蘇東成（そ とうせい、Su Dongchen, 1953年 - ）は、中国武術家。台湾台北市において、台湾人の父と日本人の母との間に生まれる。14歳の時に洪懿祥の門下となり、中国武術の修行を開始。1969年、台北市第1回国術オープントーナメント（擂台）に出場し準優勝、翌1970年には同大会で優勝を果たした。1973年、日本に移住。1976年、自らの武術を唐手道として、中国武術の指導を始める。1979年、易宗精武会を設立。1998年、進化的な運動理論を研究し、中国武術のエッセンスを教授すべく「Essence of Evolution」を設立する。2003年からはアメリカ合衆国・ロサンゼルスに拠点を構え、アメリカや日本だけでなく世界各国で指導を行っている。幼少期は日本と台湾を行き来する生活のためいじめなどに遭い、それが武術を始めるきっかけとなった。少年時代は喧嘩に明け暮れ、台湾で擂台を制覇した後は、日本において武術の指導を開始するまで、プロの用心棒として活動していた。そういった経歴などから、実戦経験豊富な実力派の中国武術家として知られている。唐手道を始めとして、太極拳、形意拳、八卦掌、他にもシュアイジャオなど様々な伝統的中国武術を修得・研究しているが、特定の門派にとらわれることなく各派の運動原理を抽出し、これらを再構築して使いこなすことを目標としている。戦闘においては投げ技・関節技を重視しており、打撃技で接触してから掴んで投げるまでを一連の動作として、これを「一貫技法」と総称している。また、自分の動きを相手の攻撃と別の角度から交叉させることで相手の動きを制御することを「交叉技法」、交叉した後に掴み・投げへと変化していくことを「交錯技法」と呼んでいる。

出典:wikipedia