度を叩きだし、巨体に似合わず旋回性能も良好かつ空中戦をも得意とする。1万5000kmの航続距離に加え、高度3万m以上の上昇高度は圧倒的であり、更にその高度から目標への精密爆撃をこなす性能の他、空中戦装備も充実し、敵のミサイル攻撃も対ミサイル用ミサイルでインターセプトする迎撃能力を有した。爆撃後は火炎放射器やバルカンファランクスで地表の敵にトドメをさす戦法も得意とする。中央大陸戦争においては共和国軍が制空権を握った立役者となった群を抜いた爆弾積載量を誇り、大量配備さえ可能であればサラマンダーだけで戦争を勝利に導く力を持つと言われる。しかし、元々個体数が少ないゾイド故に量産は不可能とされ、ZAC2056年の惑星Zi大異変後は絶滅寸前にまで減少してしまった。第二次大陸間戦争期にも大量生産は不可能だが、暗黒大陸上陸作戦に備えて、ZAC2101年に再配備された。新たに「超爆竜」の異名を持った。ネオゼネバスとの戦い以降は、大多数の機体が損失している。※機体諸元は「メカ生体ZOIDS RPZ-01 サラマンダー」および「ZOIDS RZ-045 サラマンダー」より共和国X-Day計画によって開発された。大隊長リヒトホーヘンから試作機を預けられたフォンブラウン軍曹によってテストフライトが繰り返され、激戦の地ブラッドロックにおいて当時ゼネバス帝国における主力飛行ゾイドであったシンカーを圧倒する初陣を飾った。ZAC2032年にはアイアンコング部隊が共和国領内に迫った時、稼働出来る限りの迎撃用ゴジュラスが集結するまでの時間稼ぎでコング部隊を猛爆するものの、進撃は止められず、対空性能にも優れているコングのミサイル攻撃で地上に引きずりおろされて倒され、帝国コマンド“エコー”中佐に強奪されたウルトラザウルス爆撃も試みたが失敗に終わった。ZAC2035年にはゾイドを空輸する任務にも携わり、最大離陸重量を強化したうえでゴジュラスを数4機がかり敵地に移送した。その後は重要な航空戦力として共和国の制空権確保に貢献し、帝国基地や首都への爆撃任務を敢行する活躍を見せた。バレシア基地空爆時、基地司令官であるダニー・「タイガー」・ダンカン将軍操縦のサーベルタイガーに叩き落され、デスザウラー捕獲作戦では作戦の不備で撃墜されたり、後部吸入ファン破壊に成功しても敵の罠(フランツ・ハルトマン大尉によるヘリック大統領誘拐)によって結局失敗する事もあったが、エリクソン大佐率いるシールドライガーとコマンドウルフの高速機動戦隊の空中補給や、ガブリエーレやランフォリンクスに改造するなど大型機の利点を活かして様々な形で活躍した。ZAC2051年のゼネバス帝国滅亡時、サラマンダーも共和国全部隊の戦力としてニカイドス島に立て籠る帝国残存部隊を追い詰めたものの、途中参戦した暗黒軍のデッドボーダーによってレイノスもろとも長槍で串刺となり、撃墜されてしまう。この暗黒ゾイドの強力さを知った共和国軍は、続く暗黒大陸戦争でサラマンダーの強化型であるF²を開発することとなる。ZAC2056年の惑星Zi大異変で元々個体数が少なかったサラマンダーは更に減少してしまい、、暗黒大陸上陸戦が始まったZAC2101年1月、ガイロス帝国軍によるニクシー基地空爆に際し緊急出動。艦載した無人機ザバットに急降下爆撃を行わせるホエールキング艦隊に対し、対空ミサイルを装備したサラマンダーSSが迎撃。この時はテストも不十分な状態だったが、旗艦モビーディックを含むホエールキング5隻を撃墜。残存艦を撤退せしめた。同年7月、共和国軍はガイロス帝国本土、暗黒大陸へ上陸を果たしたが、進軍を続ける共和国軍閃光師団(レイフォース)は鉄竜騎兵団(アイゼンドラグーン)と交戦し、壊滅の危機を迎えることとなったが、共和国軍は鉄竜騎兵団への対策としてサラマンダーカーゴ部隊によるガンブラスター空輸を行った。ZAC2103年〜2104年にかけてはデルダロス海域においてサラマンダー・ボンワイブがナイトワイズとともに航空部隊としてネオゼネバスと交戦した。