『ファイナルファンタジーV』(ファイナルファンタジーファイブ、FINAL FANTASY V、略称:FFV、FF5、ファイファンVなど)は、スクウェア(現スクウェア・エニックス)発売のコンピューターゲームソフトで、ファイナルファンタジーシリーズの本編第5作目にあたる。1992年12月6日に、スーパーファミコン(SFC)用のソフトとして発売、ファイナルファンタジーシリーズ初のダブルミリオンを記録した。1998年にはコンビニエンスストア流通向けのプレイステーション(PS)版が発売され、1999年には、『ファイナルファンタジーIV』と『ファイナルファンタジーVI』をセットにした『ファイナルファンタジーコレクション』として一般流通で販売された。また、ゲームボーイアドバンス(GBA)版『ファイナルファンタジーV アドバンス』が2006年10月12日に発売されている。2011年1月18日からWiiのバーチャルコンソールでSFC版が、同年4月6日からゲームアーカイブス(PS3・PSP)でPS版が配信開始された。2013年3月28日よりiOS(iPhone/iPod touch/iPad)版が、2013年9月26日よりAndroid版が配信開始され、2014年3月26日からはWii UのバーチャルコンソールでSFC版が配信された。タイトルロゴにはドラゴンが描かれている。このドラゴンは、天野喜孝の画集『JAPAN―FINAL FANTASY』(NTT出版)にて「飛竜」と明記されている。1998年3月に、プレイステーション版『ファイナルファンタジーV』がコンビニエンスストア(デジキューブ販売網)限定で発売され、その後1999年3月に発売された『ファイナルファンタジーコレクション』のDISC2に同作品が収録されている。内容はSFC版を移植したものであり、SFC版とほとんど違いはないが、いくつかの部分が変更されている。主な変更点としては以下のようなものがある。2006年10月12日に、ゲームボーイアドバンス版『ファイナルファンタジーV アドバンス』が発売された。キャッチコピーは「風が、変わる。」(TGSPV)、「純度を超えた透明感」(TVCM)。SFC版からの追加要素として、ジョブの追加(4種)、ダンジョンの追加、武器防具の追加などがされている。他機種のバグの大半は修正されたが基本システムに変更はないので、やり込みについてはほぼSFC版と同じ戦術を使うことができる。その他、以下のような変更点もある。SFC版とGBA版を配信。SFC版は点滅関係の演出への修正がある。プレイステーション版に準拠した内容。「FF for スマートフォンシリーズ」の本格始動第1弾ソフトとして、iOS版が2013年3月28日より、Android版が9月26日より配信開始した。ファイナルファンタジー レジェンズ 光と闇の戦士も担当したマトリックスの制作。ゲームボーイアドバンス版を基とし、グラフィック全般とインターフェイスが一新されている。キャラクターについてはオリジナルスタッフである渋谷員子による描き起こし。その他、以下のような変更点もある。パーティーのメンバーに関しては光の戦士の節を参照のこと。パーティの人数は最大で4人。前作『ファイナルファンタジーIV』は、パーティメンバーの強制的な入れ替わりが多い作品であったが、本作ではメンバーが入れ替わるのは一度だけである。その際、入れ替わる前のキャラクターのレベルやジョブ・アビリティがそのまま引き継がれる仕組みになっているので、一から育て直す必要はない。ストーリーの進行中、パーティメンバーの一部が抜けることがある。また、パーティを分割して進めるイベントもある。ジョブの種類および詳細に関してはジョブ一覧を参照のこと。ジョブチェンジシステムとは、イベントによって入手したジョブ(キャラクタークラス)を状況に合わせてプレイヤーが任意に切り替えられるシステムのことである。ジョブチェンジはメニューが呼び出せる状況であればいつでも可能である。各ジョブには固有のアビリティが用意されており、ABP(アビリティポイント)を貯めることでアビリティを覚えることができる。クリスタルのかけらを入手することで選択できるジョブの種類が増える。『FFIII』のジョブシステムとの差別化からジョブアビリティシステムとも呼ばれる。