地球連邦軍(ちきゅうれんぽうぐん)は、複数の小説やアニメ作品に登場する架空の軍隊。本項目では特にガンダムシリーズ一覧の地球連邦軍について詳述する。TVアニメ作品においては『機動戦士ガンダム』(宇宙世紀0079年)から『機動戦士Vガンダム』(宇宙世紀0153年)までの時代に登場する。全人類の統一政府である地球連邦において、その国内治安を担うべく設立されたやや特殊な武装集団であり、かつ創隊当時は世界唯一にして最大の軍隊であった。またその設立にあたっては、在来の国家が保有していた軍事組織、兵器体系を、最も進歩し最も優秀な軍である旧アメリカ合衆国軍のそれに規格統一する形で編成が進められたとされる。また、設立時期については一部の資料では西暦2009年と記載されている。地球、及び宇宙空間の全ての(スペースコロニー群)をもその勢力下に置く。劇中ではしばしば連邦軍ないし連邦と略称される。シリーズに登場する諸勢力の中では最大の規模であり、また最も長期に渡り存続した。反面、劇中では非常に巨体な組織ゆえの官僚主義、縦割り行政や事なかれ主義が蔓延した組織として描かれることが多かった。一年戦争後期には改革派も存在したが、レビルなど主要人物の大半が戦死したことでほぼ瓦解している。宇宙世紀0080年代には、地球至上主義を掲げる地球連邦軍の特殊部隊ティターンズが連邦軍の実権を掌握したが、反ティターンズの連邦軍人を中心に結成されたエゥーゴとの内部抗争に敗れて崩壊し、その後連邦軍はエゥーゴ主導の元に再編される。だが、グリプス戦役で戦力を使い果たし、直後の第一次ネオ・ジオン抗争ではガンダムチームの少年達しかまともに動かず、ウォン・リーやメッチャー・ムチャなどエゥーゴの上層部は石頭としてガンダムZZで描かれている。第一次ネオ・ジオン抗争時の連邦軍は、高官がハマーン・カーンが主催するネオ・ジオンのパーティーに参加した上でカラバやエゥーゴを疎ましく思っていたり、ダブリンのコロニー落としで地球の人口が減って欲しいと主張する、サイド3をハマーンに譲渡してしまうなど、一見すると和平路線だが腐敗の象徴として描かれていた。そのエゥーゴも抗争後は崩壊し、連邦軍の政治派閥はティターンズにもエゥーゴにも与しなかったゴップの派閥が中心になった。宇宙世紀0130年代の木星戦役や0150年代のザンスカール戦争では、連邦政府や連邦軍上層部が武装勢力の跳梁を放置し、敵対勢力の軍事攻撃に対して連邦軍が組織的な阻止行動を行わない、更には一部の連邦軍部隊が独断で別の武装勢力を支援するなど、組織としての統制が取れなくなっている様子が見られた。また、120年代では実戦経験者も少なくなり、熟練兵の多い敵に対してまともな戦闘行動も取れないため、高齢・老齢の司令官がMSに乗って出撃した例もあった。地球連邦軍の英語表記は数種類存在する。元々は映像上で正式な表記が存在しなかったため、地球連邦には「United Nation」「Union」「Federal State」「Federation」などが、地球連邦軍には「Union A.F.」「Federal Force」などが用いられていた。その後、OVA『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』の頃に国連や連合国を連想させる「U.N.T.(United Nation Troops)」が地球連邦軍の正式な表記とされ、中でも宇宙軍を表す「U.N.T. SPACY」が主に用いられた。他にも地球連邦陸軍「U.N.T. ARMY」、地球連邦海軍「U.N.T. NAVY」、地球連邦空軍「U.N.T. AIR FORCE」、地球連邦地球軍(陸海空軍の総称)あるいは地球連邦地上軍(MSVによる陸海軍が一時合併していたときの呼称)「U.N.T. LAND」「U.N.T. GRAND」などという表記もあった。しかし、1998年のプラモデル『パーフェクトグレードガンダム』発売の際に、地球連邦が「Earth Federation」、地球連邦軍が「E.F.F.(Earth Federation Force)」に変更され、中でも宇宙軍を表す「E.F.S.F.(Earth Federation Space Force)」が主に用いられるようになった。