ZAC2106年春時点ではバスターイーグルとともに共和国軍の制空権確保に貢献したものの、ZAC2108年時点においてはストームソーダーとともにサラマンダーはそのほとんどを損失している。動力源は旧モデルとF²では単3形乾電池二本、新モデルでは単3形乾電池一本。背部スイッチを入れる事により歩行する。連動ギミックとして頚部を上下動しながらクチバシを開閉し、尾を左右を振り、翼を上下に羽ばたかせつつ外翼部の後退角を可変翼機のように変化させる。絶妙なバランスにより、尻尾を支えとしない完全な二足歩行を可能としている。手動ギミックとしてはキャノピーの開閉(頭部・後ヒンジ)、バルカンファランクスの俯仰、2連対空レーザーの旋回のほか、背部に搭載した水平二連のミサイルはスプリングを利用した発射機能を持つ。アイアンコングやTFゾイドと並び、ミサイル発射ギミックを持つ数少ないゾイドである。2001年には『コミックGOTTA』誌上で行われたゾイド復刻希望投票でトップの票を集め再発売が行われた。復刻投票には「旧モデルを当時そのままに復刻する」という取り決めがあったため、旧モデルと新モデルに成型色の差異はない。成型色は大まかに本体がくすんだ青と灰色、主翼が灰色、ミサイル発射機が黒、キャノピーがクリアオレンジ、関節キャップが黒。新モデルには現行機だけでなく旧仕様機も再現可能なように二種類のシールが同梱され、パイロットフィギュアも旧モデルおよびF²同様に金メッキが施されている。パッケージにも旧モデルに使われた写真が旧大戦当時の姿として使われている。歩行をより安定させるため足の内側の安定板が旧モデルより大型化している。ゾイド一覧#発売順の一覧も参照。新モデルはアメリカのハズブロ社より海外版としても発売され、こちらでの商品名は「#045 Pteramander」。復刻に先んじて登場したゾイドバトルカードゲームでは、青を銀、灰を青、キャノピーをオレンジから赤へと変更したカラーリングとなっている。『HISTORY OF ZOIDS』掲載。その名の通りテストフライト用の試作機で、全身が錆止めのシルバーで塗装されている。『HISTORY OF ZOIDS』掲載。飛行速度・航続距離・武装に優れ機体カラーがブラックで塗装されている。その風貌から「ブラックレディー」の異名で呼ばれる。『HISTORY OF ZOIDS』掲載。装備(頭部レーダー、羽根部レーザー砲、腹部バルカンファランクス)の軽量化を行いスクランブル発進と上昇能力を強化している。機体カラーはホワイト基調。『HISTORY OF ZOIDS』掲載。全身にダークグリーンの迷彩塗装が施されている。高度なコンピュータを搭載しているため、空から集めた情報を分析し作戦を立てる事も可能な戦略機としても機能する。『HISTORY OF ZOIDS』に掲載。亜空間航行用プロトタイプさも記載される。サラマンダーを改造した宇宙空間航行用の試作機である。尾は長大な水平尾翼となり、その下に強力なロケットエンジンを搭載。デッドウエイト削減のため、歩脚を着陸専用のランディングギアに交換している。その外観からベース機にあった武装は全て撤去されている模様。ただし左右の主翼にはそれぞれ、ほぼ中央に長砲身の火器「フェーザー砲」が装備されている。この高出力の光線砲は一万メートルの上空から地上の敵機を打ち砕くことが可能。機体色は灰色。作例では、フェーザー砲はアリイ製のプラモデル「デストロイドモンスター」から2基のロケット噴射口はニットー製のプラモデル「S.F.3.D.」シリーズから部品が流用されている。サラマンダーの高速迎撃仕様。背部には大型の加速ブースターを装備しており一撃離脱戦法を得意とする。機体色は装甲がオレンジ色、フレームが赤。初出は「RPZ-01 サラマンダー」商品パッケージにおけるバリエーション解説。ゲームボーイカラー用ゲームソフト『ゾイド邪神復活!〜ジェノブレイカー編〜』にも「レッドバロン」として登場している。サラマンダーの早期警戒機仕様であり、夜間戦闘機でもある。背部には大型レーダードームを装備。機体色は装甲が灰色、フレームが黒。