デジタル・デビル物語 女神転生(デジタル・デビルストーリー めがみてんせい)は1987年にPC-8801、MSX、X1/X1turbo、FM77AV用ソフトとして日本テレネットより発売された見下ろし型アクションゲーム。開発は後にナムコから発売されたファミコン版と同様にアトラスが担当している。PC-88版は2006年に夢幻戦士ヴァリス、アークス、ブライ上巻、フラッピーなど15本のゲームと一緒に「PC-8801mkIISR ゲームリバイバルコレクション」としてWindowsに移植されている。1986年に西谷史が著した伝奇SF小説『デジタル・デビル・ストーリー』(徳間書店・アニメージュ文庫)の第一作『女神転生』を原作としたオリジナルビデオアニメとのメディアミックス作品であるが、原作小説のキャラクターである小原教諭や黄泉醜女(ヨモツシコメ)が登場するなど、後に同タイトルで発売されたファミコン用RPGと比べて、より原作色が強いシナリオ・世界観となっている。また、ゲームの舞台となっている魔界は、ユダヤ教の神秘主義思想「カバラ」の象徴でもある「生命の樹(セフィロト)」になぞらえた世界観となっている。8フロアで構成された各ステージを「セフィラー」と呼び、全20ステージ、160フロアにも及ぶ広大なステージマップで構成されている。アッシャー界(現実世界)を含む生命の樹「善の次元 オツ・キイム」と、もう一つの次元の生命の樹「悪の次元 クリフォート」、二つの次元を繋ぐ「深淵の次元 ダート」。プレイヤーは中島朱実となって、三つの次元を行き来しながら魔界を探索していく。魔神ロキによってクリスタルに変えられ、魔界へと連れ去られてしまった白鷺弓子を救い出すのが最終目的。セフィラー間の配置は、生命の樹と180度対称が原則になっている。また、「悪の次元 クリフォート」は「善の次元 オツ・キイム」の鏡像に当たるため、セフィラー名は同じであるもののセフィラー間の配置およびフロア間のつながりが「善の次元 オツ・キイム」と左右対称になっていて、グラフィック・BGM が異なる。セフィラー番号・セフィラー名(片仮名)は公式と異なる場合がある。
1980年代後半。天才的なプログラミング技術を持つ高校生・中島朱実は、ひそかに「悪魔召喚プログラム」の制作に没頭。自らプログラムを組みながらも、悪魔を召喚する目的が見つからない彼は、稼動実験を躊躇していた。そんなある日、いわれのない濡れ衣で暴行されてしまった中島はついにプログラムを稼動、人間界に悪魔(デジタル・デビル)を召喚し、復讐を果たしてしまうのだった。二ヵ月後、中島のクラスに白鷺弓子という少女が転入してきた。弓子は中島に強い既視感覚を覚えるが、彼は全く取り合おうとしない。その日の放課後、中島は古文担当の小原教諭をCAIルーム(コンピュータ学習室)に呼びつけた。好奇心に抗いきれず、CAIルームに忍び込んだ弓子の目前で繰り広げられる、禍々しい悪魔降臨の儀式。コンピュータによって召喚された魔神「ロキ」は、復讐を果たす代償として、女の生贄を要求していたのだった。不幸にも、次の生贄に弓子が選ばれてしまった。中島は躊躇しながらも、ロキの求めるままに儀式を行ってしまう。悪魔に襲われた瞬間、天の助けというべき奇跡が起こった。弓子の前世である日本創造の女神・イザナミ神が降臨したのである。弓子に憑依したイザナミ神はロキに抵抗し、さすがのロキもその力を弱めた。しかし、弓子が我に返った一瞬の隙を突いて、ロキは彼女の身体をクリスタルに変え、魔界へと連れ去ってしまった。目の前の出来事に呆然自失となっていた中島の前に、イザナミ神が現れる。彼女は、人間界に迫りつつある危機と、中島と弓子を結ぶ前世からの深い因縁を告げ、弓子救出を彼に託すのだった。それらは中島にとって思いも寄らない事態であったが、紛れもない現実であり、彼の右手には炎の剣が握りしめられていた。自分がしでかしたことの決着を着けるため、そして何よりも前世の妻でもある弓子を救い出すため、決意を固めた中島は単身魔界へと乗り込んでいく。ゲームでは魔界に連れ去られたクラスメイトを救い出すというシナリオだが、原作小説では死者復活の物語となっている。日本神話におけるイザナギ神の黄泉下りと、それに続くイザナミ神との応酬と別離の件が物語のモチーフになっているためである。原作小説(女神転生)では、ロキはイザナミ神に抵抗された後、白鷺弓子を魔界にさらうのではなく殺害している。中島朱実と共に十聖高校(東京・国立市)から飛鳥に転移する際、追いすがったロキの爪に背中を切り裂かれ、それが致命傷となった(2005年に復刊された愛蔵版では、背中の傷に加えて、イザナミ神憑依と理力を行使したことによる過度の負担に、依り代の肉体が耐えられなかったためであると、死に瀕した弓子自身によって言及されている)。神話ではイザナギ神は腐敗したイザナミ神の姿に恐れおののき、彼女を見捨てて逃げ出してしまった。必死に追いすがる妻を振り切り黄泉比良坂の終点にたどり着いたイザナギ神は、黄泉と現世の境を大岩で塞ぎ、黄泉国の住人となったイザナミ神に離縁を言い渡したのだった。そのイザナギ神の転生した姿である中島朱実は、命を失った恋人・白鷺弓子(イザナミ神の転生)を蘇らせるために奔走し、地底深くにあるイザナミ神の玄室に至るまでの過酷な道程と、ロキとの激しい死闘を経て、彼女を蘇らせることに成功している。
出典:wikipedia
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