ジョブチェンジシステムは本作の前に『FFIII』で採用されたが、『FFIII』ではジョブチェンジの際に所定量のキャパシティ値を必要としたのに対して、本作ではキャパシティ値が廃止されており、特に何も消費することなく、いつでも好きなジョブになることができるようになっている。各キャラクターのパラメータ(力・素早さ・体力・魔力)には「すっぴん」時において若干の差があり、各ジョブのパラメータはそれぞれ「すっぴん」からの上昇値もしくは下降値が設定されている。なお、最大HPはレベルと体力、最大MPはレベルと魔力によって算出される。また、武器装備系アビリティを付けるとそれを使うジョブと同等の力(一部は素早さも補正される)に、魔法系コマンドアビリティを付けるとそれを使うジョブに近い魔力と最大MPに強化補正される。各ジョブには1つの「ジョブコマンド」と、いくつかの「ジョブ特性」が設定されている。ジョブ特性とはそのジョブになれば自動で発揮される能力である。フィールド上および戦闘時に利用できるコマンドとして「!たたかう」、「!アイテム」およびジョブコマンドのほかにもう1つ追加アビリティ枠が設定されており、習得したものから自由に選択できる(例外のジョブあり)。例えばナイトに「!しろまほう」を付ければ回復魔法を使え、「!まほうけん」を付ければ攻撃属性を切り替えて対処することが可能となり、「りょうてもち」を付ければコマンドは増加せず盾の装備を見送る代償に剣をより強力に扱えるようになる。このようにジョブとアビリティの組み合わせによっては効果的な戦術が編み出せるが、アビリティの選択を誤るとジョブの能力を台無しにしたり、アビリティを全く活かせなくなったりする。さらにパーティーでどのジョブ、アビリティを組み合わせるかで戦闘スタイルが大幅に変わってくるので、プレイヤーの工夫が試されるシステムである。武器には14種類の系統、防具には4種類の系統がある。それぞれの系統に大まかに共通する特徴がある。防具には「重さ」が設定され、それが大きいほどATBゲージの増加が鈍くなる。魔法は全部で7つの系統に分類される(GBA版では8つ)。それぞれの系統で大まかな習得方法が異なる。一度魔法を習得すると、ジョブ・アビリティ条件さえ整えば、パーティ全員がその魔法を使用できるようになる。大半の系統にはレベルが設定されており、習得してもアビリティのレベルを満たさなければ使用できない。以下にジョブ名および簡単な解説を示す。アビリティは、戦闘中にコマンドとして使用できるもの(「コマンドアビリティ」と呼ばれる)はアビリティ名の先頭に「!」マークがつく。同一ジョブでも各キャラクターごとにビジュアル的な違いが多々あり、キャラクターの個性を感じさせるものとなっている。英語表記が2つある場合は、2番目がSFC版。忍者・魔獣使い・風水士と、狩人・吟遊詩人は、入手可能な時期が異なる。これらは入手時期が既存のジョブとは異なるため、ガラフのグラフィックは存在しない。本作のストーリーはワールドマップの大まかな状態によって3段階に分けられる。それぞれのワールドマップについてゲーム中では各世界に名称はないが、公式ガイドブックでは「第1世界」「第2世界」「第3世界」の呼称を用いている(詳細は後述)。以下では各ワールドマップの段階ごとに要約している。ここで紹介する4名は全てプレイヤーキャラクター。バッツ、レナ、ファリスはストーリー序盤からのメンバーで、クルルはストーリー後半からプレイヤーキャラクターになる。30年前にエクスデスと戦った4人の戦士たち。エクスデスを追って異世界(第1世界)に渡り、そこにエクスデスを封印した。物語開始時点において、すでに病死していたドルガンをはじめ、最終的には全員が死亡する。その後の最終決戦では4人の魂が集結した。なお、作中でプレイヤーが操作可能なキャラクターはガラフのみ。本作では、明確に「プレイヤーにとっての腕試し」を目的に設定されたモンスターが登場する。同時期に出現する他の敵(ボス含む)に比べて桁違いな強さを持ち、また、ストーリーにも関与しないので戦闘するかしないかはプレイヤーの判断にゆだねられる。以下に挙げるモンスターのうち、次元のはざまの特定の場所に存在しているオメガとしんりゅう(神竜)はラストボスを越える高い戦闘能力を持つ。GBA版の追加ボスは他のGBAリメイク版の追加ボスと異なり、一度倒すと再戦は不可能(アルケオデーモンのみ別の手段で再戦は可能)。