初出は商品パッケージにおけるバリエーション解説。ゲームボーイカラー用ゲームソフト『ゾイド邪神復活!〜ジェノブレイカー編〜』にも「ブラックバード」として登場している。ゾイドバトルストーリー4巻に登場。サラマンダーの改造機の一つで地上戦闘にも対応可能な空挺仕様。小型ゾイドを一撃で破壊する「パワーハンド」はゴジュラスの前脚を改造したもの(ゴジュラスでは縦に開閉する爪がこちらでは横に開閉する)で保持する専用銃「ハンドビームガン」は軽量に仕上げられ、低空飛行しながらの連射が可能。ZAC2048年1月、ロバーツ大佐搭乗のガブリエーレ率いるランフォリンクス2機、アロザウラー4機から成る部隊がゼネバス帝国軍デスバード基地奇襲作戦を展開。しかし、基地に配備されていた改造デスザウラー「デスシャドー」に全機撃破され、作戦は失敗に終わっている。ゾイドバトルストーリー4巻に登場。サラマンダーの改造機の一つで中型ゾイドを搬送するための輸送機仕様。主翼のマグネッサーシステムを強化することで通常機の三倍の搭載能力を持ち、腹部から両脇に張り出した電磁石「マグネットキャリアー」に貨物を固定する。ランフォリンクス一機につきアロザウラー2機を搭載可能。50機のランフォリンクスが100機のアロザウラーを一夜にして敵陣の後方へと空輸し戦果を挙げたことがあるとされる。サラマンダーにその機体全長程もある巨大ミサイルを搭載した仕様。2連装戦術ミサイル上部に重ねる形で搭載されたこの「AZ空対空ギガミサイル」は対巨大艦用の特殊装備である。サラマンダー単体ではミサイルを背負ったまま高度3万メートルまで飛翔するのが困難な為に、ギガミサイル側面の補助ブースターは機体上昇を補助する役割も担っている。なお、この機体と武装の名称は『月刊コロコロコミック』誌2001年04月号で紹介された際のものであり、公式ファンブックでの記述は単にサラマンダーとなっている。輸送機に改造したサラマンダーでガンブラスター級のゾイドを腹部に搭載した状態でもマッハ1の速度で飛行可能。機体色はオリーブドラブ。閃光師団(レイフォース)の危機を救うため、陸軍第35航空輸送隊所属のパフィ・フィスト少佐率いるサラマンダーカーゴ部隊がガンブラスターを戦場まで送り届けた。GBA用ソフト『ZOIDS SAGA』にて登場。サラマンダー(フラン仕様機)とも記載される。四天王フランの専用機で加速衝撃砲やミサイルポッドの装備で火力を増強した赤いサラマンダー。サラマンダーを改良したヘリック共和国軍の大型飛行ゾイド。第一次大陸間戦争開戦後はガイロス帝国軍(暗黒軍)に対抗するため、ZAC2053年に共和国空軍の新主力メカとして強化、開発され、以降暗黒大陸戦争終結までこの仕様で戦う事となる。従来のサラマンダーに比べ、暗黒大陸用にチューンナップされた金色の主翼「ファルコンウィング」には電磁フロートシステムが用いられ、更に10tほど軽量化された機体と相まって高速での機動力が向上し、最高速度も1.5倍のマッハ3.5に上昇。そうした全ての面での性能が大幅に向上し、その凄まじい速度と戦闘力から「ファイティングファルコン」と呼ばれる。機体名称の「F²」とは「FIGHTING FALCON」を略し、頭文字の「F」を一つに重ね読みした呼び方。※機体諸元は「メカ生体ZOIDS RPZ-14 サラマンダーF²」よりキットはカラーリングとシールの変更以外、旧サラマンダーと同一の形状である。カラーリングは大まかに本体がメタリックグレーと紺色、主翼が金メッキ、ミサイル発射機が白、キャノピーがクリアブルー、関節キャップが黒となっている。ゾイド一覧#発売順の一覧も参照。第一次大陸間戦争での、共和国軍と暗黒軍との戦いでサラマンダーはF²へと強化され、引き続き共和国主力空戦ゾイドとなって暗黒軍に立ち向かうようになった。キット付属の小冊子「ゾイドグラフィックスVOL18」ではバード少尉が搭乗。複雑に入り組んだ地形のデビルズメイズ攻略の主力となったが、ギルベイダーの登場によって、誕生してすぐに最強飛行ゾイドの座を奪われ、苦戦を強いられる。