六角 義定（ろっかく よしさだ、天文16年（1547年） - 元和6年8月9日（1620年9月5日））は、戦国時代の武将。六角義賢の子。六角義治の弟。佐々木次郎とも。別名に高定、賢永、佐々木哲によれば高盛。通称は次郎左衛門尉。官途は中務大輔。子に六角高義、六角高和、青地等定など。なお、本項では義定で統一して解説する。天文16年（1547年） 、近江国の戦国大名・六角義賢の子として誕生。はじめは大叔父・大原高保の跡を継ぎ、大原氏を名乗ったという（『断家譜』）。兄・六角義治が重臣の後藤賢豊父子を手討ちにした観音寺騒動を起こし、家臣団の統制が取れなくなると、義賢の命令で兄に代わり義定が六角氏の家督を継いだとされている（継承していない説あり）。やがて織田信長が南近江六角領に侵攻すると、箕作城に父や兄と籠城するなど抵抗するも、六角氏の要害観音寺城は落城。父や兄と共に甲賀の山中に逃亡し、元亀騒乱などの対織田信長への抗戦運動に活躍する。また、父・義賢が甲斐武田氏の一族・穴山信君に書状を送る際、使者として派遣された。1582年の織田氏による甲州征伐の際、甲斐国内に寄宿していた各地の信長に敗れた勢力の当主の中に、若狭武田五郎（武田信景か。信景生母は六角氏）や犬山織田信清、美濃の土岐頼芸（妻は義定の父・義賢の妹）らに混じって佐々木次郎という人物がおり、これが義定ともいわれている（なお、恵林寺は佐々木を匿った罪で焼き討ちされている）。この人物は捕らえられて殺害されたとの説もあるが、同族佐々木氏の別人とする説ある。また、佐々木次郎は慶長5年（1600年）に史料上に再登場する。佐々木哲によれば、その数年後に豊臣秀頼に面会した記録が残り、その際、秀頼家臣となっていた一族（六角義郷）と面会した記録があるという。ただし通説では、六角義郷は沢田源内による創作の人物で、実在していないとされている。元和6年（1620年）に死亡した。高賢と高和の男子があったが、高賢は病弱だったため、家を継いだのは高和である。彼は江戸幕府旗本となった。高和の系統はのち無嗣断絶となっている。また高賢の子・定治は兄・義治の婿養子となり、この系統は加賀藩士佐々木家（佐々木左近大夫家）として後代まで家が続いている。（『系図総覧』、寛政譜）

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