『ブランディッシュ』(Brandish)は、日本ファルコムが開発・発売したコンピュータゲーム。アクションロールプレイングゲームであり、同タイトルを『1』作目としたシリーズの総称である。シリーズ作品は、『1』から『4(VT)』の4作品となっている。『1』から『3』は、ひとつの世界観で繋がっており、キャラクターやストーリーも関連しているが、『4(VT)』はゲームシステムのみ共通で、キャラクターや世界観は『1』から『3』までとはまったく別物である。1990年12月、『ダイナソア』発売時に、日本ファルコムで当時開発中の4タイトルが発表された。『ロードモナーク』、『ぽっぷるメイル』、『ドラゴンスレイヤー英雄伝説II』、そして『ブランディッシュ』である。この当時、国産パソコンゲームのメイン機種がPC-8800シリーズからPC-9800シリーズに変わる時期ということもあって各ソフトハウスはPC-8800シリーズでは出来ない、PC-9800シリーズで出来ることを模索している段階であった。日本ファルコムもまた同じで、フルマウスオペレーションシステムをPC-9800シリーズオリジナルタイトルの絶対の要素としていた。その模索の段階で当時流行となっていたグラフィカルユーザインタフェース(GUI)を取り入れ、フルマウスオペレーションシステムと非常に高いレベルで融合させ、同社の得意とするアクションRPGとして開発されたのが本作である。このシリーズは実質PC-9800シリーズに絞って開発されたと言っていい。シリーズもすべて同社がPC-9800シリーズをメイン開発機種にしていた時期と完全に一致する。フルマウスオペレーションのアクションRPGであり、主人公となるキャラクター一人を操作して、武器や魔法、アイテムを使用して敵を倒しつつ、壁や扉といった障害物や、落とし穴等の罠が仕掛けられた多数のエリアを攻略していく。マップは常に表示されプレイヤーキャラの周囲がオートマッピングされていくが、自分で地図に印を付けたり書き足したりすることも可能。このオートマッピングの存在を活かして、自動移動やワープの魔法などのシステムもあり、またオートマッピングされた地図を消していく敵も登場する。主人公を操作している間はリアルタイムで時間が経過するため、素早く的確なマウス操作が要求されることが特徴である。また、エリアにはパズル要素を含んだ様々な謎が仕掛けられており、それを解くための思考力が必要となる場面もある。転がる岩に代表される即死トラップが大量に設置されているのも特徴の一つで、どれだけレベルを上げても常に即死する危険性と向き合わなければならない緊迫したプレイを要求される。また、『1』 - 『3』では武器に耐久力が設定されており、一定回数以上使うと壊れてしまう(『2』では壊れた武器がアイテムとして登場する)。ただ、耐久力が設定されていない武器もあり、いくら使っても壊れないため、アイテムが少ない時は重宝された。『1』 - 『3』は主人公の後ろ姿を斜め上から見下ろすトップビューで、主人公の向きを変えるとそれに伴って視点も変化するスタイルとなっていた。しかし、『4』では一転して主人公を固定された視点から見下ろすクオータービューへと変更された。『1』 - 『2』はアレス・トラーノスが主人公で、ドーラ・ドロンがサブキャラクターとして登場する。『3』はその二人に加え、アンバー・ガルシア、尾白甚左衛門を主人公に選択可能。『4』では従来キャラクターを完全に排し、全く新しい世界観とキャラクターが用いられている。なお、『4』がPC-9800シリーズで発売された際はタイトルが『ブランディッシュVT』だったが、後にWindowsに移植された際には改名され、『ブランディッシュ4』となった。基本的に一本道。同じ特徴を持つ複数のマップを1ステージとして6つステージに分かれている。リニューアル版では、こちらが休息すると敵も回復するため、ダメージを少しずつ与えては休憩する作戦が使えなくなっている。また、『2』と同様の自動移動機能も搭載された。特典CDとアンサーブックも付属。1994年よりNECホームエレクトロニクスより声優を起用したPCエンジン版が発売されている。ドーラ役は玉川紗己子が担当していた。2007年よりプロジェクトEGGでPC-98のリニューアル版が配信されている。キャラクターその他のデザインを、当時社員であった漫画家ISUTOSHIが担当。