新ゾイドバトルストーリーではロイ・ジー・クルーガ中尉の愛機の一つであり、クルーガからは「ファルコン」の愛称で呼ばれていたが、ZAC2053年10月のギル・ベイダー共和国首都空襲時にチャフを散布しつつ立ち向かったものの、その圧倒的な力の前に太刀打ちできず、共和国首都は蹂躙され、護衛のレドラーを撃墜するのがやっとだった。首都を焼かれ、その時恩人のグラハム大尉も亡くした復讐心と、打倒ギルベイダーを胸に抱いたクルーガを乗せたファルコンは翌2054年2月に何機かのF²と共にギルベイダーを追尾し基地を発見、ウルトラザウルス飛行艇搭載のキングライガー隊と共に攻撃をかけるが、ギルベイダー破壊はかなわず、作戦は失敗。ファルコンは友軍のマッドサンダーを庇い、クルーガを脱出させるのと引き替えにギルベイダーに撃墜された。サラマンダーにロングレンジバレルキャノン(通常はロングレンジバスターキャノンもしくはゴジュラスキャノンと呼称される)を装備した機体。ウェブコミック『ZOIDS妄想戦記』「漢の美学」が初出となる予定だったが、妄想戦記そのものが中断しているため、このエピソードは製作されていない(セントゲイルと交戦する予定であった)。公開された情報(商品パッケージ掲載の解説)によるとゴゴ・サティというベテランパイロットの機体となっている。遠距離射撃の名手である彼はゴジュラスキャノンの扱いを得意とし、それを好むあまり、配備されたサラマンダーにまで装備してしまった。一見無理のある武装だが、超高高度からの射撃は意外にも多大な戦果を挙げ、この機体は敬愛を込めて「爆竜:サラマンダーボンヴァーン」と呼ばれることとなった。当機のコンセプトを元にバスターイーグルが開発されたとされている。※武装は「サラマンダーボンヴァーン」商品パッケージに準拠。成型色とシールを変更したサラマンダーおよび追加装備(旧シリーズの改造セット〈共和国側大型メカ用〉のうち長距離キャノン砲とアタッチメント類のみ)を同梱した商品となっている。成型色は大まかに本体が薄いエメラルドグリーンと黒、主翼が薄い水色、ミサイル発射機が黒、キャノピーがクリアオレンジ、関節キャップが黒、追加装備が黒となっている。パイロットフィギュアは2体付属し、新シリーズの一般のキット同様、ダークグレーの成型色のままである。ロングレンジバレルキャノンは専用のアタッチメントを介し、通常機では背面に装備されている2連装ミサイル発射機と交換する形で設置される。ゲームボーイカラー用ゲームソフト『ゾイド邪神復活!〜ジェノブレイカー編〜』に登場した改造サラマンダー。「ロングキャノン」を搭載している。旧シリーズで発売された改造セット<共和国側大型メカ用>の商品パッケージには、呼称の設定こそ無いものの、類似した武装例の写真が掲載されている。これがマーキュリーのイメージソースとなった模様である。形態に関しては『邪神復活』のゲーム画面ではデフォルメされており細部は視認できない。しかし、改造セット掲載の写真、そしてプレイステーション用ゲームソフト『ZOIDS 帝国VS共和国 メカ生体の遺伝子』(名称未設定)および『ZOIDS2 ヘリック共和国VSガイロス帝国』(マーキュリーとして登場)ではサラマンダーボンヴァーン同様のデザインである。サラマンダーは『ゾイドインフィニティ』等のようなアクションゲームを除く殆どのゾイドゲームに登場。『ゾイド 中央大陸の戦い』では、最初の街で仲間に加わる事が出来るほか「ていさつ」コマンドで、一画面先のフィールドを飛んで、敵の出現や地形把握も出来る能力がある。代用にプテラスも使えるが、『ゾイド2 ゼネバスの逆襲』でも引き続き出演。『ゾイド黙示録』ではF²が登場。『ZOIDS 帝国VS共和国 メカ生体の遺伝子』や『ZOIDS2 ヘリック共和国VSガイロス帝国』といったシミュレーションゲームには大抵登場している。
出典:wikipedia
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