これは、「U.N.T. SPACY」が国際連合宇宙局と混同されかねないという理由があったためで、以前からある表記に矛盾を起こさないように「U.N.T.」には「非通常戦術(Under Normal Tactical)」、「SPACY」には「特別分類建造場(SPecial Assortment Construction Yard)」という略称がつけられた。また「U.N.T.」は「統合核技術研究チーム(Unified Nuclear Team)」、「SPACY」は「超一等軍用機工廠(Super Primal Aviation Construction Yard)」の略であるともされる。なお、地球連邦陸軍は「E.F. ARMY」と言う表記が用いられていたが、21世紀初頭には「E.F.G.F(Earth Federation Ground Force)」の表記も見られるようになった。なお、EFSFという略称を持つ実在の組織としては、欧州金融安定化基金(EFSF:European Financial Stability Facility)が存在している。サイドを含む、地球圏全域に部隊が駐留している。地球連邦に敵対する勢力は上層部の描写も多く、時には最高指導者自らがモビルスーツなどに乗って最前線で戦うことさえあるのに対し、連邦側は主人公の所属する部隊を中心に描かれ、それより上の指揮系統はあまり登場しない。なお、地球連邦軍では「士官学校未卒の軍人は、佐官以上の階級に昇進出来ない」とする規則が存在する。以下の組織形態は『公式百科事典』、『戦略戦術大図鑑』、『一年戦争全史』などを参考資料にしている。一年戦争勃発以前より主力戦車や制空戦闘機、攻撃機や爆撃機といった通常兵器に加え、マゼラン級戦艦やサラミス級巡洋艦、コロンブス級補給艦といった宇宙艦艇など、多種多様な兵器を有していた。MSの登場後は、積極的にMSの開発を進めている。だが、第二次ネオ・ジオン抗争以降は新兵器開発に消極的な傾向が見られるようになり、『機動戦士ガンダムUC』では、当時の最新鋭機のジェガンはおろか、それ以前の機体すら配備されていない部隊もあった。また長年にわたり仮想敵だったジオン公国とその系譜の組織が完全に絶えた宇宙世紀0120年代以降は軍としての質が大幅に低下、クロスボーン・バンガードやザンスカール帝国などの組織に圧倒される姿が多く見られた。150年代ではジャベリンやジェムズガンさえも旧式化したというのに最新鋭機のジェイブス(小説版のみ登場)は満足に配備されず、40年前の機体であるヘビーガンや60年前の大型機ジェガンさえも前線に駆り出される有様で、往時のガンダムタイプのような高性能機を作り出す力はなくなっていたようである。艦船もラー・カイラム級を主力艦として扱い続けていた。更に後年を描いた『ガイア・ギア』(宇宙世紀0203年)の時代にも存在するが、『G-SAVIOUR』(宇宙世紀0223年)の時代では既に崩壊している。詳細は宇宙世紀の正史を参照地球連邦軍における歩兵の装備は、第1作目の「機動戦士ガンダム」よりその追度デザインが起こされている。現在ではOVA作品である「機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争」において描写された装備が、その後の多くの作品において基本とされた。映像作品で描写されている範囲では、一年戦争から機動戦士ガンダムUCの時代に至るまで長きに渡り使用されていることが分かる。その後の更新などについては不明である。通常兵器やMSに関しては、連邦軍内の開発部門や工場により開発・生産された物の他、アナハイム・エレクトロニクス社やヴィックウェリントン社、ハービック社など民間企業も軍から受注して開発・生産を請け負う(ただし、最初のテレビシリーズ放映時には民間軍需産業の設定が存在しなかった)。一年戦争以降はMSとそれの運用能力を有する艦艇の配備が進められた。その他マグネット・コーティングシステムなど開発元の不明な技術もある。
出典:wikipedia
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