CICS (Customer Information Control System) は、IBMが開発・販売している、メインフレームを中心としたトランザクション処理用のミドルウェアである。CICSは、z/OS などの下で稼動する、オンラインシステム・バッチ処理両方に向けてデザインされたトランザクション処理システムである。大量トランザクションの安定した処理や信頼性に加え、徹底したロギングにより、障害発生時にも処理中トランザクションの大多数の回復・整合性保持を行う。更にオプションのXRF構成の場合は、障害発生時に処理中のトランザクションの大多数を、ユーザーに障害発生を意識させる(クライアントにエラーを返す)ことなく、代替サーバに引継ぐ事ができる。CICSはデータベース管理システム (DBMS) として、階層型のIMS-DB、または関係データベース管理システム (RDBMS) のDB2と組み合わせる事ができる。近年ではWebアプリケーションサーバによるトランザクション処理が幅広く普及しているが、CICSは特にミッションクリティカルな用途の他、Webアプリケーションサーバから接続されるバックエンドの基幹業務の中核部分としても、2015年現在でも使用されている。同様のトランザクション機能をIBM AIX、Linux、Windows等の分散系OSプラットフォームで提供するミドルウェアとして、IBM TXSeries for Multiplatforms が存在する。CICSファミリーは以下で構成される。System zなどのIBMの大型コンピュータ(メインフレーム)上では、CICSは1秒間に何千というトランザクションを容易に処理する。それは、企業全体のコンピューティングの大黒柱となる。CICSのアプリケーションプログラムは幾種類ものプログラミング言語で書かれている。それにはCOBOL、PL/I、C、C++、アセンブリ言語、REXX、Javaが含まれる。CICSで動く業務アプリケーションプログラムは、トランザクションIDを使って始められる。CICSのスクリーンは、COBOLなどのプログラミング言語を使って、マップとして送られる。エンドユーザーが打鍵したデータは、受け取ったマップによってプログラムに受け取り可能な形に変えられて入力される。CICSのスクリーンは、高輝度にハイライトされているか、違う色をしているか、点滅している文字列を含む。マップがCOBOLを通してどのように送られるかを、以下に示す。CICSは銀行の現金自動預け払い機、航空会社の予約システムなどに使われている。CICSが初めて売りに出されたのは1969年7月8日のことで、IMSの登場後間もないときのことである。CICSは、IBMのアメリカのパロアルトにある研究所で開発された。1974年、CICSの開発はイギリスのHursleyにあるIBMの研究所に移された。1980年代から1990年代、CICSの一部は、アントニー・ホーアの指揮の下、Oxford University Computing Laboratoryとのコラボレーションで、Z言語を使って整えられた。近年は、CICSの拡張はWebサービスやEnterprise JavaBeans (EJB) のサポートを含む。2007年リリースされたバージョンは、「CICS Transaction Server Version 3.2 for z/OS」であり、COBOL、C、C++、PL/Iなどの言語から、Webサービスをサポートする。
出典:wikipedia
LINEスタンプ制作に興味がある場合は、
下記よりスタンプファクトリーのホームページをご覧ください。