エヌオーを除き、戦闘BGMはいずれもエクスデス戦と同じBGMが流れる。このゲームの世界は、風・水・火・土の4つのクリスタルのパワーによって構成されている。1000年前に世界を消し去ろうとした暗黒魔道士エヌオーが操る無の力を封じるためそれぞれのクリスタルが2つに分けられたことにより、世界も2つに分割された。この分けられた2つの世界は隕石などを使って往来することが可能。また、この世界分割により、どちらの世界にも属さない領域となっている街も存在する。バッツ、レナ、ファリスの生活している世界は公式ガイドブックでは第1世界と呼ばれている。第1世界では、クリスタルの力を増幅しそれを利用する高度な文明が発達している。しかし、クリスタルの力の増幅はクリスタルそのものに負担をかけており、力を使いすぎればクリスタルを失うことになりかねないと言う者もいる。また、ある森には4つの要石があり、クリスタルの力を受けてエクスデスを封じている。一方、ガラフの住む世界は公式ガイドブックでは第2世界と呼ばれる。第2世界では、辺境の村ムーアの近隣の大森林にある巨大な樹にクリスタルが納められており、その樹は「長老の樹」と呼ばれている。ストーリー終盤になると、両世界のクリスタルが破壊されたことで第1世界と第2世界が統合され、ひとつの世界となる。この統合後の世界は公式ガイドブックでは第3世界と呼ばれている。この第3世界は世界が2つに分割される前の姿であるため、第1世界・第2世界にあった町や村、建物がそのまま存在している。第3世界でないと入れないダンジョンなども、(岩山などで囲まれていて進入こそできないが)第1・第2世界でその存在を確認できる。「*」付きの地名はイベントをこなした後に消滅するなどの理由で再び入ることができない場所、「+」付きの地名は第3世界において入ることができない場所(入ることができる期間が限られている物も含む)。GBA版にのみ登場する追加イベントで使われる地域。本作のエンディングは様々なシーンで分岐が発生する。分岐の発生条件は「ネオエクスデスを倒した時点で各キャラクターが戦闘可能な状態だったか否か」であり、最終的に15パターン存在する。戦闘不能状態だったキャラクターがいた場合、まずエンディング冒頭で対象キャラクターが無の世界から抜け出すことができず飲み込まれてしまうシーンが入る。また、この時点でシドに手紙を出すキャラクターも決定されている(全員生き残っていた場合はクルルとなるが、手紙のパターンは4人全てに用意されている)。その後はシーンに応じて行方不明になったキャラクターに応じた変化が発生する。例えばタイクーン城のシーンでは全員生き残っていた場合は「大臣は2人とも帰ってきたことを喜ぶが、ファリスは海賊時代の子分を心配して城を抜け出す」という内容であるが、レナが行方不明・差出人ファリスの場合、「大臣はレナの帰りを信じて待っている、ファリスは父との数少ない思い出を思い出しながら心情を吐露する」という内容になる。エンディングの最後は全員生き残っていた場合は「クルルがガラフの墓参りとして長老の樹を訪れ、彼のことを思い出して寂しがっていたところに他の3人が現れる」という物なのに対し、誰か1人でも力尽きていた場合は「力尽きていたメンバーも、暁の四戦士たちに導かれて無の世界から長老の樹のところに送り返される」という内容になる。このため、このシーンの後となるスタッフロール以降は各メンバーの状態を問わず同じものとなる。本作の発売後の1993年1月に、ゲーム内映像表現によって、プレイした児童がてんかんを起こしたという事件が全国各地で発生した。本作は他のゲームソフトと比較しても圧倒的に販売本数が多かったため、症状の現れた子供も非常に多かった。そのため、全国の小学校と中学校では本作を所有している生徒に対し、異例の症例アンケート調査と指導を行った。なお、当時は明確な規制が存在しなかったので特に問題にはならなかったが、「ポケモンショック」の後のゲームソフトは、再発を防止するために点滅表現の変更や削除されるなどの対応がとられている。当作品がバーチャルコンソールで配信される際も修正されたが、詳細は明らかにされていない。
出典:wikipedia
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