(『2』まで)伝説によると、かつてビトールという小国があった。ビトールには竜が住む塔があり、竜は国を守護していた。しかし時の王ビスタルが力を求めたことにより、ビトールは竜の呪いを受けて一夜で地中深く沈んでしまったという……。時は流れ、かつてビトールがあった地にはバノウルドという都市国家が存在していた。この国を訪れた流浪の剣士アレスは、街の郊外にある廃坑で自分を執拗に仇と狙う女魔道士ドーラと対峙する。ドーラがアレスに向けて攻撃魔法を放った次の瞬間、魔法による爆発の衝撃で地面に穴が空き、二人は地の底へと吸い込まれていった。気がつくと、アレスは地底に一人倒れていた。そこにはとてつもなく広い空間が存在しており、見れば彼方に巨大な塔が地上へと伸びていた。アレスは地上へと脱出すべく、塔の頂上を目指す……。PC-9801初期版のオープニング曲は、ホアキン・ロドリーゴの『アランフエス協奏曲 第2楽章adagio』にフレーズとコード進行が似ていたため、リニューアル版以降は別曲に差し替えられている。PC-9801初期版の曲は『ファルコムスペシャルBOX’93』に、リニューアル版の曲は『ファルコムスペシャルBOX’96』にそれぞれ収録されている。2009年3月19日にPlayStation Portable用ソフトとして3Dでリメイクされ、『Brandish: The Dark Revenant(ブランディッシュ 〜ダークレヴナント〜)』のタイトルで発売。マップ、モンスター等ほぼPC版の忠実なリメイクであるが、ボス戦でのボスの倒し方、ドーラの登場場面などにアレンジが加えられている。また、マップ毎に完全に踏破することでアイテムがもらえるようになっている。アレス編のマップはPC版の完全移植であるが、アレス編クリア後、ドーラもプレイヤーキャラとして使うことができるようになり、ドーラの視点でのストーリーも展開される。ドーラ編のマップはPSPオリジナル版で、本編のアレス編より短いが難易度が高い。初回限定版にはオリジナルサウンドトラックCDと2009年度版カレンダーが付属する。BGMはjdkBANDの演奏によるアレンジ版が新規に収録されており、PC版のものと任意に切り替える事が可能になっている。前作の続編。『2』からもプレイできるが、前作をプレイしておくと、ストーリーをより楽しむことができる。自動移動の機能が追加。片手武器の二刀流やシールドを両手に持つダブルシールド、両手持ち武器が登場する。一国を舞台に様々に移動するようになりマップ数が増加、22ステージに拡大している。PC-98版には『暗黒文字翻訳書』という英語表記の見出しがABC順に並んだ用語集が付属。PC-98版は1995年に特典CDとアンサーブックが付属したリニューアルパッケージが発売された。SFC版は1996年に『エキスパート』として一部追加要素を加えたリニューアル版が発売されている。2007年よりプロジェクトEGGでWindows向けにPC-98版が配信されている。今より2年後、剣であって剣ではない「全てを制する力の源」の一部たる「プラネット・バスター」を一人の剣士が地底のビトールより持ち帰りこの地を訪れる―遥かバノウルドの地でアレスが地底の亡国ビトールに居る頃、預言者ベネディクトは沿海の小国ブンデビアの国王バドラー=ハデスに招かれ予言を授けた。予言を聞いたバドラー王は暗黒文字(古代ビトリック文字)で書かれた「いにしえの書」の解読を進め、来るべき日への準備を進めていった。アレスがビトールからの脱出に成功してから2年後、アレスは三日もあれば渡れるはずの砂漠を延々とさ迷っていた。そこへカール・キャレスを初め、バドラーの部下達がやってくる。アレスは戦おうとするが、水も食料を尽きて疲弊しきった身体に加えて、体から急速に力が失われていき、そこで初めて砂漠に術がかかっていたことに気付きながらアレスは倒れてしまう。そして絶海の監獄島ベルサドスに捕らえられてしまったアレスは、そこを抜け出そうとするが……。『2』の続編。『3』からもプレイできるが、『1』『2』をプレイしておくと、ストーリーをより楽しむことができる。前作までとは違い、主人公は4人。開始時にはアレス、ドーラ、アンバー、ジンザの中から選ぶが、キャラクターによってストーリーは変化する。攻撃方法については『2』のものに、ジャンプ攻撃、バックステップ、溜め攻撃などの要素が追加されている。