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運動能力向上機

運動能力向上機(うんどうのうりょくこうじょうき、CCV、Control Configured Vehicle)は、設計段階から運動性能を優先して作られた航空機であり、あえて空力的静安定性を抑えた設計の機体に、特に搭載電子機器によって機体姿勢を積極的に制御することで不足する静安定性を補い、従来機では行なえない姿勢での空中機動を可能とするものを指す。また、この航空機で使用される機体姿勢を積極的に制御する技術は「CCV技術」(Relaxed stability technology)と呼ばれる。運動能力向上を優先する為に、設計段階から機体形状や翼面形状とそれらの空力特性、荷重と機体構造、制御プログラム、冗長性とバックアップ・システム、操縦性、工作性や経済性といった多方面の技術と知見の元で、高度な能動制御が実現される。CCVではない通常の航空機は、飛行時の空気の流れによって自ずと機体の向きが1方向に向いて安定するように設計される。CCVでは飛行中の機体の向きを飛行方向に限定されずにある程度可変出来るようにすることで、空力学的な運動性能を向上させようとするものである。だが、この場合の安定性能と運動性能は本来、二律相反する要素であり、両性能を同時に満足させる設計は容易ではない。しかし、著しい発達を遂げたコンピュータ技術やセンサ技術の導入によって、飛行時の安定を人工的に補償することが可能となり、安定した飛行を行ないながら同時に高い運動性能を備えた航空機、つまりCCVの設計が可能となった。本項での「高い運動性能」は、「高機動性」すなわち「高G旋回性能」と混同され易いが、CCVでの高い運動性能は空力学的な制御に主眼が置かれたものであり、高G旋回性能とは異なるものである。元々、機体の安定性及び無尾翼デルタ翼機の離陸性能を向上させる目的でカナード翼などが先行して実用化されていたが、操縦装置のコンピュータによる自動制御で、操縦者に負担を課す事なく機体の安定を図る事が可能となった。CCV技術が実用化された最初の例は、1974年に初飛行した米空軍のF-16 ファイティング・ファルコン 戦闘機である。この機では、ピッチ方向の安定性マージンを意図的に小さくする事(静安定性の緩和:relaxed static stability:RSS)で結果的に運動性能を高めている。それを可能にしたのはフライ・バイ・ワイヤ(Fly-by-wire、FBW)システムの導入である。機体形状の安定性を下げても、コンピュータとセンサを使用して動翼で素早く機体姿勢を補正することによって安定性を保っているのである。無尾翼機は、主翼それ自体で安定を保つ必要があるが、CCV技術を導入し機体自体の安定性を放棄すれば、より設計の自由度が増す。また無尾翼機の欠点とされる離着陸性能の改善効果もある。フランスのミラージュ2000はCCV技術の導入により、ミラージュシリーズの伝統である無尾翼デルタ翼形式をリファインした事で有名である。また、日本もCCVを熱心に研究し、航空自衛隊のF-2 支援戦闘機では独自のフライ・バイ・ワイヤを開発した。当初F-2はカナード翼を空気取り入れ口両側に下斜めに取り付ける予定であったが、開発時間の延長、予算上の問題、空気抵抗と重量増加のデメリット、またカナードが無くてもフライ・バイ・ワイヤのプログラムでカナード付きの運動性を十分達成できる等の総合的判断により、取り付けられなかった。さらに現代の戦闘機などでは、静安定緩和にとどまらず、機体形状の静安定性をあらかじめ負(マイナス)の値までとるように設計される趨勢にある(前進翼機のX-29など)。安定した高速巡航には不要だが、急激に高い運動性を要求される交戦時に於いては圧倒的に優勢であるとされる。なお、直接は運動性の向上とは関係ないが、現代の軍用機は対レーダーステルス性の考慮が必須とされている。電波の反射を抑える為、機体形状を空気力学的な洗練された形状よりも、ステルス設計(直線設計のF-117、全翼機のB-2)を優先する場合もある。その場合、空気力学的に不安定になった機体は、フライ・バイ・ワイヤ・システムによる操縦安定性の確保が必須の前提条件となっている。また旅客機においても、空気抵抗の減少(燃費改善)効果を目的として、ピッチ方向の安定性マージンを意図的に小さくする例もみられるようになった。現在では戦闘機においては、CCV設計が標準的なものとなっている。1982年初飛行のF-20戦闘機は、CCV設計を採用しない最後の戦闘機となった。

出典:wikipedia

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