パイナガマビーチは、沖縄県宮古島市にあるビーチである。「パイナガマ」は、漢字で表記すると「南長間」となる。宮古島の方言で、「パイ」は南を意味し、「ナガマ」は長（ナガ）い浜（ハマ）が訛ったものと考えられている。つまり、かつての平良の街（蔵元・漲水御嶽）を起点として、南側に位置する長い砂浜を意味する。旧平良市（平良港）の港湾開発が進むのと同時に、防波堤と平良市街地より流れ込む生活排水等により汚染が進んだ。また、海流が急激に変わったことから漂着物が増えたり海流に流されて砂浜が移動したり、サンゴの死骸等の小石が散乱。島内の他ビーチと比較すると海水浴場としてあまり良好な環境とは言いがたかった。クラゲが発生することや、台風のあとにサメが迷い込むこともあり、この状態は1985年頃から見られている。宮古島市(合併前は平良市）は下水道工事や海洋ごみを含む周辺美化事業に取り組み、ボランティア団体は環境と漂流・漂着ごみの調査と海岸清掃活動、さらに沖縄県が「美しく豊かな自然を保護するための海岸における良好な景観及び環境の保全に係る海岸漂着物等の処理等の推進に関する法律（海岸漂着物処理推進法）」 (平成21年7月15日公布、同日施行) に伴い、漂着物等の処理などを計画。当初は「地域グリーンニューディール基金」を活用 (平成21年度から24年度) 、平成25年度から平成26年度にわたる事業は国が新たに創設した「地域環境保全対策費補助金（海岸漂着物地域対策推進事業)をあてている。海を隔てて隣り合う国内外の地域と、交流活動を通じて漂流・漂着ごみと海の環境保護を考える動きが始まり、初年度の2014年には石垣市や台湾北部の新北市環境局および台湾海洋クリーンアップ連盟と提携。2015年、台湾における活動は East Asia Civil Forum on Marine Litter (東アジア各地域の連携で漂流物対策を広める協議会) の機関誌に紹介された。平良市の繁華街から徒歩圏内にあり、周辺にホテルや若者向けゲストハウスが点在することから、市民や観光客の憩いの場になっている。

出典:wikipedia