また、「O」、「M」、「A」、「K」、「E」の5つのキーを押しながらキャラクターを選択すると、闘技場で登場する7体の敵キャラクターも選択可能。ただし、おまけ要素なのでストーリーは7体とも全てアレスのものになる。1995年に特典CD付きのリニューアルパッケージが発売された。2007年よりプロジェクトEGGで配信されている。天空の女神に支えられし小国フィベリア。時の王ギゼールI世は、古代の遺産に興味を抱き、一人の魔道師に探索を指示する。やがて発見された古文書により、ギゼールI世は闇の神との契約を交わしてしまう。時は流れ、大魔道師バルカンの死から数年後。アレスとドーラは、バルカンの残した意思に導かれるようにタントールの街へたどり着く……。当初はどのシリーズにも属さない完全新作とされ、「開発コードネームVT」として「コンプティーク」等の雑誌で発表された。後に、フルマウスオペレーションという特徴が類似するという理由で「ブランディッシュ」シリーズの一つに位置づけられ発売。こうした経緯もあり、従来のシリーズから舞台設定・登場キャラ・システムが大きく変わっている。世界観やストーリーは前作までとの繋がりはない。VTはVictim's Tower(犠牲者の塔)の略で、その名の通り、様々なマップによって成り立つ1つの大きな塔を頂上に向けて登っていく展開となる。画面は視点の向きが固定されたクォータービューになっており、そのため南方向と東方向の壁には文字プレートやボタンはない。また、キャラがほぼ画面中心に位置する形で、背後からの接敵に気付かない危険性がなくなっている、壁の向こう側も見られるようになるなど、従来緊張感を与えてきた要素が削られる反面、クォータービューならではのトラップや演出などが導入されている。アイテムは旧シリーズの「異次元箱」に変わって「封入石」が登場、ページ切替の感覚でアイテム管理できるようになっている。時折起こるイベントでの選択肢や、精霊や守護鬼神への接し方、ショップでのミニイベントなどで、キャラの性格がダークとライトに分岐。性格によって戦闘になるかどうか、イベント内容、エンディングなどが変化する。謎かけが多いシリーズの特徴を受け継いでいるが、プレートの下にはギリシャ文字が4文字書かれており、街区のすぐ外に居る言霊使いギーナの元でギリシャ文字を入力して代価を払うと、その仕掛けのヒントが貰える。店では、能力+10と属性+10までアイテム強化が可能になっている。PC98版では、主人公はディーとクレールの二人から選択可能。どちらかでクリアすれば、3人目の主人公キエンを選べるようになる。Windows版では、タイトルを『ブランディッシュ4 眠れる神の塔』と改め、更にメルメラーダを加えた4人の中から選択可能に。誰か1人でクリアすれば、ガラハッドを五人目の主人公として選択できるようになった。また、CD-ROM内にはカジノで遊べるスライムを叩くモグラ叩きゲーム『ハンマースライム』が、独立したミニゲームとして収録されている。なお、Windows版はイラストカードがついたプレミアム版も発売された。エイザル大陸の東西を結ぶ交易路ビスクロード。その大半を占めるカルア砂漠の北部で、巨大な塔が発見された。塔は古代から存在していたらしく、内部には四大元素の紋章が象られているなど、失われた古代の英知を人々に知らしめた。大陸東部に位置するスーラン帝国の国教ヌビアール教と、大陸西部に位置するギデア皇国の国教ギデア聖教は、塔の英知を我が物とすべく調査団を派遣。両者は対立しながらも、徐々に塔の内部に足場を固めていく。しかし、塔の内部には様々なトラップが仕掛けられており、発見から10年余り経過した現在、発掘作業は5層目付近で停滞していた。いつしか人々は、塔を「神の塔」と呼び始める。そんな中、運命に導かれて5人の人間が「神の塔」へ入り込んだ。ある者は罪人として、ある者は試練を乗り越えるために、ある者は失われた記憶や古代の財宝を求め、ある者は知的好奇心を満たすために。果たして、彼らを待ち受ける運命とは?『ブランディッシュシリーズ』に関連したCDについて。『ブランディッシュシリーズ』に関連したデータ集について。※『LORD MONARCH Pro』には、『ブランディッシュシリーズ』の音楽が一部使われている。
出典:wikipedia
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